二百三十七番槍 恩は忘れてはならない
晴美
「現存の天守が全国に12ヶ所あるのに、現存の本丸御殿は河越城と高知城にしかないんだって」
乙葉
「川越城は政府が使ってたから現存してるんですよね」
晴美
「それから、大坂城が落ちたとき、秀頼を生かすかどうかの判断をしたのは秀忠だったらしいよ」
乙葉
「家康の指示があったとかって説もありますよね」
晴美
「あるね~」
乙葉
「話変わりますけど、ハヤブサっているじゃないですか?」
晴美
「探査機?夜行列車?新幹線?バイク?鳥?」
乙葉
「鳥です。あれって猛禽類というよりDNA的にはインコやスズメに近いことが判明したらしいですよ」
晴美
「え…?」
時は江戸時代。
関ヶ原で勝利した徳川家康は江戸幕府を開いた。
加藤清正も家康に従っていた。
「おい清正!ちょっとよろしいか?」
江戸城で清正を呼び止めたのは本多正信。
正信は、主君の家康からいろいろと伝言を受けていた。
清正に伝えてほしい、と。
それを伝えるために呼び止めたのだ。
「お前は熊本から江戸に来るのにわざわざ大坂城に挨拶してくるそうじゃないか!なんだ?くまモングッズでも豊臣秀頼に渡してきてるのか?ほかの武将が大坂城を素通りするのに、お前だけ大坂城に寄るというのは徳川よりも豊臣を重んじてるように見えて、印象が悪いぞ」
正信がそう言った。
「いやいや、くまモングッズなど渡してはいませんよ。我が領地の半分は豊臣から貰ったものだから、武士としてその恩は忘れてはならないでしょう。だから素通りなんてできないっすよ」
清正は笑いながらそういった。
そんな清正に、さらに正信は付け加えた。
「この平和な元和に、お前のようなイカツイ髭は似合わないから剃っちゃえよ!」
「この髭は兜の緒を締めるのに必要なのだ!平和な時代にも戦の準備を怠ってはならないぞ!それこそが武士の勤めだ!」
「……などと言っておりました」
正信は家康に報告した。
これは起こるだろうなぁ…。
正信はそう思っていた。
しかし…。
「あっはっは!実に清正らしいや!」
そういって家康は笑った。
清正の逸話でした。
あやかれ!くまモンブーム!
正しい発音は「ポケモン」に近いらしいです。
因みに、熊本に「熊」の字を当てたのは清正です。
元は「隈本」だったのですが、熊本城建てたときに「畏」の字が嫌だと変えたらしいです。
明日は八王子城!
まずは鶴ヶ城を終わらせますか…!




