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③話 発明


 初めてこの星の生物に本能ではない、思考が誕生した。この瞬間は、感動で震えた。


反射ではなく、思考から行動して一旦動きが止まり、それから行動を選択した。

後で見直すとその瞬間、その同種族全てが一瞬フリーズしたんだ。


 その生物達は、獲物を直ぐに食せず、捕獲を優先した。効率という思考を手に入れて。

それからというもの、あらゆる狩猟が変わった。


仕留めた獲物を一旦確保し、直ぐに次の獲物を優先する。

これまでは、腹が減ると狩りをし、すぐ食べるだったのが、余分な収穫ができた。


そしてそれは腐ってしまう。そこで次に生まれた思考は、貯蓄だ。

収穫物を埋めたり乾燥させ、保存したんだ。


 そこからはヤバい速度で進化し始めたね。


効率と貯蓄、このふたつの思考で、道具が発明されたんだ。

初の発明とは、「ひも」だ。最初は植物のツルを使い始めていたが、植物の繊維を折り合わせ、ロープが作られた。この発明により、収穫物の保存効率、保存時間が上がった。


そしてそこから派生したその技術、ロープで食物の保存や、住居、狩猟道具などで、全ての生活が向上した。


 ただ、そこで重要な事、「結ぶ」という発明を、おれは教えてしまった。


結ぶって物理的な事を教えたつもりだったが、解きやすい結びとは、とても重要なことだった。

結び目ってのは、いつでも解除できるロック。


これからのあらゆる文明発展に繋がっていく。現代でもあらゆる場所に使われてゆき、異常なスピードで発達してしまった。ドア、蛇口、スイッチ、爆弾‥


 おれは「観察」という業務を越えてしまった。


この星が、この生物が、間違った方向に向かわねばよいのだが 。




あっ、フィクションです(^^;)

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