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二十二番槍 鳴くまで待った狸様2

今回はあの方が自分の腕を信用し過ぎたために起きた事件です。

「よしできた!これが紫雪しっせつよ!すんごい効き目の風邪薬よ!」


江戸城のとある部屋。


ここで今まさに調合したての薬を手にとり、満面の笑みを浮かべる老人がいた。


すでに将軍の位を譲って大御所となっている彼の名は、徳川家康。


挿絵(By みてみん)

(1543~1616)


趣味は薬の調合。


「次は何を作ろうかな~?万病円にしよう!」


そう言って、新しい薬を作り始めた。




それからしばらくたった…。


薬のレパートリーも増えたある日…。


「おー!これが、タイの天ぷらかー!美味い!美味すぎる!」


しかし…。


グリュリュリュ~…。


「腹が…痛い…。い、医者を呼べ~…。それから…万病円を…。あれは食中りに効くんじゃ…。あと…わしの最新作…銀液丹も…持ってこい…!あれは、何にでも効く…!」


家康は、自分で作った薬を飲んだ。


すると、症状は善くなっていった。


しかし、家康の担当医は…。


「家康様、自己流の治療は止めてください。私が的確な治療をしますから…」


家康に薬を飲むのを止めるように言った。


「んだと!?わしの薬が効かぬというか!もういい!貴様など、流罪じゃ!」


担当医を島流しにした。


その数ヶ月後…。


家康は、この世を去った。


死因は胃ガン。

あの日の腹痛は、食中りではなかった。

家康は、薬の調合が趣味でした。


万病円は虫下し、紫雪は風邪薬、八味丸は精力剤など、いろんな薬を作ってたらしいです。


中でも、銀液丹は恐ろしい薬で、材料がヒ素や水銀。


これが病気に効くわけなかろうが!

死んじゃうべや!


なので、本文では「何にでも効く」とごまかしました~。


家康は、自作の薬の使用を止めろと言った医者を島流しの刑にしたそうですよ。


そりゃ止めるよ…。



恐らくですが、家康が「タイの天ぷらを食べ過ぎて死んだ」と言われるのは、そのタイミングで胃ガンになったからだと思います。



因みに、家康愛用の乳鉢や乳棒が現存します。


イラストは五円玉様からの提供です。


有難うございます!

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