百三番槍 そんなのなら俺の方がすごいし!
行けそうな城発見です!
因みに、GWにも城行く予定です。
徳川家康からの命令で江戸城に集合した日本各地の武将。
暇な武将たちが集まり、ご当地B級グルメのお話で盛り上がっていた。
そんな中、島津義弘が地元鹿児島の名物、桜島大根を紹介していた。
「わしの地元には、桜島大根ってのがあるんよ。メッチャ太くて丸くてデカくて美味いんだ!」
すると、そんなもの見たことない他の武将たちから羨ましいとの声が。
「そんな大根あるのか!」
「いいな~!俺も見たいな!」
しかし、1人だけ反応が違った。
「ほう。そんな大根だったら、俺の地元の方がすごいね!」
そう言い放ったのは伊達政宗。
とにかく見栄を張りたいらしい。
政宗の言葉に、義弘を始め一同注目。
「俺の地元。まぁ、奥州なんだけどさ、6尺の大根あるぜ!」
6尺…つまり180センチ。
そんな大根あるわけない。
見栄を張るために嘘をついたのだ。
しかし、周りは興味深々。
「マジ!?すげー!今度見せてよ!」
「うっ…。わ、わかった。次に来るとき持って来る」
言ってしまった。
言ってしまった以上、180センチの大根を探すしかない。
まずは人に聞くことから始めた。
「お前さ、6尺ある大根知ってる?」
「知りませんよそんなの…」
存在するわけもない物。
当然、知ってると答える家臣はいなかった。
どうしたものか…。
散歩しながら考えた。
考えていると、目の前には大根畑が現れた。
「本当に無いの?なんか適当にその辺の大根抜いたら長かったりしないの?」
やさぐれた政宗は人様の畑から大根を数本抜いた。
当たり前だが、6尺無い。
しかし、形や太さは揃っていた。
これを見て閃いた政宗。
その大根をかっぱらい、城に帰って台所に立った。
料理が趣味ということもあって、慣れた手付きで包丁を握り、そして大根を切った。
「あとは真ん中に…よしっ!カンペキ!」
なんと、政宗の目の前には6尺の大根が横たわっていた。
「政宗様!なんですかこの大根!?」
「あー!触るな!」
家臣が触れようとしたのを慌てて止めた政宗。
それもそのはず。
大根を切って真ん中に串を刺して繋げ、長く見せただけ。
切れ目には土を塗ってカモフラージュ。
見た目は抜きたての6尺の大根である。
「こんなのでごまかせるのか…?」
不安になった家臣だった。
ついに大根を披露する日がやってきた。
政宗は胸を張ってチグハグ大根を披露。
観客の武将たちの反応は…。
「すげー!実在したのかよ!」
「奥州すごいな!あんなの育つのか!」
上手くごまかせていた。
見事、政宗は面目を保ったのだった。
見栄張りな政宗の逸話でした。
政宗の趣味は料理だったんですよ~。
6尺の大根(笑)
小学生みたいなこと言って、あとで困るパターンです。
見栄張っても仕方ないですよ…。




