三番槍 一番槍の出世頭
今回は賤ヶ岳の七本槍のあのお殿様です。
「俺は誰にも背中を見せたことが無い!背中を見せるなど武士の恥!」
そう豪語するのは福島正則。
賤ヶ岳の戦いを始め、数多くの戦で一番槍を担当した勇猛な武将。
一番槍は戦が始まってから真っ先に敵に攻撃すること。
勇気がいる仕事なので高い評価が貰える。
今、そんな福島正則が友人の前でひたすら語っている。
「俺は背中を見せない!この前なんか、戦から撤退するときわざわざ敵の方に体を向けて、背中見せないようにしたんだぜ!」
正則にとって、背中を見せないことは相当な自慢になることらしい。
しかし…。
「うふふ…もう、正則様~…」
「よいではないか!よいではないか!」
福島正則、浮気。
この時は、正則も夢心地だったのだろう。
しかしそれも長くは続かなかった。
浮気後、帰宅した正則を待っていたのは…。
「昌泉院……。あの…それは…?」
昌泉院は正則の奥さん。
ずっと帰りを待っていたらしい。
薙刀を持って…。
「あんた…。浮気してたんだって!?ぶっ殺してやる!覚悟!」
「うわー!待て…!昌泉院…これには訳が…」
「浮気に訳などありません!そりゃあ!」
昌泉院は薙刀を振り回した。
「…う、うわーー!」
この時初めて相手に背中を見せて逃げ出した正則だった。
「俺さ…。この前、初めて背中見せたわ…。女って…怖いものだな…。はぁ…」
福島正則は、「敵に背中は見せない」と友人たちに豪語していたらしいです。
戦から撤退するときですら、わざわざ体を後ろ向きにするほどでした。
そんな彼が浮気して家に帰った時の出来事。
玄関を開けると、そこに立っていたのは正則の奥さんである昌泉院。
しかも、手には薙刀。
夫の浮気にブチギレして、正則に切りかかったらしいです。
この時に初めて正則は背中を見せて逃げ出したのでした。
後に、正則は友人に、「この前初めて背中を見せて逃げた。いや、女子とは恐ろしいものじゃのう…」と語ったらしいです。
勇猛な武将も、奥さんには勝てませんでした。
結論!
浮気はダメです!
そんなわけで、今回は福島正則のだらしない(?)一面を紹介させて頂きました!