第1話「スベテの始まり」
この小説はある人の小説の設定をお借りさせて書かせてもらっています。
一応3部に分けて書くつもりですがもし断念しちゃったらすいません;
資料公開の許可を貰えたので資料ページのURLを公開しておきます。また、キャラ紹介のページにも少し設定を貼っております。
世界観↓
http://blogs.yahoo.co.jp/savior0409/3611946.html
「でぇい!」
気合を入れて力いっぱい振り下ろした長刀は見事に避けられて空を切った。
相手はレベル2のルイウ。4つ足で某ゲームに出てきそうないかにもクリーチャーという感じだ。
一旦距離を置いて背中の翼で低空飛行をする。ルイウはそれを見てどう思ったかは知らないが持ち前
の4つ足で突進してくる。
(よし・・・もらった!)
ルイウが飛び掛ってきたときを見計らって高度を上げ、そのままルイウの背中を取る。一瞬のできご
とだったからなのかルイウはこちらを見失っているようだ。
今度こそと思いつつ剣をルイウの後ろから叩きつけるようにして真っ二つにしてやる。
そのままルイウは灰になり、それと同時にアナウンスが流れてくる。
『ルイウ【2】征伐成功しました』
「ゼハ・・・ゼハ・・・ちょっと危なかったな。レベル1より報酬が多いからって調子乗りすぎた」
実は少し前にもレベル2の征伐を成功させたのだがそのときはスライム型のルイウで動きが鈍かった
ためなんとか勝てたのだ。
初めてレベル2のルイウを倒したことがとても嬉しくて天狗になり今に至る。調子に乗りすぎるのは
良くない。
それでも今回も【2】のルイウの征伐を達成したのだ。一つまた自信がつく。
「まぁそれでも危ないんだしなーそろそろ誰かと一緒に征伐しようかな・・・」
ブツブツと言いつつも帰ろうとすると、携帯が突然鳴り出す。
画面を開いてみると半径1km以内で【4】のルイウが発生したということを知らせていた。
今倒したルイウは【2】それすら苦戦していたのだ。【4】のルイウは今の俺では危険だ。遭遇する
まえに逃げたほうがいいな・・・。
しかし、突然地面が揺れだす。地震だろうか?このデジタルワールドのセカイはそこまで再現される
んだな。なんてのんきなことを考えてしまう。
けれどもそれは間違いだとすぐに分かる。
一層揺れが大きくなったと思ったら地面からルイウが出てきたのだ。しかも単体ではなく複数で。
『ルイウ【4】 征伐を開始します』
いつも通りのアナウンスのおかげでルイウが出現したと認識したが距離が近すぎた。
ルイウの1体に接近された。何故か反射的に左腕を前に出してしまい、左腕に噛みつかれ、激痛が走る
その後ろからも数体のルイウがこちらに向かっている。俺は意外にも冷静に「あ、死ぬかな・・・」と
思った
まだ始めたばかりなのだが・・・こうもあっけなく死んでしまうんだな。
死を覚悟して目を瞑る。流石に食われていく自分の体なんてグロイものは見たくない。
が・・・それ以上の痛みは来なかった。目を開けると自分に噛み付いていたルイウが倒れている。
誰だか分からないがとりあえず後ののルイウに再び攻撃される前に飛び立った。
このルイウは攻撃方法が噛み付くしかないようだ。飛び立つと俺の下で少し止まったと思ったらまた
前進した。
後ろを向くとルイウの進行上に5人ほどプレイヤ―が立っていてそのうちの一人は魔術師のようだ。お
そらくあの人が俺を助けてくれたのだろう。
ルイウの数は7体か8体。バラバラのタイミングでプレイヤーに突撃している。
プレイヤー達は二人一組でルイウに攻撃し、魔術師のプレイヤーは少し下がって魔術で援護をしている。
時間をかけながらも一体一体確実に仕留めて行き、ルイウの数はどんどん減っていく。数分もあれば
ルイウは全滅していた。
(すごいな・・・うまく連携してルイウを次々と倒してたぜ・・・)
感心しているとまた地面が揺れ始める、それだけで何が起こるのかが予想できた。
俺は急いで魔術で援護をしていたプレイヤーに向かって飛ぶ。何故かそこに来ると確信があった。
揺れが更に強くなったと思うと予想通り後ろで援護をしていたプレイヤーの背後にルイウが地面から
出てきた。
そのルイウはさっきのルイウよりも大きく、さっきのルイウのボス的な存在なのだろう。
突然のルイウの出現に接近戦をしていたプレイヤー達は驚きつつも急いでルイウに向かう・・・が距
離的に間に合わない。
間に合ったのは俺だけだ。ルイウとプレイヤーの間に入り、背中から長刀を抜いてルイウに向かって
低空で突撃する。
ほぼゼロ距離にまで接近するとルイウが腕のようなものを振り回してきた。
俺は翼を使って回避する。ルイウは続けて攻撃してくるが全て回避し、一瞬の隙を突いて側面に回っ
て切りつけて距離を置く。
ルイウは切られた痛みなのか怒っているととれそうな叫び声を上げていた。そして少し距離を取って
いた俺に向かって再び突進してきた。
その動きは素早いが攻撃手段が接近戦しかない以上勝てない相手ではない。むしろ倒せなくても時間
を稼いでさっきのプレイヤー達が来るのを待てばいい。
再びルイウが腕のようなものを振り回してくる。さっきのように側面に回られないためか早めに、隙
を見せないように振り回してくる。
その攻撃をひたすら回避し続けるとまた隙ができた。
今思えばもしかしたらそれは罠だったのかもしれない。あきらかにさっきよりも大きな隙だったのだ
。
再び側面に回り、切りつけようとすると不意に嫌な予感がした。視点を上にあげると・・・
ルイウがこちらを向き、口から何かの液体を吐き出しているところだった。
すかさず距離をとって避けようとするが間に合わず、よりにもよって怪我をした左手にかかる
「ぐぅぅぅ・・・あっちー・・・」
吐き出された液体は毒か何かを含んでいるのか服を溶かし、ジューと焼けるような音を立たせながら激
痛を走らせてくれる。
俺が離れたからなのか魔術がルイウに命中し、接近戦をしていたプレイヤー達も到着したようだ。
俺も戦わなければと思い、前に進もうとするが・・・足が前に出ない。それどこか力が抜けていくよ
うな感覚に襲われ、その場に倒れてしまった。
ドクン!ドクン!
やけに自分の鼓動がうるさく感じる。体に力が全く入らず、指一本動かすことすらできない。俺の体
は一体・・・どうなっているんだ?
僅かに聞こえる耳からはルイウのものであろう断末魔が聞こえる。恐らくあのプレイヤー達が征伐した
のだろう。
『体、奪ッタ、ヤッタ、ヤッタ』
それど同時に頭の中に直に声が届くような感覚。更にはだんだん意識が薄れてきやがった。
『体、奪ウ。ニンゲン、言ッテタ。感染操作、新シイ感染ダッテ』
意識が途切れる寸前に頭に直接語りかけてくるもの。多分・・・コイツはあのルイウだ。あの液体をか
けられたからなのか・・・感染していやがったんだな。
助けてくれたプレイヤー達がこちらに歩いてくる。ダメだ・・・こっちにきたら、俺の体を乗っ取っ
ルイウに・・・やられ・・・るぞ。
これはちょっと別の世界での話。