~終結ではなく、始まり・・・~
えぴろーぐ
わたしたちは、お付き合いというのを始めた。
そして、わたしたちは側にいる事が増えた。
教室でも、図書室でも、・・・あ、印刷室に行くことは無くなった。
会田くんは人酔いをある程度克服したようで、教室や街中では酔うことはなくなった。
ただ、イベント時の人の波にはまだ勝てないかもしれない。
そのあたりはまだ頼りなげだけど、優しくて、かっこよくて、謙虚で、彼女想いで、穏やかで、時々熱くなって、どんどん頼りがいのある男性になっている。
図書室でわたしのいつもの席の隣で熱心に勉強をしている会田くんを見る。わたしが見ている事には気づいていなさそう。
なんだか面白くなくて、持っていたペン先でツンツンとほっぺたをつつく。
「ん?何?」
「勉強、好きだねぇ。勉強熱心なのはいいけど…、他に趣味とかはないのかな?読書とか……。」
わたしは会田くんの隣で勉強ではなく、本を読んでいた。ふと、シーユンとエヴェリーナのことを思い出す。
シーユンは読書をしていて、リーナ嬢は法律の勉強をしていたな。
「勉強より好きな事ならあるけど?」
体を起こして、わたしのことを見つめながら答えようとする。隣に座っていて、顔を見合わせると、なかなかに顔が近くて照れてしまう。
「へぇ、何?ダンスとか音楽とか?」
エヴェリーナのしそうなことを考えてから、そう聞いてみる。
「違うよ。」
にっこりと笑いながら答えて、更に顔を近づけてきたので、わたしは少し後ろに避ける。
会田くんの手はわたしの座る椅子の背もたれを持っていたので、それ以上は逃げられなかった。
「……清凪だけど?」
「………!!」
耳元で、わざわざ耳元で、いつもは苗字で呼んでいるのに、名前で!
わたしは顔を真っ赤にさせてうつむくしかなかった。
「急に名前で呼ぶとか、ずるい……。」
「悔しかったら、清凪も、呼んでみればいいんじゃないかな。」
訂正、さっきのに追加する。会田くんは時々とても意地悪です・・・。
そして、わたしは告白されたときの宣言通り、彼をどんどん好きになっていってしまったのでした。
・・・いつか目に物見せてくれる・・・!
わたしには理想の恋人像がありました。
優しくて頼りがいがあって、シーユンって名前の見た目は平凡な顔立ちだけど、とても素敵な人です。素敵な人には素敵な恋人がいます。
その恋人たちはわたしの理想の恋人同士でした。
でも、理想と現実はやっぱりちょっと違ったみたいです。
わたしの現実の彼氏は、シーユンほどは頼りなげだけど、優しくて、かっこよくて、謙虚で、穏やかで、時々熱くなって、そして、時々いじわるな男の子でした。
わたしはその男の子をどんどん好きになって、もしかしたら好きの量は彼よりも増えたかも、そう言ったら
「その点に関しては、まだまだ全然負ける気がしないけど?だいたい、その量は日に日に増えているから。」
と言われました。
どこでそんな言葉を覚えてきたのでしょう。
いろいろなことに、負けている気がしてなりません。
でも、わたしは負けないようにがんばります。
きっと、負けさせてみせます!
・・・・・・あれ。それって、わたしの好き具合が、会田くんを上回るってこと・・・なの・・・かな~?
ここまで読んでいただいた方、ありがとうございました。
キャラがぶれていないか心配ですが。




