幸あり
ある男の子と女の子の視点で描かれた「しあわせ」についての短編小説です。
私に幸あれ、ここに幸あり。
僕は毎年決まった日に遠く離れた二人にこう願います。「幸せになりたい」
私は日頃からこう思います。「小さな幸せここにもあった」
僕は目が悪いのか、大きいものしか見えません。
私は目がいいわけではありませんが、小さいものもよく見えます。
大きいものだけを追って歩き続けました。
小さいものを少しずつ集めながら歩いてきました。
ドンッーーあっ、すみません
わっ!ごめんなさい
「すみません、これ落ちましたよ。」
「ありがとうございます。」
「...この綺麗なものはなんですか?」
「『小さなしあわせ』ですよ。」
「ちいさな...しあわせ?」
「はい、私よく小さなしあわせ集めてるんです。集めると心が温かくなってポワポワするんです。」
(小さなしあわせって...小さなものでもこんなに人間は鈴を転がしたような笑顔ができるのか)
「あなたは何に夢中になって歩いていたの?」
「僕は...大きな、幸せを追って....」
「大きな幸せ!それを追っている人はねその大きな幸せを手に入れるための努力ができる人よ」
「幸せを手に入れるための努力ってどんな感じの、」
「簡単よ、だけどすごく勇気がいる。自分の好きなことしたいことをまずは知る努力から始まって次にその好きを、したいを行動に移すの。勇気は行動に移してから出てくるものよ。」
「ありがとうございます、僕はあなたの言葉に救われました。大きな幸せばかり追っていてもなかなか幸せになれなくて辛くてもう、この願いをすることだけに依存してました。」
「お互いそれぞれの『しあわせ』見つけながら歩いていこうね。また幸せを集めているときに会ったらたくさん話しましょ」
僕は毎日していることがあります。幸せになるための努力です。
私は毎年していることがあります。小さな幸せを振り返って心をもう一度満たすことです。
幸せの形大きさはさまざまです。私は小さい幸せと大きい幸せどっちも追って走り続けています。