VS ラーゼル一家
ファーラ【エルフ】男
ラーゼルの息子であり、サビーヌの兄。金髪ロングの青年。
温厚な性格で父親よりも人望がある。魔法使いとしての才能もあるがラーゼンとは別の方法で強くなろうと剣術をレオーネから学んでいる。ゴウガとディアンナとは幼馴染でディアンナが家出たときに互いに慰め合う程仲の良い関係で種族を越えた絆を持っている。
猫人族の恋人がいるが、ラーゼルには伝えてない。
クレア【エルフ】女
ラーゼルの娘でサビーヌの姉。金髪を束ねた巨乳のエルフ。性格は寡黙だがラーゼルには好戦的。
サビーヌの家出の原因が父であるラーゼルである為、ここ数年はまともに口を聞いていない。
シスコンでサビーヌと妹枠のリザーナを追い出した事に腹を立てて何度も暗殺を企てているが、ファーラに止められてる。
魔力を込めた弓の名手でもある。薬作りにも知識があり、ゴウガの身長と恋を成就する手伝いをした。サビーヌ同様、官能小説愛読家でもある。
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ドワーフの若き戦士・ゴウガは試合が終わり、ジズの許可をとってシルビアを抱き抱えて再会を喜ぶと、ディアンナが今何処で何をしているのか聞くと、シルビアは顔を赤めて言いにくそうしていたのでメルディアが獣人向けの性欲グッズの開発に没頭している事や 海辺の大都市で冒険者をしている事を話すと笑顔になった。
ゴウガはジズに若い世代は異種連邦国や海辺の大都市との国交貿易に賛成派が多い事を伝えるとジズもそれには賛同している。
問題があるとすればエルフ族のラーゼンは唯一ミノア帝国での戦いで妻を殺された過去を持っている為、他種族との協力や魔物との共存には反対派であるというのだ。すると、ジズはメルディアに尋ねてきた。
「…メルディアさん、私は女王として国を守れているのでしょうか?」
「ウチ、王族や貴族出身でもない平民出身やでその辺はわからんけど…女王として国を支えられんと思うなら国王を作ればええんとちゃうのか?」
「…そ、それは誰かと結婚して…/////////」
「グリオンはんと使い魔契約しとるか解らんけど…あんさんのことを理解してるのはグリオンはんやないか?この際、細かい事は気にせん方がええんちゃう?レヴィアタン様なんかアルガーの股関目当てで使い魔にして自分の娘の旦那なっとるし、魔物から獣人になったガブーラちゅーやつは人間の女とデキ婚したで?」
メルディアが 海辺の大都市でレヴィアタンがしたことを暴露しているとジズは興味津々で聞いていたが、ミザリーが第3試合の紹介を始めてしまった為、再びミックスの戦いに注目するのであった。
「ここまで圧倒的な強さを誇るミックスに一矢報いる事はできるか!?エルフ族・族長ラーゼンとその息子・ファーラと娘のクレアの3人で参戦だ!!!」
「ここまでタイマン勝負だったのに…なんか…」
「まぁ…エルフだし仕方ねぇ所あるよな…」
「元々ミノアの大迷宮攻略して財宝を手土産に他種族よりも頭一つ出したかったらしいしな…」
ここまでタイマン勝負が続いていたのにパーティー出来たエルフ族に対して冷ややかな事が囁かれると族長のラーゼルは歯軋りをし、クレアは溜め息をつき、ファーラはミックスをじっと見つめていた。ミックス自身もエルフとは何かと因縁が深いが正直いってさっさと終わらせてレオーネを戦いたくて仕方なかった。
ラーゼルはグリオンに直ぐに試合を始めるようにいうと、グリオンは溜め息をついて試合開始の合図を挙げた。
「おのれ…!!!リザーナだけでなく、ミノタウロスにまでエルフの誇りを馬鹿にされるとは…!!!」
「…父上、リザーナの呪いは仕方なのない事です。
それを受け入れずに追放したからサビーヌにも出ていかれて…はぁ、死ねば良いのに…」
「ふ、2人とも喧嘩しないで戦闘に集中して…」
「…確かにエルフとは何かと因縁が深いみたいだが、戦闘に関しては眼中にない。リザーナには迷宮から出して貰った切っ掛けを貰った恩もあるし…あいつの相棒として護って養ってやらねぇと行けねぇからな…」
ミックスは戦斧を構えて戦闘に備えるが、未だにラーゼルとクレアは親子喧嘩を続けていた為、ファーラが溜め息を着くと、その横を突風が巻き起こった。猛スピードでファーラの横を通り抜けてラーゼルに突進をかまして闘技場の壁に吹き飛ばした。
ミックスはクレアに向き直り、咆哮を挙げるとクレアは弓を慌てて引き、ミックスに放つ。
だが、エルフとの戦闘になれているミックスにとってエルフ族の矢は止まってみえる様になってた。
次第に持ってきた弓矢が無くなって来た事に気づいたクレアは腰に着けた短剣でミックス突撃するがミックスは顔面を鷲掴みにしてクレアは悲鳴を挙げると、ファーラは剣を振り上げてミックスに突撃していった。
だが、ミックスはクレアを鷲掴みにしたまま、片手で戦斧振り、ファーラの剣を叩き折るとクレアを投げて2人は地面に倒されてしまった。
「はぁ~… つまらんなぁ。やっぱりエルフは傲慢で高貴なだけで弱くてつまらん!!!」
「な、何だと…!!?」
「迷宮でも似た事が何度もあって来るエルフ同士が仲が悪くて倒しても高揚感というものを感じんのだ…グリオン殿、もう俺の勝ちでいいだろ?」
「ま、まて!!まだ負けてはおらんのだ!!!
私はまだ…!!!」
ミックスの言葉に激怒したラーゼルは立ち上がって戦う意思を見せるが、ミックスはうんざりした様に溜め息をついた。
「はぁ…メルディアの話じゃあの迷宮は魔力で生命維持の出来る種族しか攻略が出来ない代物らしい。
つまりはそれが出来るエルフ族にとっては好都合の大迷宮だと思ったんだろ?」
「…その通りだ!!ミノアの大秘宝を持ち帰り他種族よりも優れた種族だとジズ様に認めて…」
「…300年も負け続けている種族が、俺に今更ながら勝てるとでも思っているのか?
そもそも、俺はてめぇが掟だのしきたりだので追い出したリザーナの相棒だぞ?それに負けてるようじゃ話にならん」
「だ、黙れ!!貴様に何がわかるというのだ!?」
ラーゼルには言葉いうよりも実際どういう事かを見せつけるのが良いと思ったミックスは武器も戦意を失った息子と娘を掴まえて、同じ様に闘技場の壁に投げ飛ばして意識を失わせた。
ラーゼルは怒り狂い、凄まじい魔力を込め始めたのであった。




