十二番槍 江戸城の築城主
シモンチェリ選手のご冥福をお祈りします。
あっちでも、加藤大治郎選手と共に、走り続けて下さい!
さて、今回は江戸城を築いたあのお殿様!
家康じゃないです。
家康は改築しただけですよ?
全国的な知名度は低いかもですが、埼玉県内なら…戦国ファンの方は知ってるかもです!
ここは武蔵の国。
一人の幼き天才がいた。
名は太田道灌。
(1432~1486)
禅寺や足利学校で勉強していた道灌は、読み書きがとても良くできたのである。
「道灌…。お前、大丈夫か?」
そう声をかけたのは道灌の父、道真。
道灌が早熟なのを心配していた。
「いいか道灌!昔から頭のいい人間にはろくなのがいないんだ!人は正直じゃなきゃいけないんだぞ?わかるか?道灌よ!障子を見ろ!真っ直ぐだから立つんだ!曲がってると立たないもんだぞ!」
すると、道灌は…。
「屏風は曲がってるから立つんだよ?父ちゃん!」
屏風を指差して言った。
「………トイレ言ってくる …」
道真は戻ってこなかった。
屏風事件から暫く経ったある日…。
「これをお前にやろう!いつもこの言葉を意識しろ!」
道真は「おごれる者久しからず」と、平家物語の一部を紙に書いて道灌に渡した。
すると道灌は即座に「おごらざる者もまた久しからず」と書き換えた。
「んだこの野郎!せっかく書いてやったのによう!」
道真はキレて、道灌を扇で何度も叩いた。
「だって…だってぇ~!」
「だってじゃない!喰らえ!」
「うぎゃー!」
道灌の叫び声は暫く続いた。
武蔵の国の戦国武将、太田道灌。
江戸城の築城主として有名(?)です。
彼は屁理屈が得意だったんでしょうね!
父の道真に「障子は真っ直ぐだから立つ!曲がっていたら立たない!」と言われると、屏風を持ってきて、「屏風は曲がっているから立つんだ!」と言ったらしいです。
道真は何も言い返せなかったらしいですよ…。
また、「おごれる者久しからず」と書いて道灌に渡したところ、「おごらざる者もまた久しからず」と書き換えたらしいです。
意味は、「権力が無く調子に乗れない者もまた長くない」となるんでしょうか。
とにかく、彼は屁理屈が得意な頭が切れる戦国武将だったようです。
今回のイラストの一枚目は五円玉様からの提供です。
二枚目は相変わらずの上杉姫虎さん。
これが下書き時点での設定らしいです。右が太田道灌、左が大友宗麟です。
キャラクターデザインは丸様が担当してくださったようです。
心から感謝します。ありがとうございます。