表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

29/30

第29話 関係無いトラブルに首を突っ込んでこそ主人公

精神リセットしても不安定

 また屋根の上を通りゾンビとの遭遇を避けて地道に進む朔。


「はぁ......結局どっち進めば良いかわからないから借りパクした地図頼みだよ............とりあえず駅に向かってしばらくそれに沿って行くしかないかな」


 そうして忍者の様に移動していると叫び声と発砲音を聞きそちらに向かい様子を見た。


「なんだよ......?人間同士が争ってんのか?周囲にゾンビがいるってのに何してんだっ」


 民家の屋根に寝そべりながら下を見ると5人の荒くれ者が、ある程度柵や壁を立てている民家の窓を撃ち抜いていた。

 その家々は密集しており二軒並んで対面にも、もう二軒で奥に道路が正面に見える民家が建っている。田舎でよく見る家の建ち方だ。それを家主同士で結託しているのか互いを守る様にしていた。


「おい!出てこいや!生意気にソーラーパネルつけて夜には気楽に電気つけやがって、誘ってんのか?全部置いて出てくれば命だけは見逃すぞ?」


 どうやら夜間にも電気を使用して目立っていた為に野盗に目をつけられたらしいと朔は超速理解。彼らと関係が全く無いにも関わらず後ろから襲撃を開始する。


(ゾンビ以下の腐れ野郎が。迂回して......死角から飛び降りてぶっ倒すッ!!)


 そうして飛び降りると同時に1人に乗り掛かり頭部を道路に打ち付けさせ殺さない程度に気絶させた。その衝突音に全員が振り返る、そして民家からはこっそりと誰かがこちらを見ている事を朔は見逃さなかった。


「お前らさぁ、こんな時に人間同士で争って何になるんよ?ソーラーパネル付きの家なんて他にあるんだから綺麗な空き家を探せよ、なんだって人がいるのを選ぶんだ?」


(ここは空き家では無く人がいるっ!迅速に始末しなければ......)


 朔は倒した男を踏みつけながら残りの輩に近づく。


「ばっ、ばぁ化け物ッ!!!こ、ここ、これが見えねえのか!」


 1人だけが銃をこちらに構えて、残り3人は金属バットやバールを持っていた。不意打ちされた事、人外じみたパワーと容姿にかなり狼狽える小物。


「そいつぁ......ニューナンブM60、警察が使う旧型のリボルバー。比較的威力が弱く装填数も5発でバレルが短く命中率も低い。そして今お前の残弾は4発以下、撃ってみろ。そんなオモチャで(化け物)を殺せると思うのか?」


(相手の銃が何かスラスラわかるな、記憶が戻るのは良い兆候だ)


「うっうるせぇ!行けお前ら!頭凹ませたれ!変なゾンビもそれで片付けて来ただろっ!」


 そう叫ぶと周りの輩は少し怯むも襲いかかる。何故早く撃たないのだろうか、人は恐怖すると正常な判断ができないからだ。あとゾンビ作品特有の作劇の都合でもある。


「うう......うおりゃああ!!」


「うるさいし、大振り過ぎ」


 そう言いながら金属バットを受け止めて奪い持ち手で軽く顔面を殴ると横の奴の頭に向かって投げつけ処理。


「うっうわあああ!!」


 ヤケクソでバールを左右に振り回しながら近寄るので軽く足を引っ掛けて転ばせた。そして朔は呆気に取られているリーダーに急接近し、拳銃を手ごと掴むと自分の眉間に向けた。


「へっへぇ!?なっ何を......」


「お前らが一体、何を相手にしたかの答え合わせ♡」


 そう言いながら男の指の上から指を押して4発連射させた。硝煙が消えると悍ましい眼を見開いた笑顔になる朔。


「ッ!いてぇ......反動がっ............ヒッ!?」


「アンタはその程度の反動で捻挫くらいの怪我するけど、直撃の私は無傷〜♡だから最後の慈悲だ、ゾンビも増えてきたし仲間を連れて消え失せろ、足を洗え。まあこの世界なら手を洗った方が生き残れるか」


 よくわからない冗談を言いながら見逃す朔。


「わ、わかったから!わかったからやめろっ!うわああ!!」


 野盗は意識のある奴を叩き起こすと気絶しているのを担いで軽トラでゾンビを轢き殺しながら去っていく。


「イキり散らかすの楽し〜。............いや虚しい。にしても割と仲間意識あるなぁ。......そうだ!家主さん方!このままではまた別の人間に狙われるでしょう!話をしましょう?怪しいのは自覚していますが取って喰ったりしませんよ!」


 そう言うと1番奥の家から男が手を上げながら震えて出てくる。


「み、見逃してくれっ!ある物ならいくらでも渡しますからっ!!」


「違う違う!私は......って邪魔だよッ」


 話している最中に近づいてきたゾンビをハイキックで一撃で沈める。それを見た男は余計に恐怖した。


「ひっひぃ〜っ!!?」


「叫ばないでください、また寄って来ます。私はあなた方を思って話をしたいと言っているのであって、さっきの下劣な奴らと同じにしないでください」


 精神不安定により狂気的。


「すみませんっ。こ、これで襲撃は4度目でして......」


 だからやたらボロボロになっているのだなと判断した朔は考える。


「ならば強固な壁を作りましょう。前に自販機などで作ったので任して下さいね」


 そう言うとどこかに走って行く。呆気に取られる男。


「何なんだ......あの外人は............一応悪い人じゃあないのか?だが随分と一方的だなぁ」


 そうしているとすぐに一つ目の自販機を担いで来る。


「なっ!?」


「これ、中身を回収してから使いましょ。オラァ!」


 鍵の部分を殴りこじ開けると飲み物があるのがわかった。


「ほら!ほぼ全部あなた達に差し上げますから回収してください!あとお金も拝借すれば復興後に多少は楽出来るかもしれませんよ!」


 そう言うとまた走り去る。


「なっ......あんなのプロレスラーでも無理だろ......。取り敢えず、息子に回収させて俺は周りのゾンビを倒さないと......多いなぁ............」


 そうしていると横から発砲音、また朔が片手で自販機を担ぎ、もう片手でデザートイーグルを放つ。


「強そうなのは間引きましたよ、その武器は斧ですか良いですね!ドンドン持って来ますから死なない様に頑張ってください!」


「え、えぇ......」


 これを何度か繰り返すと自販機達を使い民家の壁に合わせる様に置き道路を分断した。そして向こう側で作業していた朔は一飛びで超えて男の前に降り立つ。


「これで民家同士の行き来はほぼ安全でしょう、通る時は脚立でも使えば良いかなと大きい荷物は......頑張ってください」


 無計画の押し付けの善意。


「あ、ありがとうございます......」


「あとゾンビと戦うならばデニムの服やバイク用のスーツなどを着るだけでも安全になります。では私は立ち去りますが、最後に複数の質問に答えて頂けます?」


「えっ!?えぇ、なんですか?」


(こっちもそっちも名乗ってないのに何なんだ?)


「これらの写真の人物に見覚えは?」


 色々と写真を見せた。


「んー......すみません、わかりません。それより恐ろしいモノが写っていましたが......」


「あー多分このデカブツは目を見る限り理性があると思うので大丈夫じゃないですかね。では最後に横須賀にはどう行けば良いですか?」


「横須賀?たまに横須賀基地の人間と取引していましたからなんとなくわかりますよ!そこを曲がって左斜め前に進んで右折したら国道が出るのでそこを暫く進めば標識なんかでわかると思いますよ......と言っても私はあまり土地勘無いので変だと思ったら中断して下さい、半端で申し訳ない......」


「いえ、助かりました!では!頑張ってお互いに生き残りましょう!」


 そう言い去ろうとする朔に名を尋ねた男。


「待って!貴女の名前は......?」


「イヴです、記憶喪失で偽名ですけどね。それで人探しをしているんです、ではさようなら!」


「ありがとう......ございましたー!!」


(訳の分からない人だったな......苦労しているのに全く知らない、名前すら知らない人からお節介とはな......あの優しい人の探している人が見つかると良いのだがなぁ............)


 翌日にこの民家は巡回中の自衛隊の目につきイヴがどこに居るかを探す手がかりとして記録し、更なる情報を集めていた。

 一方で朔はここで消息を断つ。第19話の情報通りここで途絶えた為にブラン達は朔探しに出たのである。

遂に再開するか!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ