十三番槍 九州筆頭のキリシタン殿様
九州のキリシタン大名と言えばあの人!
史実そのままがネタになる、最強の切り札的なお殿様です。
「何!?美女!?よし!すぐに呼べ!」
「えっ?し、しかし…。関東の女子なのですが…」
「構わん!呼べ!」
「というか…。旦那もいるのですが…」
「知るか!呼べ!これは命令だ!従わぬなら斬る!」
「し、承知!」
ここは九州、豊後の国。
大友館。
そして、この無類の女好きのお殿様は大友宗麟。
九州のキリシタン大名の筆頭である。
(1530~1587)
今日も、女遊びを終えて城に帰った宗麟。
彼を待っていたのは、妻の奈多夫人だった。
「いつもいつもいつもいつも知らない女と遊びやがって!もうこちらも黙ってはいませんわ!今日、国中の僧侶と山伏に、あなたを呪い殺せと命令しました。今更反省しても遅すぎますわ!」
元々気の強かった奈多夫人。
ついに、宗麟の行いに耐えきれなくなった故の行動だった。
「ちょっ!嘘…。い、いやー!イエス様ー!お助けー!」
そう叫びながら宗麟は城を飛び出した。
そして宗麟失踪。
しかしその3日後、家臣が城の外れにあるあばら小屋で宗麟を発見した。
「ほら、殿!お城に帰りましょうよ!」
家臣が宗麟の腕を引っ張りながら言った。
当然呆れている家臣。
「嫌じゃ嫌じゃ!城には奈多がいるから嫌じゃ!」
ひたすら拒否する宗麟。
「…はぁ…。じゃあ、臼杵城に行きますか…?ここにいても仕方ないですし…」
「うん…」
こうして、宗麟は拠点を移すことになった。
大友宗麟は女癖の悪さが尋常ではなかったのですよ。
「美女」と聞いた瞬間、畿内や関東から呼び寄せまくったり。
一応言いますが、九州にですよ?
移動手段は馬や籠ですよ?
極めつけは、家臣の妻を奪い取ったり。
そんなだから、妻とは仲が極めて悪かったらしいです。
どのくらいかと言うと、祈祷僧や山伏なんかに「夫を呪い殺せ」と命令するほど。
薙刀を使わなかっただけ拍手ですよ!
で、そんなことがあったから宗麟は拠点の大友館から失踪したんです。
呪い殺されちゃ堪んないと。
暫くすると、宗麟は、あばら小屋で発見されました。
しかし、「あの館には奈多がいるから帰りたくない」と、大友館に帰ることを頑なに拒否。
仕方なく、宗麟の家臣が建てた臼杵城に連れて行かれたのでした。
因みに、宗麟が臼杵城に拠点を移した表向きの理由は、「毛利水軍に対抗するため」でした。
実際は奈多さんから逃げたかっただけでしょうけどね~。
まあ、確かに毛利水軍は強いけど…。
というか…。
宗麟って何なの!?
どこまで女好きだとこうなるの!?
このままだと宗麟ファンの方に怒られそうなので彼の名誉挽回の為に一つ良い面も。
日本で最初に大砲を導入したのは宗麟です。
国土をも崩す威力があると言う意味で、「国崩し」という名前でした。
一応、強かったんですよ?
大友軍。
大将がアレなだけで…。
今回のイラストも五円玉様提供です。
キャラクターデザインは丸様です。
ありがとうございます!
イラスト描けない身からしたら本当にありがたいことです。