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ミノアの大迷宮の異変

ララ 小猫族(リトル・キャット)

ジズの身の回りの世話を担当する白毛の猫。ジズの我が儘に合わせてしまうのでグリオンによく注意されてしまう。


ココン 小猫族(リトル・キャット)

ジズの身の回りの世話を担当するララの兄で茶色と白毛が混じった毛並みが特徴で種族の事を考えてジズの我が儘を聞き入れてしまうのでグリオンに注意されてしまう。

*********************


メルディアが設置していた拠点移動(ワープ・ポイント)を利用し、ミノアの大迷宮の入り口前に瞬間移動してきたが、迷宮の入り口前には大蜘蛛(ビック・スパイダー)刺投げ蜘蛛(ランサー・スパイダー)といった中型の蜘蛛の魔物が溢れていたのだ。

海辺の大都市(マリーナ・シティ)と、異種連邦国(マーレ・ジーニアス)を繋ぐ拠点移動(ワープ・ポイント)の魔方陣を作る際に行き来していた時には魔物の気配は感じなかったし、南の山や南東の森に魔力を注ぎ込んだ時も蜘蛛の魔物とは遭遇した事はなかった。


「こりゃあかんわ…中で食べられる魔物がおらんくなったから迷宮から溢れとるわ…」


「… つまりは蜘蛛の上位種が生まれて、迷宮のボスになって他の魔物を食いつくして出てきたって事だよね!?」


「迷宮探索する前にコイツらを片付けないと先に進めそうに無いな…。デュッセル、リザリー行くぞ!!ミックス殿らも助力を頼む!!」


「リザーナ、戦斧(バトル・アックス)になるから斧での戦い方これで鍛えろ!!」


ミックスが抱き抱えてそう説明すると、リザーナは満足そうにミックスの唇を奪い、戦斧(バトル・アックス)に姿を変えさせると、近くの大蜘蛛(ビック・スパイダー)に戦闘を挑んだ。

シルビアとエレーナはサポートをししつ、デュッセルやリザリーの支援もするが、グリオンだけは桁外れな蹴り技や拳での打撃攻撃で蜘蛛達を退けていた。


デュッセルやリザリーが、頭が上がらないほどの強さや知識、経験を兼ね備えている事を理解しているからだろう。

グリオンの支援はせずに目の前の敵を倒しながらも2人は口喧嘩を続けていたが、おそらく片が着いたらまた拳骨を落とされるのは目に見えていた。

リザーナも斧での戦闘にもなれて始めてきたのか、無駄な魔力を消費せずに済んでいたのだ。


「まったく数が減らねぇぞ!?どうするよ!?

魔法使って蹴散らした方が速くねぇか!?」


「俺もエレーナ姐さんに賛成ですよ!?グリオンさん指示ください!!」


「下手に魔力使うと身体鈍るからなぁ~しゃーないなぁ~水の防壁(ウォーター・シールド)~」


「メルディアさん最初からやってくださいよ!!」


メルディアは大迷宮の入り口に水の膜を張って蜘蛛がこれ迷宮の外に出れないようにすると、残りの魔物を片付けて一息つくと、シルビアはメルディアに突っ込みを入れていた。

ミックスも戦斧(バトル・アックス)から姿を戻していた。

自分が守護者をしていたときには大蜘蛛(ビック・スパイダー)しかいなかった筈だが、蜘蛛の魔物がミノアの大迷宮を占拠している様であった。


「マジでどうするよ?この調子だと中も蜘蛛の魔物だらけでクモの巣のトラップとか毒もってるタイプとかいるかもしれねぇぞ?」


「ミックス殿が守護者をしていた時も蜘蛛の魔物は…?」


大蜘蛛(ビック・スパイダー)なら何度か倒して食った事があるな。そもそも迷宮内部は魔石(ませき)の薄暗い光しかねぇし、飲み水も湧き水を運良くみつけるしかねぇぞ?」


「あぁ、だからリザーナはん、無事に迷宮から脱出できたやね。ミックスはんから身体動かすエネルギーをチューで魔力を補えば、魔物の肉を食わんですんだわけか~そもそも普通に不味くて食えんしな…人間やエルフには…」


メルディアが、大迷宮でリザーナが食事無しに耐えられた理由を納得した様子で酒樽に入るとミックスに背負わせて迷宮のもうひとつの入り口を知っているというのでメルディアの案内で指示された場所に案内された。


その場所は大迷宮の大洞窟を裏手から登っていくと、洞窟の上には石積にされた建造物が風化して壊れていたり、柱が倒れていたりする場所存在していたのだ。


メルディア曰く、中央の石で出来た祠の様な場所からでも迷宮内部に入る事ができると指を指して指示すると、デュッセルが腕の翼を広げて突入しようとした為、エレーナが尻尾で捕まえて胸の谷間に顔を押し込めた。


「バーカ。んな勢い良く入ってクモの巣にでも掛かったらそれこそお前餌になるところだぞ?ちょっとエレーナ様のおっぱいで落ち着きな?」


「え、エレーナ姐さん…スミマセン/////」


「…満更でもない癖にスケベ鳥め…」


「… んん~?ミックスはーん。ちょい下ろしてくれるか~?」


メルディアに言われ、酒樽を下ろすと地面に魔方陣が描かれているのを見つけると、最近新しく作られたものだと言うのだ。

皆が不思議に魔方陣を見つめていると、南の山方から荷台を引く音がしたので祠の後ろに隠れていると、荷台を引く大蜘蛛(ビック・スパイダー)とそれを操作する2人の小猫族(リトル・キャット)の姿を目撃してしまったのだ。

小猫族(リトル・キャット)はジズが納めている種族同盟国家『ガルディアン連邦国』の種族である。


「なぁ…良いのかなニァ?グリオン様に報告しなくても…」


「逆らって 小猫族(リトル・キャット)を同盟国から外されたら困るから仕方ないニャ…」


「おい…ララ、ココンよ。これは一体どう言うことだ?」


「「ぐ、グリオン様!!?」」


小猫族(リトル・キャット)のララとココンはジズの身の回りの世話係を担当している2人で目の前に上司であるグリオンが現れてお互いに身を寄せあっていた。

リザリーが荷台に被された布を開いて確認すると食料や飲み水等がつまれている事を確認すると2人は顔を見合わせて「ジズ様に頼まれてここに食料や飲み水を持ってくる様に頼まれてました…」と白状するように答えたのであった。

グリオンは呆れてため息をついてしまっていた。

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