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第6話「ナニカを求めて」

目が覚めたら真っ暗な空間に仰向けで寝ていた。


起き上がろうとすると脇腹が痛くて起き上がれない。


俺、何してたんだっけ・・・?


少し時間が経って頭が動くようになるとだんだん思い出してきた。


そっか。俺、ヤツと戦って、そん時に脇腹にナイフが刺さったんだっけ。


脇腹に手を当ててみると包帯が丁寧に巻かれていた。自分はベッドに寝かされていて周りを見渡すと同じベッドがいくつも置いてある。


ということは・・・ここは病院か。また入院することになるなんてな・・・。


ふと右手に何かが伸し掛かっている感触に気が付いた。見てみるとしぇるが右手に覆い被さって眠っていた。


「ずっと傍にいてくれたのかもな・・・ありがとう」


時間は・・・多分深夜だろうな。真っ暗だし、なんとなくそんな気がする。


もうちょい寝るかな。


そう思い、目を閉じた。長い間寝て起きたばかりだというのに何故かすぐに眠ることができた。





ピピピピピピピピピ!!


「ん~うるせぇ・・・」


音を出している物体を左手を使って感覚で掴み取る。案外小さく、持ち上げれるようなので顔の前に持ってくると俺の携帯だった。


「アラーム・・・仕掛けた覚えないんだけどなぁ・・・?;」


時間は・・・7時か。起きるのはもうちょい早いかな?


とりあえずアラームを切って待ち受け画面に戻すと、1通のメールが届いていた。


相手は・・・グリーンか。何だろうな?


ッピ!


『カゲロウ、ヤツをやったらしいナ。ヤツのレベルはミー達よりもかなり上だったから、逆に殺されるんじゃないかと思っタヨ。


ミー達はしぇるをチームに入れてからずっと何もしなかッタ。返り討ちにあって殺されるのが怖かったんダヨ。ユーは自分の命よりもしぇるを優先さセタ。グレイトだと思ウゼ?


ダカラ・・・しぇると一緒に別のチームに入ることをオススメスルゼ。ミー達はユー達を見捨てて生きようとシタ。これからも一緒に居る資格はナイ。


戻ってくルモ、そうじゃないノモ自由ダゼ。2人で話し合って決めるんダナ。


最後に、ありがとう・・・そしてすまなかった』


真剣そうな感じとちょっとふざけたような感じが混ざっておかしな文面になってしまっている気がするが・・・。


グリーンはグリーンなりに真剣に書いたつもり・・・なんだろう。多分。


「うーん、普通に考えたらしぇると一緒に戻るべきなんだろうけど、わざわざこんなことを言うってことは何かあるのか?」


とりあえずしぇるに話てみようか。で、しぇるは・・・あいからわず俺の右手を枕にして寝てるな。アラーム音、結構うるさかったけどよく起きなかったな。


とりあえず、まぁ起こすか。


「おーい、しぇるー起きろー朝だぞー」


「うーぅーー」


揺さぶりながら起こそうと試みるが唸るだけで起きる気配が全くない。さて、どうしたものかな・・・。


お、そうだ。携帯のアラーム音か何かを耳元で鳴らしたら起きるよな。


ピピピピピピピピピ!!


「んーーうーーー」


携帯を操作してアラーム音を鳴らしてみたがさっきよりもちょっと強く唸る程度・・・。


音量はもうちょっと上がるみたいだから更に音量を上げて鳴らしてみるか


ピピピピピピピピピピピピピピピピピ!!!!


音量を最大にすると俺もうるさく感じる。これなら流石にしぇるも起きるだろう。


「んーーー!うるさーーい!!」


バシ!!


しぇるが叫んだかと思ったら携帯が弾き飛ばされて天井に激突。更に床に落ちてもう一度激突。


落ちてきた物体はもう携帯ではなく、ただの電子部品の塊となっていた。


しぇるは騒音が無くなったからなのか再び眠りに入った。心なしかさっきよりも気持ちよさそうに眠っている気がしないこともない。


「すっげぇ力だな、オイ。今すぐたたき起こしてやろうか・・・」


(携帯を壊された恨みも含めて)頭を叩くなりして無理やりにでも起こそうかと考えたが・・・やめた。


下手をすると携帯の二の舞になる。睡眠の邪魔をしたら今度は俺の命が危ないかもしれない・・・。


「結局自然に起きるまで待つしかないのか・・・;」


あー・・・携帯修理に出さなきゃな。いや、てか電子部品の塊と化しているからもはや修理どころじゃないよな、絶対。


携帯変えなきゃなー・・・ようやくあの携帯の操作にも慣れてきたってのにどうしてくれんだよしぇる・・・。


まぁ本人もわざとじゃないんだろうし、気にしたらいけないよな。うん。絶対にわざとじゃないよな。そうであって欲しいな。


なんて、色々考えていると病室のドアが開いて看護婦と思う人が入り、挨拶と一言言って置いていったのはご飯だった。


・・・もうそんな時間だっけ?


壁に掛けられている時計を見ると時間はすでに8時。いつのまにか起きてから1時間も経っていたようだ。


とりあえず黙ってご飯を食べる。しかし右手はしぇるがあいからわず乗っかっているので左手で食べるしかないのだが・・・非常に食べにくい。


ムクリ・・・


「ん、起きたのかしぇる。おはよう」


「・・・ごはーん」


「ん?メシがどうかしたのか?」


「・・・ごはん!」


「は?何を言って・・・っておい!ヤメロ!!」


ガブ!!


ギャアアアアアアアアアアアア!!





「ほんっっっとにすいませんでした!!」


「いや、大丈夫だからあんまり気にするなって;」


しぇるは寝相が悪いのかそれとも寝起きが悪いのか・・・よくわからないが頭を丸かじりされた。


幸い悲鳴を上げたらビックリして正気に戻ってくれたが歯型が残るかと思ったぜ・・・。


あのまま正気に戻らず、頭を丸かじりされてると思うと、ぞっとする。


「あぁ、そうだしぇる。グリーンからメール来てるからちょっと読んでくれ」


?マークでも浮かびそうな顔をして俺の携帯を受け取るしぇる。さて、このメールを見て笑うかな?


予想とは違ってどんどん読み進んでいくしぇる。最後辺りまで読み進んだかと思うと、


「これ・・・最後だけ真面目っぽいのがちょっと・・・」


笑っていて上手く言えてないが言いたいことは分かる。


変だよなぁ、途中までエセアメリカみたいな感じで最後だけ真面目っぽいって。


「あー・・・で、しぇるはどうする?グリーン達のチームに戻るか?」


落ち着いた頃を見て聞いてみる。笑ってる時に聞いてもうまく喋れなくて聞き取れないだろうしな。


「私は・・・」


悩んでいるのか、俯いて黙ってしまった。


多分、ヤツのことで俺を含めてみんなに迷惑をかけたから戻りにくいけど本心では戻りたいんだろう。


しばらく病室には壁にかけてある時計の音しか聞こえなかった。


「私は・・・戻りません。カゲロウさんだけ、戻ってください」


何分か経った頃に、笑顔でそう言って来た。でも、その笑顔はなんとなく悲しそうな笑顔な気がした。


今のこの状況で、悲しそうな顔をしているしぇるに言うことは・・・まぁ一つだけだよな。


「俺も、戻らねぇよ」


「えっと、あの・・・なんでですか?」


「俺とお前は、仲間だろ?そんなやつを置いてグリーン達のチームに戻れるかよ。戻るなら、一緒だ」


しぇるは、命がけで守った・・・仲間なんだ。その仲間を置いて1人だけ舞い戻るのは都合が良すぎるよな?


「えっと、あの・・・その」


しぇるのことを思って言ったつもりなのだが何故かしぇるはオロオロしはじめる・・・。


そんなに俺がついていくと言ったことが意外だったか?それともついて来られるとなにか不都合でもあるんだろうか?


「なぁ、俺についてこられるとなんか困ることでもあるのか?」


「いえ、そうじゃなくって・・・そうじゃなくって・・・」


何かいいたそうだが突然しぇるは泣き出してしまった。これじゃぁ今度は俺がオロオロする番だ


女子に突然泣かれてしまったらどうすればいいんだ!?


ただ、なんとなくしぇるは悲しいとかそういう悪い感情で泣いているわけじゃない気がした。


「その・・・なんていうか・・・これからもよろしくお願いします!」


涙を流しながらも、そう笑顔で言ってくれた。


「・・・こちらこそな」


つい、俺も笑ってしまう。お互い笑顔で握手し、仲間というものを再確認した。


しばらくは・・・しぇると2人だけで行動するのもいいかもな?


これはちょっと別の世界での話。

ここまで読んでくださった皆様・・・ありがとうございますm(_ _)m


では1章の反省みたいなものを・・・;


この小説は目次に貼ってある世界観が乗っている作者様の原作の設定をお借りして書いています。


しかし最初はこれとは全く別物でした。


最初は私の今までのネット友人との交流を書いていこうと思ったのですがストーリーを考えている内にモウヒトツノセカイに出会い、しかも作者様のページに小説を投稿するところがあったのでやってみようと思い今に至ります。


もちろんこんな小説のように剣を振り回したりー魔法を撃ったりー翼が生えてて飛んだりとかなんてありませんでしたがなにか物足りなかったのでちょうどよかったくらいです^^;


ちなみに当初考えていた小説の構成をほんのちょっとだけ使いまわしています。


第1章のラスト、しぇるとカゲロウはどちらもにグリーン達のチームに戻らず一緒に活動することを決めていますが・・・このあたりだったりします

グリーン達のチームにカゲロウが入るのもそうだったりします・・・


昔あるRPGオンラインゲームをしているときにギルド・・・小説でいうチームに加入し、加入したギルドには既にしぇるに当たる人が居ました。


どういういきさつがあったのかはもう覚えていませんがいつのまにか仲良くなり、私が引退した後もサイト内でメールのやりとりを何件かしていました。

(※引退の理由は当時中学三年生だったので受験のためプレイする暇がなくなったため)


受験が終わるころにはしぇるに当たる人も引退しており、その後一緒に別のゲームに移ってしばらくは一緒にプレイした・・・というというのが第1章までの設定と考えています。


ちなみにその他の登場人物に分類されそうな「モモ」「ユウリ」「グレイブ」「グリーン」は昔やっていたオンラインゲームの友人ではありません。咄嗟に考えた登場人物です。みんなスマヌ。




第2章からは新しい人たちとの出会いなどを書いていく予定です・・・。


リアルが多忙(ゲームも含めて)なので更新はとても遅いとおもいますが読んでいただけるととてもうれしいです^^;


1章で殆ど出番がなかった4人ですが・・・登場人物紹介のページではそれなりに能力があるってことを紹介されてますね


しかし・・・モモやグレイブはそんなシーン1度もなかったんですよね!!


いや、キャラ設定を考えているときは「こんな能力あったらカッコイイよなーハハハハ♪」みたいな軽いノリで付け足しちゃいましたけど・・・


いざ書いたらそんなそんな能力を付け足したのを9割忘れて気が付いたら1章が終わってたという・・・2人ともすまん・・・


マトモに能力を使ったシーンがあったのってユウリだけですよね・・・まぁ後先考えずにぱぱっとやってちゃちゃっと書いた天罰なんでしょう・・・


2章もこんな感じで「能力はあるんだけど1度も使ったシーンが出ない人」が出現するかもしれませんが暖かい目で見守ってくれるとありがたいです(汗

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