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今後の対策と対応

**********************


ジャバウォックの棲みかである【オルドロール湿原】の洞窟を調査したが、醜小鬼(ゴブリン)達と遭遇したにも関わらず、内部には群れを率いていると予測されていた醜小鬼(ゴブリン)の上位種である醜小鬼の魔術師(ゴブリン・マジシャン)が描いたであろう魔方陣が地面に描かれているだけであったのだ。

しかし、メルディアは地面に描かれていた魔方陣がかなり古いものであることに疑問を感じたのだ。


「なんかへんやなぁ~…ミノア帝国が滅んで300年経過しとるのに地面(ここ)に描かれてる魔方陣はかなり昔のモノや…」


「え~とっ、結局何が言いたいのミックス?」


「普通に考えたら、その醜小鬼の魔術師(ゴブリン・マジシャン)に魔法を教えた人物が昔の知識しか知らない。もしくは何らかの事情でメルディアみたいに魔法を改良して指導するのが下手な魔法使いに教えられたってところか?」


「いえ、呪術の魔方陣の基礎ではあるのですが…そのわりにアンデッドやスケルトンが多く現れていたので色々と不自然な点が多いのですよ」


「ようは元の古い術式を使っているわりに効果が強力だったってことか?」


エレーナの言葉の通りにこの呪術の魔方陣の基礎はアンデッドやスケルトンなどの1度死んだ死体や骨を復活させて支配することが出来るものであるが、ミノア帝国の醜小鬼の魔術師(ゴブリン・マジシャン)は基本的に攻撃魔法を得意としていた為に、こんな手の込んだ術式を覚えられる程、醜小鬼(ゴブリン)の知識は高くないと言うのだ。

現に最初に遭遇した醜小鬼(ゴブリン)達の装備は貧相な剣や弓など簡単にか使える武器しか使用していなかったのだ。

しかし、問題はその醜小鬼(ゴブリン)達が

【オルドロール湿原】の洞窟から姿を消していると言うことだ。

メルディアが作った圧縮転移魔法陣盤ポータブル・ワープ・ゲートの様な高度な魔法技術を持っていないのは明白ではあるが、その元になっている基礎を学んで覚えた可能性が高いと言うのだ。


「つまりはメルディアよりも前の魔法使いがいて、もっと古い魔法の術式を醜小鬼(ゴブリン)に教えている魔法使いがいるってことか?」


「そうなるんやけど…ウチよりも優れた魔法使いの噂は聞いたことがあらへんのや…ウチの師匠はとうの昔に北の山脈で無くなっとるし…考えられるとしたら、魔法や魔力の扱いに優れた種族の上位種が教えたちゅー事になるな…」


「えっ…それだと長寿で魔力の扱いになれているエルフとかになるんじゃ…」


「まぁ、それはガルディア戻ってから皆で相談すれば良いだろ?けど、ジャバウォックをどうするんだよ?棲みかも取り戻したし、置いて行くのかよ?」


エレーナの言う通り、元々この場所はジャバウォックの棲みかであるのだ。

だが、元凶であった醜小鬼(ゴブリン)達が逃げてしまった事により棲みかを取り戻すことには一応は成功した事になる。

だが、既にジャバウォックに母性と性的興奮を覚えてしまったメルディアがジャバウォックは連れて帰って自分が面倒を見ると言い出すと、ジャバウォックもミックスらと離れるのは嫌だと言うので本人の希望とメルディアの願望を叶える為にジャバウォックもガルディアに一緒に戻るとこになった。

だが、今後の事を考えてガーデンブルグ王国のギルド本部に今回の件はしっかりと報告して各冒険者ギルドへの醜小鬼(ゴブリン)への注意勧告を出すようにグランドマスターであるギルガースに報告と忠告をしてガルディアに戻ってきたのであった。

直ぐ様はガルディアの各族長と大臣らを呼び出して醜小鬼(ゴブリン)達と遭遇した事や魔力や魔法に優れた魔法使いが裏で手を引いている可能性やかなり古い魔法の術式を扱える種族が

醜小鬼(ゴブリン)達に力を与えていると報告すると、エルフの族長であるラーゼルは心当たりが2つあるというのだ。


耳長族(ハイ・エルフ)とは違うのだが、砂漠の国・アルバーナのダークエルフならば我々と同じ様に魔術に長けたものがいても可笑しくはない。後は鬼人族(オーガ)の雌の上位種個体で【オーグレス】という個体は雄の個体と比べて魔法が得意で極めれば高位魔法使いレベルになると聞いたことがあるが…」


「そーなってくると色々とややこしくなるなぁ~

砂漠の国・アルバーナはガーデンブルグ王国よりも閉鎖されていて他国との交流はあらへんし、鬼人族(オーガ)の族長さんに確認するなら【西の深淵の森】を攻略せんとあかんし…」


「ジズ様は何かご存知ではありませんか?」


「砂漠の国・アルバーナにミックス様を連れていくのはお勧め出来ませんね…彼処の国は牛を神からの贈り物として崇めているので…」


砂漠の国・アルバーナは湿地帯であるオルドロール湿原を越えた場所にある砂漠の国であるが砂漠で唯一水が湧き出ている場所に作られた国でその水を堀当てたのが牛の怪物であった為、アルバーナでは牛は守り神や守護神として崇められている存在である為、もし、牛の怪物であるミックスがいってしまえばガルディアに戻ってくることが出来なくなるかも知れないというのだ。

一方で鬼人族(オーガ)の族長に話を聞くにしてもミノア帝国滅亡後に醜小鬼(ゴブリン)の近類種として多種族から敬遠された豚人族(オーク)鬼人族(オーガ)は幻獣王と呼ばれる最後の幻獣神であるベヒーモスが 耳長族(ハイ・エルフ)達の祖先が彼らをそうした元凶であることを知ってきた為にそのけじめとして【西の深淵の森】を作り出して多種族との交流を避け続けているというのだ。

ジズは有翼族・腕羽族(ハーピィ)達の中から選りすぐりのエリートを選んで自分の紹介状とミノアの復活の予兆を知らせる手紙を署名して、西の深淵の森にいるベヒーモス宛と砂漠の国・アルバーナの女王・ナスターシャ宛に手紙を書きそれぞれに報告と交流の返事を待つことにする方針を決めたのであった。

ジャバウォックはメルディアと行動をともにしてたまにミックスらの屋敷に遊びにくる関係になりました。

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