異世界転移した超能力者が王子のニンジャとなって戦い、たまに夜中耳に思いの丈を囁くが姿は見せない!だってニンジャだから
ニンジャ!王子!異世界転移!!ギャグ風味に仕上げてみました。
スピンオフとやらも書いたのじゃ・・ @短編その8
可愛い男装護衛が異世界の旅人で忍術を教えてくれるし旨い飯も食わせてくれるから毎日が楽しい
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「王子様、好き。(きゃー言っちゃったー!)大好き。(うふふ)」
「ん、はっ!!」
ガバッ!!
瞬時に起きるが誰もいない。
「また夢か・・女の声・・私に愛を囁いている・・」
王子は最近変な夢を見るそうだ。ちょっと不思議な『夢』はと言うと。
可愛い女の声で、毎夜愛を囁かれるのだ。
慌てて飛び起き、部屋を見渡しても、誰もいないのだ。
気のせい?夢?それにしてはリアルな感じだ。
気になりつつも、王子は布団に潜り、目を閉じた。
(おーうーじーさーまー。私はベッドの下ですよー)
こっそりベッド下で隠れているのは、護衛のニンジャ、なすかさん。
彼女はなんと!異世界転移してきた『超能力者』だ。
21世期の未来から、何故か知らないが、突然跳ばされた。
一体誰が召喚したんだ?でも召喚した奴が現れないからね。
どんな理由で召喚したのかわからないまま、気付くと中世風の世界にいたのだ。
彼女の歴史にはない国名ばかり。しかも魔法がある!
彼女の世界の小説とかマンガとかアニメとかにあった設定に似た世界。
彼女はすごい超能力者だが、まず人間!生きて、ご飯を食べなければならない!
なら仕事見つけなきゃ!お金いるもんね!
本当順応力が半端ない彼女、特技の超能力を『忍法』と謀り、城の求人『護衛』に応募。
試験で近衛騎士を叩き潰し、見事護衛の任に就く。
が!なんと王子様の護衛だった!!
サントス王国の第一王子、アシュレイ殿下。18歳。婚約者はまだいない←これ重要
彼になすかは一目惚れ!
『押しにそっくり・・・尊い・・』
彼の為なら命をかけられる!!
彼女は自分の設定を『忍者の末裔』と説明したが、『ニンジャ?何それ』と聞き返されてしまった。
この世界には忍者はいないらしい。
良かろう!私がこの世界最初の忍者になろう!!
つまり『始祖』だね。『祖』だね!
そして自己紹介、忍者の説明を済ましてから気がついた。
「女忍者はクノイチじゃん!!」
最初で転けた。
ついでに思い出したのが、忍者の格好、忍び装束を用意しなければ!
だが彼女は和装の作り方なぞ知らない。だって21世期の『おにゃのこ』だもん!
だけど城の連中、なすかちゃんを男と思ってるよ!
「いいよ、女だとわかるとそれはそれで面倒。もうニンジャで紹介しちゃったし!クノイチと言わなかったんだから男のままでいいや」
後にこれが失敗だったと気付く。クノイチで学ばなかったなすかちゃんだ。
風呂もトイレも着替えも、全部男用だということに気付いてない!!
それはさておき、忍び装束だが。
和服なんて滅多に気ないし、着ても浴衣くらいだ。
仕方が無いので、なんちゃって忍び装束をハンドメイドする事にした。
まずは形から入る、それ基本!!
あーでもないこーでもないと試行錯誤の末・・・
出来たのはなんか違う!!外人が考えた忍者的なものになってしまったが、仕方が無い!!
だが『これが忍者だ!』と後世に残される事になったら、いつか同じ様に転移する誰かに笑われるだろうな、なんて思ったりする。
仕方ないじゃん!!何も無いんだもん!!草鞋も頑張ったけど、素直に靴にしました。
藁が編めないもん!!藁も麦だとなんかうまく柔らかくならないし!!
こうして『形から』作戦は3ヶ月くらい掛かったが、なんとか『外人が思う』レベル仕上がりに。
勿論、これらの雑用は休憩時間や休みにしてるから!
その間も、ちゃんと普通に勤務してるよ!
以上、なすかちゃんの心の声でした。
「そいつを捕らえろーー!!侵入者だ!!」
夜中に護衛の騎士達が城内を駆け回り、侵入者を探す。
男は騎士達を躱し、物陰に隠れ、追撃を撒いて、王子の部屋に向かう。
どうやら彼の目的は、アシュレイ王子の様だ。
勿論アシュレイも剣術、体術を訓練している。なかなかの御点前だが、彼を守るのが仕事だ。
「さてと」
なすかは自前の忍び装束で男の前に立ち、行手を遮る。
「む!」
男は二刀流、両手に短いナイフを構える。
「ほい」
超能力、発動!!なすかは指をくる〜んと滑らかに回す。
すると男の体がくる〜ん、一回転しながら上昇、どん!!
天井に叩きつけられ、その後どすん!!廊下に落とされて失神した。
「なんだ、今の技は」
王子が傍で見ていた!!なすかはアドリブで、
「に、忍法クルクルどーんの術〜」
そして左指の人差し指を右手で握り、右手人差し指を立てて、ポーズ!ニンニン!!
「おお・・すごい技だ・・さすがニンジャ」
ニンジャ言われたーー・・今更クノイチって言えないーー。
「ふふふ。ニンジャは風の様に、去る!!さらばだ!!」
びゅっ!!
私は走りながらテレポート。王子様には消えた様に見えるに違いない。
「ニンジャ。私にも術を教えて欲しい」
殿下、私の詰所まで押しかけてきたーーー!!
あまり顔合わせてちゃ、ミステリアスじゃないじゃーーん、もう〜。
でもご尊顔を拝見できて、嬉しい尊い・・・
殿下、忍術できるかなぁ・・
とか思っていたけど!この世界魔法があるじゃーーん!!
私が教える術も、ある程度魔法でカバーしちゃってるよ!!
さすが殿下だわー。
で、今回私は城の壁をテクテク歩いて見た。壁が地面、な感じ!それを垂直に歩く!
重力無視したウォークよ。これは無理かなーー、とか思ったけど!
歩いちゃってるよ!どんな魔法使ったの?ねえ!!
ああ〜〜ん、忍法教えてるんだから、魔法教えて!!
「ダ・メ」
殿下ニコッと笑いやがった。教えられないって!なんでだよーーー!!
でもこっそりと教わった。私の心のオアシス、近衛騎士団長タリアテッレ様!御歳232歳!
エルフ族の超イケメン!!殿下も良いけど、テッレ様も素敵ーー!!だって優しいんだもん!
殿下が執務をこなしている間は、テッレ様と剣の稽古とか魔法の練習とかして過ごす。
テッレ様には色々よくして頂いてるもんね。この前お礼にカップケーキクッキーカップを作って、食べて頂いたのだ!!おいしいって喜んでもらえた!!またテッレ様と親交が深まる感じでうれしーー!
「なすか。私には?」
んん?殿下がニッコリ笑っている。なんだろうか?
すると手を。スッと手を伸ばしてきた。掌が上向いている。
「ああ!はい!」
私は殿下の手に『お手』をした。
「・・お前は確かに私の犬だがな」
たたたとレッテ様が駆け寄ってきて、私の耳にこそっ。
(殿下は多分先程の菓子を所望されています)
なんと!!
「すみません、カップケーキクッキーカップはもう無いんですギャアアアア」
ギュウウ!!
殿下が私の手を握り潰しに掛かってきた!!
今度から殿下の分も作るのを忘れない様にした。
美味しそうに食べるイケメン2人で、癒されるのだった。
こんな感じで、殿下と私の忍術稽古は1年続き・・・魔法は才能よりも魔力があまり無かったので、生活魔法だけ教わったよ・・・ちぇ。
なんだかんだでこうも一緒だと、そりゃ私だって殿下を好きになるわさー。
ハンサムで、気さくで、笑顔が素敵で、イケボだし!ちょっと意地悪が玉に瑕。
でも最近、城内の不穏な空気が増した気がする。
来年には王子は20歳。現在の王から次代の王へ、王位継承されるのよ。
それを阻止しようと、いろんな派閥が殿下を狙っている。
ちょっと〜、それはないでしょ。あんな素敵な殿下を殺すって?
すごく国民のことを考えてる。私は傍で見てるから知ってんだよ!
欲塗れの馬鹿野郎達に、国を取られちゃいけない!!
つまり。
私が呼ばれた理由、きっと殿下を守れってことだね?
んん〜〜〜〜!!滾る!!
このいかれた超能力は、魔法世界でも通用する感じだし!!
そして勝手に結成した、殿下をお守りするプロジェクト、名付けて『アシュまも』。
正式名は『アシュリー殿下を腹黒野郎達から次期王になるまでお守りする』だ!
会員はナンバー1、なすか!ナンバー2、タリアテッレ様!今の所2人だけど、そのうち増やす!!
警護のお仕事に就いてから、ずっと思っていたんだけど・・
お食事に毒が盛られていないかのチェックをするのは重要なのだが・・
それって、私が作ればいいじゃね?
お!異世界転移モノっぽくなってきたー!!
お料理で、殿下の胃袋を鷲掴み!!
お毒味した後ってさ、あったかい物も、アシュリー殿下が食べる頃には冷え冷えに。
冬でシチューなんて、油が浮いて、ルーも固まって絶対に美味しく無いじゃん!!
かわいそうじゃん!!
ということで、私が料理&お毒味係になろうじゃないか!!
そしてあったかい、出来立てをお届けするよ!
「うん!美味いな。フーフー、ハフハフ、熱っ」
フーフーハフハフ可愛い!イケメンなのに可愛くなる。ずるい。
「殿下ー。上品にしてくださいー」
「ふふん、なすかが相手では、上品になどならん」
「なんですとー?明日はとんかつ予定でし「すまん」
殿下、速攻謝ってきました。男の子はトンカツ好きだもんねー。
あ。殿下を男の子って、私より年上じゃん!
うーむ、私がこの世界に来て、もう2年か。
殿下20だわ。もうすぐ王位を継承するんだわ。
すっかり忘れてた。
でもちゃんと、殿下をお守りしていますよ!
相変わらずベッドの下で見張っているし。時々愛も囁いてますし。
そうそう、重要なことなんですけど・・・
ベッドの下に隠れていたの、バレました。バレるよねー、そーだよねー。
「見張るならここの方が良いだろう」
殿下、布団を捲って、手招きで『来い来い』します。
布団に入り、隣で寝ろって事っすか。じゃ遠慮なく。
私、恥じらいなんか、男用トイレを使用する時点で捨てました!
「囁いて良いぞ」
「?」
「好き、って」
「!!」
バレてましたーー!!そうですよねー!ベッドの下にいたんですからーー!!
これはちょっとどころか、かなり照れる。いたたまれなくなってきた!!
「布団に潜るのは良いのに、囁くのに照れるとは」
殿下がくっくっと笑います。私を抱き枕代わりにしています。
でも男の護衛、ベッドに引き入れちゃいますか?まさか、殿下は男が好きなのですか?
いや、弟枠か猫扱いですね、はい。不敬でした、すみません。
まあ、正直ベッド下で見張りは寒かったです。あったか湯たんぽの殿下と微睡みます・・・
月日は流れ・・
いよいよ殿下が王になる日がやって来ました。
色々な妨害を蹴り散らかし、暗殺者をぶん殴ったり吹っ飛ばしたり、美人局にはスッポンポンの刑、生まれたままの格好で街に放り出し、海外の国の横槍は、単身乗り込んで城を壊滅状態にしたり・・
私いっぱい頑張ったよ!!褒めて殿下!!テッレ様!!
無事この日を迎えることが出来、私は感無量です!!
突然殿下(今はまだ)が、私に言いました。
「今日、私の婚約者も国民にお披露目する」
え?そんな人いたの?聞いてないよーーー!!
あんなに一緒だったのに(そこ、懐かしいかな!)。知らなかった!!
教えてよ!テッレ様も!
隣に控えるタリアテッレ様を見るけど、彼も困惑顔、首を横に振る。
「う、うぇ・・・・っ、殿下、いや・・アシュレイ陛下!おめでとうございます!」
あ。ダメだ、ダメだ。涙、頑張れ。まだ滴るな。
頑張ったもん、殿下。王になるために、頑張ってきたとこ、全部見てるもん。
素敵な王様の隣に、素敵な・・誰が立つんだろう?
ずっと傍にいたのに、見当つかない。
もしかしたら私が知らなかっただけで、外国のお姫様とかと婚約してたのかな・・?
そっか・・・そうだよね。
王様になるんだし、後継ぎは必要だし。
このままずっと一緒なんてありえなかった、ははは。
でも教えてくれても良いじゃん?私、殿下と仲良しのつもりだったんだよ?
「・・泣いているのか?」
「心の汗、いいえ!嬉し泣きです!!お幸せに!!」
笑顔になっているはずだ、私の顔。
だけど、涙が決壊してしまった。くそう、昨日のうちに教えてくれれば良いのに!!
泣き溜め出来たのに。こんな目出度い日に、泣き顔はいかんじゃん・・もう・・
「なすか」
「ゔいっ」
「顔不細工だぞ」
「殿下に比べたら、国民の殆どが不細工ですっ!!」
「・・・お前・・異世界の人間だろう」
「え」
バレた?なんで??ニンジャで納得してなかったの?
「ここ1年、お前に関して調べていた」
「え、と・・」
「異世界人の記録がいくつか残っていて、お前が言ってたニンジャの事もあった」
「えーーーー!!始祖じゃ無かったーーー!!」
「女だと、クノイチだそうだな」
「どひーー!そこまでバレてたかーーー!!」
「とにかく顔がグシャグシャだ。顔を直して着替えてこい」
「そっすね・・・失礼します・・」
「なすか。もう少し上品にしろ。各国の貴賓も来ているのだ」
「うぃー・・はい」
私はうぃ〜すという返事を直しました。
そして更衣室に行くと、女中さんや侍女さん達が待っていました。
「なすか様!さあ、お召しになって下さい」
「え?ええ??」
「着替えたか」
殿下、陛下、どっちで呼べば良いんでしょうね・・まだ式典終わっていないから、殿下かな。
でも着替えたけど・・すごく豪華なドレスを着せられてしまった。メイクも。つまり・・
「私が女って、いつ気が付きましたか」
「最初から」
「ゔぁ」
「何か意図があるのかと思って放置していた。女だから布団に招いた。男なんかにするか」
「ソウデスネー」
「嬉々として料理もするし。どう見たってお前は女にしか見えなかったぞ」
殿下殿下!!料理男子タリアテッレ様をお忘れですよーー!というか・・・
「このドレス、白ですよ?婚約式や、結婚式にしか着てはいけない色ですよ」
「それで合ってる」
え!!それって、もしや・・
「偽装婚約ですかね?!」
「馬鹿だろお前は」
怒られちゃった。
そして腕を少し曲げて、くい、と手を入れろと催促するので、恐る恐る手をのせる。
「王族は基本王族か高位貴族としか婚姻はしない」
「デスヨネー」
「特例で、異世界の旅人とは、出来る」
「ひょ!」
「・・・くっくっ。お前、その擬音やめろよ。式典最中に笑ってしまう」
「本気ですか?殿下」
「本気だから、お前のことを調べた。本気だから寝床に入れた」
「ソデスカ・・・」
寝床に入れて、そのまま・・・なんて、この年ではあり得ませんが、殿下は紳士です。
ん?そういえば、お尻とか胸とかサワサワされていた・・ような?
紳士じゃなかったーーーーーーーー!!
今私は顔が真っ赤だ。でも化粧をしているから分かりづらいかな?
「ふふ。顔が真っ赤になっているな。耳も真っ赤だ」
バレたーーーー!!
「さあ、皆が待っている。行くぞ」
「へいっ」
「だからな・・・やれやれ」
もう直ぐ『陛下』の殿下と連れ立って、二人で式典会場に向かう。
こうして・・
ニンジャは王子に見初められ、王妃にジョブチェンジをしました・・・
ほぼ毎日短編を1つ書いてます。随時加筆修正もします。
どの短編も割と良い感じの話に仕上げてますので、短編、色々読んでみてちょ。
pixivでも変な絵を描いたり話を書いておるのじゃ。
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