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百五十五番槍 そんなのいらねー!
今回の逸話はやたら「首」という単語を使います。
苦手な方はご注意下さい。
鍋島直茂の逸話です。
島津・有馬連合軍と龍造寺がぶつかり、龍造寺家当主の隆信が討ち死にした沖田畷の戦い。
隆信の首は島津が持っていた。
後日、戦の勝利を確認したため、首を返したいと島津家の遣いが龍造寺家を訪ねた。
主君の首。
それは大切なもの。
しかし、使者と面会した隆信の家臣、鍋島直茂はとんでもないことを言い張った。
「そんな討ち取られた武運のない首などいらぬ!そんなの貰っても利益が無いぜ!」
なんと、受け取り拒否。
仕方なく、使者はそのまま引き返した。
しかし道中…。
「ぐわっ!なんだ?」
高瀬川に差し掛かったころ、突然首が重たくなった。
「…仕方ない。ここに埋めるか…」
使者は仕方なく近くにあった願行寺に埋葬したのだった。
首受け取り拒否ってスゴいことなんですよ。
普通無いです。
首が突然重たくなったから、高瀬川近くの寺に埋めたって伝説があるみたいです。