9話 盗賊
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魔王城から出た日の夕方。
夕方といっても少し日が傾いてきたかな?程度だが。
俺はルカと一緒に空を飛んでいた。
もちろん風魔法で飛んでいる。
いくら俺でも羽を生やすのは無理だ。
そうやって時速400km程で飛んでいるとルカが声を上げ止まった。
「あれ?」
「どうした?」
俺が聞くとルカはある一点を刺した
「あれは?馬車かな?」
「多分そうだな。なんであんなところで止まってるんだ?」
「うーんなんでだろ。ご主人様近づいて見てみない?」
入学試験にはまだ2週間あるから寄り道しても全然余裕なのでOKを出した。
※
近づいて見てみると馬車を守るように騎士(っぽい人)等が3人とその騎士(っぽい人)等ごと馬車を囲むように10人の男等が居た。
おそらく盗賊に馬車が襲われているのだろう。
こっちの世界では良くあることらしい。
気配察知で他に人はいないか確認すると馬車の中に一人の少女と一人の爺さんがいた。
「ぞうやら盗賊に襲われてるみたいだぞ」
「うん」
「どうする?」
「え?」
「助けるかこのままリント王国まで行くか」
俺がそう言うとルカは少し悩んだようなそぶりを見せた。
「助けたほうが良いよね」
「ルカがそうしたいなら良いぞ」
さすがはルカと言ったところだろうか。
普通なら素通りして行くのだが今回は助けてメリットがある。
馬車を見た感じおそらく貴族だ。
面倒くさいことになりそうではあるが最悪消し飛ばせば良いだけなので実質デメリット無しだ。
ノーリスクハイリターンって事だな。
「んじゃ行くぞ。自然な感じで後ろから歩いて行くぞ」
「分かった」
そんなわけで自然な感じでルカと話しながら歩いて盗賊たちのところに来た。
「君たち!危ない!来てはダメだ!」
騎士の1人が俺たちに忠告してきた。
騎士が叫んだことで盗賊たちもこちらに気づいたようで3人がこっちに来た。
そして頭っぽい奴が
「へへっお前らも運がねぇなぁ?この山猫盗賊団に出会っちまったんだからなぁ?」
というと他の奴も
「本当にお前ら運がなかったなぁ?」
「運が悪くてかわいそうだから金と装備とそこの女を置いていけばお前は助けてやるぜ?」
ハァ…こっちの世界にもバカはいるんだな。
「おいどうした?怖くて声もだ「うるせぇ」…あ?」
「テメェ自分が今どんな状況か分からねぇのか?」
「今の状況?分かってるさ」
「分かったんならとっととそこのお「お前らが殺されそうな状況だな」…なんだと?」
「だからお前らが俺に殺されそうだなって言ってんだよ」
そう言い頭の顔を見てみると青を真っ赤にしてプルプル震えている。
相当頭にきてるようだ。
そんな頭を見て子分が
「お、親分?」
と顔色を伺っている。
「どうした?殺されそうになって強いのか?」
「テメェ…この俺をコケにしやがって…ゆるさねぇぞ!お前ら!やっちまえ!」
頭が怒鳴り散らす。
こいつの子分達が俺らに飛びかかってくるが正直話にならない。
そもそも俺のところまで辿り着けてないし。
隣のルカがウインドポールを無詠唱で放ち、向かってくる敵を全て倒してしまうからだ。
ルカしか戦ってないことに親玉が気づいたらしく
「おい!あっちの男を狙え!」
などと言っているがたどりつけなきゃ狙うも何もない。
こっちに人員が向いてるうちに騎士達が他の盗賊達を倒したらしくこっちに向かってきていた。
そろそろ片付けるか。
「ルカ」
「なーに?」
「後は俺がやる」
そう言って俺は空間庫から迷宮のボスからドロップした神鋼でできた剣を取り出す。
付与魔法で色々付与しているのでそこらの魔剣などじゃビクともしない。
「なんだ?守られてたお前が相手か?」
まだ俺の方が弱いと思っているらしくニヤつきながらこっちへ来た。
気持ち悪いので首を一気に切り落とす。
豆腐でも切るみたいにスパッと切れる。
「んで?お前らはどうすんだ?」
生き残りに声をかけたら狂ったように叫びだして襲いかかってくるやつが居た。
襲いかかってきたやつを殺したらみんな素直に捕まってくれた。
そんな俺たちに騎士の1人が駆け寄ってきて
「助太刀ありがとうございます!あのままでは全滅していたかもしれません」
とお礼を言った。
「お礼なんていいよ。たまたま通りかかっただけだし」
「それでもです。ありがとうございました」
とお礼を言ってくる。
俺と騎士が話していると馬車の中から15才ぐらいの少女と白髪の爺さんがこちらに歩いてきた。
その後ろから騎士の1人が慌てて追いかけている。
そしてその少女は俺の目の前にきて
「助けてくださってありがとうございます!貴方様のお名前を聞かせてください!」
うーん…どうしようかな。
できれば教えるのは遠慮したいんだが。
そんな風に悩んでいると爺さんが
「どうかお聞かせ願えないでしょうか?
といってきた。
相手が普通の人なら教えるんだが騎士なんて連れてる以上普通の一般市民じゃねぇしな。
どうすっかな。
1教えない
2教える
3偽名を教える
1はたぶん無理だな。
教えるまで話してくれなさそうだし。
残るは2と3だが3はバレたらめんどくさいから教えてやるか。
「俺はギルって言うんだ」
「そちらの方は?」
と少女が聞いてくる。
しょうがないから教えてやろう。
「彼女はルカ。俺の仲間だよ。」
「ギル様とルカ様ですね!この度は助けていただいてありがとうございました!」
そういって少女は騎士達と共に馬車へ帰って行ったのだが爺さんはこの場に残った。
残った爺さんが俺達に
「宜しければどちらへ向かうかお聞かせください。」
と言ってきた。
べつに行く場所ぐらいは問題ないので答える。
「リント王国だ。」
「ほぉ!リント王国ですか。奇遇ですな我々もリント王国へ向かっているのですよ。宜しければ一緒に来ていただけ無いでしょうか?お嬢様も喜びますし」
と言われた。
ぶっちゃけ馬車より跳ぶ方が全然早いから良いんだよな…。
はぁ…面倒くさいけどしょうがないか。
「ルカは馬車で良いか?」
「なんでも良いよー」
なんでも良いらしい。
「じゃあご一緒させてもらおう」
「はい。ありがとうございます」
途中でこの回全部消えて発狂しましたw