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理想の恋人と現実の・・・  作者: 雪 まりあ
~理想の恋人~ 清凪
7/26

~会話のネタが無いのです~

前回うまいこと文章が切れなかったので、今回は短めです。

・・・なんで!?何のために、わたしが帰ろうとしているか分かっいてるのかな・・・?わかってないよね?


答:会話が無くなってしまったから、ここに居づらい。


そんなわたしの考えをよそに、会田くんは広げていた教科書やノートを鞄に収めていた。そして、なぜかわたしの鞄まで持ってくれていた。


「行こう?」


そう言ってイケメンスマイルをわたしに向けてきた。


 断りづらい・・・。ていうか、鞄が人質に・・・ちがう、鞄だから鞄質・・・。

いや、待ってよ。なんでわたしがイケメンくんに鞄を持たせているみたいな感じになっちゃうんじゃない?

それって、ニマニマ絵を描いている噂が流れるよりも、精神的に痛いんじゃない?


「……行く、けど。鞄は、ください。自分で持てるから、ね?」


わたしは全力で鞄だけは死守させていただいた。わたしは自転車通学だから、どっちにしても鞄はカゴに入れるんだしね。

鞄はちゃんと返してもらいました。


 ふぅ、返してくれてよかったよ。それにしても、会田くんの目的がわからない・・・。


二人で並んで自転車置き場まで行くと、わたしは自分の鞄をカゴに入れた後、会田くんを振り返る。会田くんは徒歩通学らしい。

わたしが会田くんに向かって手を出すと、不思議そうな顔をされる。


 さっき会田くんもわたしの鞄持とうとしてくれたじゃないですか・・・。同じようなことだと思うのだけどな。

そして、こちらの場合は自転車のカゴに入れるのだからわたしにあまり負担はない。


「会田くんの、自転車のカゴに入れるから、ちょうだい?」


会田くんは少し迷う素振りを見せた後、諦めたように鞄を渡してくれた。わたしは自転車をひいて会田くんの隣を歩く。

人のいない図書室でならシーユンとエヴェリーナの話で盛り上がってもいいが、下校する人たちや、近所の人たちもいる中でしようとは思わない。

会田くんの方から話題を振ってもくれなさそうだし、わたしのほうから話しかけるしかないと思う。


「そうだ。会田くんの妹さん、陽菜さんだっけ。かわいい子だね。」


会田くんからの話題を引き出すために、会田家について聞いてみる。何人家族かは知らないけれど、とりあえず会田くんのお母さんと妹さんとは面識がある。

わたしが妹さんについて知っていたからか、少し驚いたような顔をしている。


「陽菜に、会ったの?」


「うん。ノート届けるときに、…たまたま玄関先で。とても丁寧な子ですね。」


本当はたまたま会ったというよりも、待ち伏せされていたようだったし、開口一番は不躾な感じではあったけどわざわざそれをいう必要はない。

それに、最後は丁寧だったのは確かだし。


「え、あいつって結構人見知りなのに。」


 人見知り・・・か。なんとなく、お兄ちゃん大好きっていう雰囲気はあったけど。恥ずかしがり屋はあるかもなぁ、かわいいって言ったら顔を真っ赤にさせていたし・・・。


「妹さんと仲良しなんだね。あ、いつもお世話になっています、なんて言われちゃった。彼女は中学生?」


「あぁ、中学3年。なんか、僕と同じ学校行くんだと言っていたな。」


「へぇ、頑張っているんだね。」


実はわたしたちの通っている学校は進学校で、入るのはちょっと大変だったりする。だけど、この学校に入って落ちこぼれないほどの学力であれば、いい大学に軽々入れるので頑張って入ろうとする中学生は多い。

ちなみにわたしの成績は真ん中よりは上で、時々学年30位以内に入るくらいかな。


「うーん、そうだね。今の中学では学年10位以内にはいつも入っているから。…僕と違って皆勤賞だし……。」


そんな話をしていると、会田くんの家の前についた。

わたしは自転車のカゴから会田くんの鞄を取って渡す。それを受け取った会田くんは、何故か玄関先でわたしに待つよう言う。


 えぇと、なんだろう。会田母みたいな感じで、お茶を勧められるとか・・・?

あぁ、そういう風に言葉にしてくれたら、『結構です』って断れるのに。ただ待つように言われたら、待つしかないじゃないか・・・。

どうしよう、お茶はいりませんとか言うべき・・・。


「ごめん。お待たせ。」


自転車を一度玄関先に止めさせてもらって、携帯電話を触っていると、会田くんが戻ってきた。


 何故着替えているの・・・。いや、着替えたにしてはとても速かったけどさ。手にお茶はないな・・・。う~ん?


そんな考え事をしていると、いつの間にかわたしの自転車を会田くんがひいていた。


「え?何?」


思いもしないことをする会田くんにわたしは急いで後を追いかける。


「え、えーと…?」


「送るって言ったでしょ?ねぇ高山さんの家って、どっち方向?」


 家まで送る気ですか!?


結局、わたしは家の前まで送られてしまったのだった・・・。


会田くんは妹の陽菜ちゃんと出かけると、鞄を持ったり、買い物の荷物を持ったりします。

買い物は人の多くない時間帯に行きます。


あ、会田くんは乗り物酔い、人酔いはするけど、体はある程度には鍛えているようで、『箸より重いものは持てません』な軟弱男子ではないのです。

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