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元警部の事件一覧

梅酒を飲んで

作者: 尚文産商堂

私はじめての推理小説につき、面白みがない可能性があります。しかし、それでもいい人のみ、お読みください。

プロローグ


「警部、長年にわたるご勤務、お疲れさまでした」

警部と呼ばれた私は、今日、定年退職を迎える。

大学を卒業して以来、警察で勤め上げた。

顔が隠れるほどの花束を受け取ると、ひとこと言うように勧められた。

「えー…何を言っていいのかわかりませんが、残りの人生、なにかするでもなく、これから考えていきたいと思います」

子供もいなくなり、孫もいるほどだ。

妻と二人きりの家もさみしい。

だったら、昔から行きたかったところへ旅行をしようと思い立った。


第1章 


「気持ちいいわねー」

元警官同士の夫婦、妻は私が結婚してから職を離れ専業主婦となったが、ちょうど今、昔ながらの農村に着ていた。

偶然にも、中学校の同級生が民宿を開いており、そこに泊まることにしたのだ。

予定では2泊3日。

この村に入るためには、片側が崖、もう一方は渓谷になっている細い道を通る必要がある。

他の車が通れるような道はない。

「さすがに仕事をしている間には、こんな遠出はできなかったからな。こんなときにでも、サービスしておかないと、夢見が悪いっていうもんだよ」

私も私で、妻が喜んでくれること自体を、素直に喜んでいた。


「久しぶりだな、佐十(さとう)!」

彼は、庭で薪割りをしていた。

ひょっと顔をあげた瞬間、顔がほころんで行った。

「よく来てくれた。歓迎するよ。早速中に入ってくれ」

薪割りを途中で放り出してまで、私たちの面倒を見てくれた。

「おーい、ちょっと来てくれー。お客さんだー」

彼が庭先で叫ぶと、中から奥さんが出てきた。

「あら、お久しぶりです。いつ以来でしたか」

「確か、私が警部に昇格して以来でしたから、かれこれ10年来になるでしょう」

「その間、お体に変わりありませんですか」

「おかげさまで」

そんな形式ばったことを言っているうちに、片づけが終わった佐十が手を拭きながら、私たちを出迎えた。

「さっきは済まない。今来るとは思わなかったからな」

「いや、電話とかしなかったこっちも悪かった。気にするなよ」

そう言って、私は肩をぽんぽんと叩いた。

「早速で悪いんだが、数時間かけてきたんで疲れてしまったんだ」

「ああ、部屋に案内しよう。こっちだよ」

佐十は私たちの荷物を持って、部屋へと案内した。


その部屋は、谷になっている村の全体が見渡せるところだった。

「景色もいいわねー」

妻は、その景色にうっとりしていた。

私は荷ほどきをして、いろいろと並べていた。

「む…薬を忘れてたな」

いつも携帯している胃腸薬を、今日は運悪く忘れていた。

腹が弱い私は、胃腸薬が必需品であった。

「そんなの、必要ないわよ」

妻がそう言って、私のすぐ向かいに座る。

ちゃぶ台の上には、いくつかの薬が並べられている。

それらをすべてカバンにしまわれ、何か言う落とした時、ふすまが開かれた。

「どうだい、一杯」

突然現れたのは、梅酒の瓶を持った佐十だ。

「梅酒を作っているのか」

「ああ、息子夫婦が梅園をしていてな。時々摘む必要があるウメの実があるそうなんだ。そいつを俺がもらってこうやって漬ける。そしたら、梅酒が自然に出来上がるっていう寸法だ」

「ちゃんと許可は取ってあるだろうな」

元警官だからだろうか、このようなことばかり気になってしまう。

「ああ、製造許可は取ってある。安心して飲んでくれ」

佐十は笑って言った。

すでにコップが3つ、ちゃぶ台の上に置かれており、一升瓶をドンと出してきた。

「じゃあ、遠慮なくもらおうか」

4,5個の青梅が底に転がっている。

かなり大きめだ。


「じゃあ、これからの川島の健康を祈念して、かんぱーい!」

8割ほど入ったコップを軽く当て、乾杯とした。


一杯目を飲んだ時、私は佐十に聞いた。

「この底の梅はもらえるのか」

「いや、残念だけどね。ただ、もしもほしいっていうんだったら、あげてもかまわないさ。ただ、気をつけろよ。ウメの中には天神様がいらっしゃるからな」

「分かってるさ」


彼とそんな話をしているうちに、日も暮れた。

酒もなくなり、彼は夕食の準備をするといって部屋から出た。


第2章


夜、夕食を食べ終わり、部屋でゆっくりしていると、急に腹が痛んできた。

「あてて…やっぱ胃腸薬は持ってくるべきだったな」

「早くトイレに行ってらっしゃい」

妻は半ばあきれ顔で言った。


トイレに行っている間、何やら怒号が聞こえてきた。

「だから、言ってるだろ!金は後で払ってやる!」

「農園貸してやっているんだぞ、それだけでもありがたく思え!それに、お前は梅酒を作って売ってるらしいじゃないか。こっちには一銭も渡さず、お前だけがもうけるつもりか!」

相手は、農園主らしい、隠れて話を聞こうと思ったが、腹の調子が相変わらず最悪だったので、結局そこまで聞いてトイレに駆け込んだ。


トイレの中は、周りの音が一切聞こえない状況だった。

おかげで、さっきの話をずっと考えていた。

話している内容は、梅林の所有権の争いだろう。

さすがに、他人のところまで首を突っ込むことは避けたい。

だから、私はその話を水に流すことにした。


翌日、私が起きてくると、外は雨が降っていた。

「今日は雨か……」

2泊目となった今日は、村の様子を見る予定だったが、宿の中で本でも読んでおくことにしよう。

私はため息交じりに食堂へ向かった。

妻は先に起きていた。


「あなた、遅かったわね。先に頂いてますよ」

「こりゃ失礼」

笑いながらも、席に座った。

鮎の塩焼き、味噌汁、お新香にご飯が、きれいに並んでいた。

「いただきます」

手を合わせ、いつもしているように朝食を食べ始めた。


箸を丁寧に置くと、再び手を合わせる。

「ごちそうさまです」

「お粗末さまでした」

佐十の妻が、切り盛りしているようだ。

「ところで、佐十はどこに行きましたか」

「夫ならば、まだ寝てますよ。あと1時間ほどしたら起きてくると思いますよ。いつも10時ちょうどに起きてきますので」

それを聞いて、私は腕時計を確認した。

確かに、今は9時過ぎ。

10時になるにはあと1時間ほどあった。


しかし、10時を過ぎ、半になっても一向に起きる気配はない。

「おかしいわね…」

佐十の奥さんが、寝ているはずの部屋へ向かった。

私たちは、それを見に行こうとは思わなかった。

そう、あの悲鳴が聞こえてくるまでは……


第3章


悲鳴が聞こえてきたと同時に、反射的に飛び出した。

通路を通り、腰を抜かしている奥さんの目の前の部屋へ入る。

そこには、布団から体を半分出して倒れている佐十の姿があった。

「佐十!」

中に入り、脈を確かめる。

ない。

体は完全に冷たくなり、死後硬直も始まっているようだ。

「救急車は…」

「電話します」

腰が抜けた奥さんの代わりに、我が妻が動いてくれた。

口の部分を見ると、泡を吹いている。

においをかぐと、梅酒のようなにおいがする。

アーモンドの実のようなにおいだ。

「青酸カリ…ですね」

居間の方から、妻が電話をかけている声が聞こえる。

私は、現場保存を真っ先に行うことに方針を変え、奥さんのもとへ向かう。

「大丈夫ですか」

目線を合わせるようにするため、すぐ横に座る。

「こちらへ…」

居間の方へ連れて行く。

扉の前には誰もいないが、居間からははっきりと見える。

妻が受話器を置いて、私たちを見た。

「途中の道路が、この雨で崩れて……」

完全に孤立した。

「駐在さんに…ここから、車で5分のところ、道で真っすぐ行った公民館のすぐ横に、駐在さんがいるわ」

「お願いできる?」

私が妻に頼むと、うなづいて出て行った。


それから、駐在が来るまでの間、奥さんをなだめ続けた。


「大丈夫ですか」

飛び込んでくるなり、そんな声が聞こえてくる。

「駐在さん連れてきましたよ」

「佐十さん、大丈夫ですか」

「ええ…」

私の姿を見ると、駐在は軽く礼をした。

「川島警部殿ではないですか」

急に私の名前を呼ばれる。

「お憶えではありませんでしょうか。昨年度の研修の際、1番の成績を収めた大井です」

「ああ、大井君か」

そういえば、そんな人もいたような気がするが、記憶の淵から引き揚げてくるには、もっと時間がいりそうだ。

「ところで、現場は…」

「こっちです」

見回す大井を放置していてもよかったが、さすがにこの状態ではそれはまずかろう。

私は、佐十の寝室へ案内した。


「シアン化化合物の兆候がありますね」

色々と調べてから、大井は言った。

「同じ結論だな。だが、医者がいないことには確定することはできない」

「では、医者も呼んでこないといけませんね。でも、この村に医者はいないし…」

「では、確定は後回しだ。問題は、どうやって青酸カリを手に入れ、斉藤を死に至らしめ、また、それを行った者はだれかということだ」

「容疑者は、この村中の人たちですね。総勢10名足らずですが」

「恨みとか持った人は…」

駐在に聞くが、よくわからないという。

「そのような、恨みがある人とかいると思われませんが…」

「そこが落とし穴だ。思わないという方向に持っていくと、考えが止まってしまう。ありえないことこそがありえることだ」

私はそれを伝える。

いつも私が言っていることだ。

「わかりました。ありえないことはありえないという精神でいっても、あり得ないと思われる人を除外します。老人の方々はほぼ不可能だと思います。そしたら残る人たちは、息子夫婦になるんです」

「話を少し聞いてみよう」

駐在の出した結論は、果たしてどうなのだろうか。

それは、これからわかる。


第4章


梅の木は、斜面に生えていることが多い。

日光をよく浴びで、大きな梅の実を結ばさせるのが目的だ。

今日は、雨も降っており、霧が出ていた。

「ここですね」

佐十の息子夫婦は、梅林のすぐわきに立っている家に住んでいるらしい。

なかなかきれいな家だ。


「ごめんください、駐在です」

からからと引き戸を開けると、中から佐十にそっくりな人が出てきた。

「はい、どうしましたか」

佐十の息子のようだ。

「実は……」

駐在が、先ほど家で起こったことを説明する。

顔から先ほどまで浮かんでいた笑みが消える。

「ちょっと、妻を呼んできます……」

再び家の奥に入っていった。


数分後、二人とも家から出てきた。

「それで、本当に親父なんですか?」

「この方が確認しましたが、とりあえず、あなた方にも見てもらいたいのです」

「分かりました。一緒に行きましょう」

佐十の息子夫婦を連れて、私たちは再び佐十の家へ戻った。


家へもどる道すがら、佐十の息子の奥さんに聞いてみた。

「そういえば、大学ではどこに通っていたんですか」

「地元のしがない大学ですよ。化学科にいたんで、昔は新しい建築材料の開発をしてましたよ。ペンキとか、ホルムアルデヒドを出さない張り紙などですね」

探りを入れてみる。

「では、大学ではいろいろな調合とか教わっていたんですね」

「そうですね。いろいろやらされましたよ」

「たとえば、劇物の調合法とかもですか」

足が止まる。

一瞬の間、再び動き出す時間。

「やらされましたね。しかし、実際に行動に移すことの危険も承知してますので、やろうとは思いませんよ」

「はて、私は佐十が死んだとは言いましたが、どうやって死んだかまでは言ってませんよ」

駐在と佐十の息子には聴こえていないようだ。

「ま、いいですが」

私は、眼の端で彼女をじっと見ていたが、なにやら不安な顔をしている。


「親父ー!」

息子は、亡骸に触れようとしたが、私は制止させた。

「すまないが、まだ触れてはいけないんだ」

「なんでなんだよ!」

「医者がまだ死亡判断を下していからだ。規則の問題だよ」

だが、そんな横で、ずっと冷静な顔をしている人がいた。

息子の嫁だ。


「さて、とりあえず、形式的な事情聴取ですので、あまり気張らずにお願いします」

駐在は、居間にあるテーブルを使って、簡単なことをききようだ。

テーブルの上には、ICレコーダーが置かれている。

「まず、昨日の午後10時ごろから本日の6時頃までは何をしてましたか」

「家にいましたよ。妻が証人です」

駐在は息子の奥さんに目を向ける。

軽くうなづいた。

「わかりました。では、他にそのことを立証できる証人は……」

「駐在さんは、昨日ひとりきりではなかったですか。青酸カリが死因だと先ほど言ってましたよね。私はその作り方を知らないし、殺すとしても、私だけでなく、あなたもできるのではないですか」

「仮に私があの人を殺すとしたら、銃で一発ですよ。青酸カリは、私も作り方を知りません」

微笑みかけながら言い切る。

「わかりました。しかし、あなたは重要参考人であることには変わりありません。そのことをお忘れなく」

「ここから出るのは来週以降になりますよ。村への道が崩れてしまっているのでは、どこにも行きようがないです。家にでもこもってますよ」

駐在さんはそれを聞いて、軽く何かをメモした。

それから、息子の奥さんのほうをむき直り、同じことを聞いた。

そして、同じようなやり取りの後、二人は解放された。


雨の中傘をさして帰っている二人を見ながら、駐在は私に聞いた。

「どう思いますか」

「さて、ね……」

断定は避けたい。

犯人の目星は付いているが、まだ話そうとは考えなかった。


第5章


その夜、駐在は交番へ戻り、私たちは、早々と床についた。

「ねえ、あなた」

「どうした」

「こんなところでは寝れないわよ」

「そりゃ、死人が出た家だからな。まだそこらにいても不思議じゃないだろう。でも、寝なきゃ明日に響くだろ」

私は妻にそう言って、ゆっくりと眠るようにいった。


その日の深夜。

ギシ、ギシという廊下を歩く音で目が覚めた。

液体が揺れる音も聞こえてくる。

私は音もなく立ち上がり、ふすまの脇に立つ。

向こう側も、中の様子をうかがっているようだ。


数秒の空白ののち、決心したらしく中へはいってきた。

布団の中を覗き込む。

誰もいないのを確認すると、妻のほうへ向かう。

私はそこまでしたとき、懐中電灯をその人影に向けた。

「やはりあなたでしたか。佐十の息子の奥さんでしたよね」

「っく」

右手に手のひらの半分ほどの大きさの小瓶を持っている。

「シアン化化合物、通称青酸カリ。そうではないですか」

「よくわかりましたね」

妻は、こんな中でもまだ眠っている。

「青梅から作ったんですか」

「ええ、大学が化学科だったのが今になって生きるとは思いませんでしたが」

「なぜ、佐十を殺そうと」

私が聞くと、後ろから人が入ってきた。

「あの梅林さ」

佐十の息子だ。

「親父の奴、おれが育てた梅の木から実を勝手に取っていきやがって、梅酒なんぞを作ってたんだ。確かに、俺のところでも梅酒や梅干しは作ってるさ。でも、親父のほうが梅酒の味は上だったんだ。それで……」

「その梅酒を盗ろうとした。だが、そのたびに見つかって、結局盗むことはできなかったんですね」

私が確認すると、彼はうなづいた。

「ああ、まさしくその通りだ。だから俺は、親父を殺すことにした。あの梅酒さえなければ、俺の物を買うしかなくなるからな」

「共犯ですね」

「ああそうさ。だがな、俺らが犯人だとは、あなた以外知る人はいない。だから、残念ながらここで死んでもらう」

私はそういった瞬間、彼のほうへ歩を進めた。


警察に勤めていた時代、習った柔道の技がここで生きるとは思わなかった。

護身術としての柔道だったが、確かにその通りだ。

一本背負いで彼は背中をしたたか打った。

瞬時に妻が起きてきそうになるが、それよりも早く彼の奥さんから小瓶を奪い取って大内刈りを決める。

「駐在さんに電話しておいてくれ」

ゆっくりと半身を起こした妻に、私は伝えた。


エピローグ


翌々日、どうにか片道だけでも通ることができるようになり、私たちは帰路に就いた。

「ひとつ聞いていい」

「どうした」

「どうして、あの人たちが犯人だってわかったの」

「んー……」

ふさがっていた場所を通り過ぎながら、私は妻にこたえる。

「言ってしまえばそれまでだけど、警官時代からの直観だよ。でも、ほかにもちゃんとした理由があるんだ」

「たとえば?」

「あの村の中で、梅林を営んでいるのは彼らだけだ。それに青酸カリというのは作り方がややこしい。それを正確に、自らに害がないように作る方法を知っているのは、佐十の奥さんだけだった。それから考えても、彼女が実際に行ったことはわかる。彼女自身には動機がないから、おそらくは夫側だろうと推測して、それが当たっただけだ」

妻は、何となく納得したようだ。

「なるほどね。青酸カリを作った人に使った人はわかったけど、どうやってそれを飲ませたの」

「梅酒に混ぜたんだよ。それに、寝ている間にもね。佐十が梅酒好きなのは、自分で作っているぐらいだからわかるけど、それだけじゃあ致死量に足りない。だから、最後のひと押しとして寝ている間に口に含ませたんだ」

「それで……」

「そうさ。恐らくこれが最善の殺し方だろうね」

私はそう言いながらも、友人の死を悼んでいた。

これから、私は数多くの友人を亡くしていくだろう。

そのうちの一人だと、割り切ることにした。

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― 新着の感想 ―
[一言]  文章も簡潔で読みやすかった。親父を親図とか、推敲ミスがあったのは残念。たぶん私もあるけど。
2009/08/24 10:11 退会済み
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