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冬の足跡、春の足音
『気持ちの名前』
もし
もしも
もしもワタシが
誰かに恋して しまったならば
その見知らぬヒトへの
見知らぬ想いに
なんと名付けることだろう
スキ や キライ で
くくれるだろうか
愛 とか 恋 だと
割り切るだろうか
いえ いえ
きっと
くくれませんね
いえ いえ
たぶん
割り切れません
もし
もしも
もしもワタシが
見知らぬあなたに
恋したならば
きっとあなたに対してだけの
気持ちに名前をつけるでしょう
あなたに向ける
ワタシが捧ぐ
たった一度の
気持ちの名前
『絵空事なしあわせ』
芝生に寝転がって
きらきらする空を見るのさ
目を細めて手をかざして
指の隙間から光が散るのさ
川沿いのどこにでもある
変哲もなにもない土手
何も面白みのない
退屈と気だるさのなかで
飛び跳ねる小魚の背中に
口笛を投げてみるのさ
どこにでもありそうで
もうどこにもない
休日を過ごしてみるのさ
そんな
ちょっとヘンテコなワタシの
ちょっと絵空事なしあわせ