十九番槍 四国の姫若子
ここに来てやっと1万文字超えです(笑)
最近、登場する武将のキャラが弱い気がする…。
あとがきで解説するので、ある程度は崩しても大丈夫でしょうか?
さて、今回の舞台は四国です~!
サブタイトルの姫若子は「ひめわこ」と読みます。
「元親よ!今度の長浜の戦い、お前も出よ!」
長宗我部国親から息子の元親に命令が下った。
「え~?俺?読書してたい…。第一、戦なんてやったことないし…」
元親が言った。
「22歳で未だに戦に出たことないのなんて、お前くらいだ!そんなだから姫若子などと呼ばれるんだ!いいから来い!さもなくば、家督はお前に譲らん!」
「え~…」
元親が出陣することは、直ぐに家臣たちにも伝わった。
「姫若子が出んの?」
「マジで?うわ~。絶対役に立たねーよ!」
色が白く、読書ばかりして大人しかった元親。
全く期待されていなかった。
いざ、決戦日。
戦いは、土佐の長浜城で行われた。
出陣の前に、元親は家臣を呼んで幾つか質問した。
「ねぇねぇ!槍ってどう使うの?」
その質問に言葉を無くした家臣。
ただただ飽きれるしかなかった。
「……。じゃあ、相手の目を狙ってください。それだけでいいですよ…」
「分かった!もう一つ聞く!大将は先に行くものなの?それとも後から行くの?」
「……はぁ…。大将は大切なお人。先に行ってはいけません…」
「分かった!じゃ、戦に行ってくる!」
戦が始まった。
元親は最前線にいた。
「おら!おら!おら!かかって来いや雑魚が!」
元親は強かった。
戦が終わると、敵の首を2つ持って帰ってきた。
そこで、家臣がきいてみた。
「何で?何で強いのを隠していたんですか!?」
「あははは!戦は騙し合いよ!敵を騙すにはまず味方からってね!」
姫若子が、鬼に化けた瞬間だった。
長宗我部元親の初陣は遅く、22歳と言われています。
夜襲で長宗我部国親に奪われた長浜城を取り返しにきた本山茂辰との戦いでした。
長浜の戦いといいます。
この時に元親が被った兜が現存します。
元親は色が白く、本ばかり読んでいて大人しかったため「姫若子」と呼ばれていました。
初陣の時には、槍の使い方や大将の振る舞い方を聞いて、家臣をガッカリさせました。
しかし、いざ戦が始まると、最前線で奮闘し、数人の敵を倒したそうです。
これで長宗我部軍の士気はマックスに!
結果圧勝しました。
姫若子がやりよった!
家臣に色々聞いたのは、本で読んだ知識を確かめたかったかららしいです。
元親が何も知らないバカを演じたのは、騙すため。
敵も味方も騙しました。
「何故今まで大将の器を隠してたのさ?」と家臣に聞かれると、「戦とは騙し合いである!」と答えたらしいです。
因みに元親のこの言葉は孫子の兵法書の言葉らしいですよ。
いかにも本好きの元親らしい!
やっぱり知識がある人は強いのかね~…。
いつの時代も。
以上!元親でした!
どこか分かりにくい場所があったら遠慮無く言ってくださいね…?
史実を崩して書くのって地味に難しいので、何か分かりにくい部分があるかも…。