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八節 究極解放しました

「ハハハ。久しぶりだな勇者!」


「相変わらずウザイな。ってか何でいるのわかるんだよ」


 俺は数キロ先で姿も見えないが、ザダンの暑苦しさに溜息が出た。


「新しい力を試してみるか」


 鎧のちょうど空いていた窪みにはめたクリスタルを触りながら呟く。


【油断するなよ】


 リベラルが警告する。


《わかっているよ》


【先代でも封印した程の力だからな】


《それぐらいじゃないと黒兜には勝てないさ》


 俺は改めて覚悟を決めた。


「よーし、ラスボス前にレベル上げてくるか」


 無理やりテンションを上げて一歩を踏み出す。


「一郎さん、ファイトです」


 クリスが可愛らしい笑顔で励ましてくる。


「おう!行ってくる」


 俺はその笑顔に思わずニヤついてしまった。


「おいロリコン。負けるなよ」


 横で見ていたカミシアは俺を軽蔑の目で睨んでいる。


「ロリコンってどこで覚えたんだよ」


「お前が前に部屋に忘れていた本だ」


「よく読めたな」


「勇者様(初代)が残したジテンで調べた」


 辞典を片言かたことで話すカミシアに俺は微笑む。


「言っとくが、俺はロリコンじゃないからな」


 カミシアを人差し指で指し、俺は言った。


「いいからさっさとやっつけて来い」


 指をのけてカミシアが俺を城壁から突き飛ばす。


「おい、危ないだろ」


 宙に浮かびつつ俺は文句を言った。


 カミシアは顎で行けと返す。


「わかりましたよ」


 俺はふて腐れながらザダンのいる方向へ飛び、ゆっくりと地上へ降りた。


「待ちくたびれたぞ」


 ザダンはいきなり殴り掛かってきた。


「そりゃ悪かったな」


 俺はザダンの攻撃をギリギリでかわす。


「ハハハ」


 ザダンは愉快そうに笑いつつパンチの速度を上げていく。


「闘神拳!」


 ちょっとウザくなった俺はザダンのボディに全力で技をはなった。


「ぐふっ」


 さすがに笑っていられずザダンは膝をついて倒れこんだ。


「ふーーーーー」


 俺は構えたまま呼吸を整える。


「ハハハ」


 顔を伏せたままザダンは笑った。


「今日は王の許しを頂いたからな。全力でやれる」


 ザダンは立ち上がりエレルギーを全開にした。


《何だこの力》


 大和流の鬼神に似たエレルギーを感じ驚く。


「神器!完全解放!」


 俺は危機感を覚え、いきなり全開で勝負を仕掛ける。


「闘神閃空斬!」


 正面から攻撃を喰らったザダンだったが、ほとんどダメージを負っていなかった。


「大和流、覇道砲!」


 俺は咄嗟にアイギスの盾で攻撃を凌いだが、衝撃で大岩に叩きつけられた。


《何であいつが大和流を使えるんだよ》


【あいつは初代の弟子だ】


《は?マジかよ》


 驚いたが、他の将軍よりも桁違いに強いのに納得する。


「どうした!もう打つ手なしか?」


 俺の体勢が崩れたのを見逃さずザダンが攻め立てる。


《こうなったら使うしかないな》


 迷っていたが、ザダンの強さに覚悟を決める。


【仕方あるまい】


 リベラルも俺のピンチに了承した。


「〈神器!究極解放!〉」


 クリスタルから神馬が現れ、大きな翼となり背中に合体する。


「おーーーーー」


 鎧は天使のようにがまばゆい輝きを放つ純白に変色した。


「美しい」


 俺の姿を見たザダンは気持ち悪い言葉を呟く。


「がはっ」


 一瞬で間合いを詰め、ザダンを吹っ飛ばす。


「そうこなくては」


 血だらけになりつつザダンは笑顔を見せる。


「さっさと倒れとけよ」


 俺は鬱陶しい気持ちを込めてザダンを殴った。


「まだまだ!」


 ザダンは楽しそうに殴り返す。


 徐々に殴り合っていく激しさが増していく。


《こうなったら出し切ってやる》


 俺は全エレルギーを右拳に溜める。


「〈神器天空拳じんぎてんくうけん!〉」


 究極解放時のみの必殺技がザダンもろとも魔族を消し飛ばした。


「はぁ、はぁ、はぁ」


 変身を解こうとしたとき、全身に激痛が走る。


「おーーーーー」


 俺はどんどん膨れていく鎧の力を抑えられず意識を失った。

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