九十八番槍 やっちゃったよ…
ドゲザムライ出陣なりー!
「殿といっしょ」でお馴染み、ドゲザムライの真田信幸です!
尚、このお話では「信之」ではなく「信幸」で行かせていただきます。
「伊勢山の頂上まで競走だー!」
「待ってよー!兄ちゃーん!」
弟の真田幸村を尻目に走り出した兄の真田信幸。
仲が良い兄弟である。
「信幸君!走ると危ないですよー!」
兄弟に付き添っていた家臣が信幸に言った。
すると…。
「信幸君~?僕は将来のお殿様なんだ!何で君付けなんだ!様付けで呼べ!無礼者め!」
家臣の小さな無礼にキレた信幸。
「成敗してくれる!」
怒りで冷静さを失った信幸は脇差しを抜いた。
そして…!
「う、うわー!」
腕を負傷し、叫びながら逃げる家臣。
「あ…ど、どうしよう…!ごめんなさい!…うぅ…ごめんなさい!」
とても動揺した信幸。
脇差しを抜いたことを後悔した。
信幸はそれ以上その家臣を責めなかった。
のだが…。
「全く兄ちゃんは…。仕方ないなぁ!」
そういうや否や、幸村は刀を手にして走り出した。
そして…。
「成敗!」
その家臣を手打ちにした。
史実では特に様付けで呼ばなかったからキレたわけではないと思います。
些細な無礼らしいですが、詳細は不明です。
せっかく信幸が殺さなかったのに、幸村は容赦ない…。
信幸は、後にこの出来事を家臣に語ったみたいです。
「今まで一度も人を殺したことがない」というセリフとともに。
優しいんすよ、ドゲザムライは。
いえ、信幸は!
個人的には信之より信幸の方が真田っぽくて好きです。
まぁ、信幸が改名したのはその理由なんですけどね。
只今、これとは別に史実を紹介する短編小説を書いています。
完成しましたらお知らせしますので、是非読んでいただきたく思います。
…今回は宣伝で終わります(笑)