メルディアの策略と城壁外の強化
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メルディアの提案は寛容なものでミックスら暮らしいている屋敷まで『ダンジョン作成』を使って繋げるというものであった。 メルディアの見立てでは【ガルーシャ大洞窟】の内部にある
人の手が加えられている場所の煉瓦には魔物が近づけないように魔力や魔物避けの薬草を練り込んで作られている為、並大抵の魔物は入ってこれないというのだ。
だが、リザーナらと来た時にはミックスもエレーナもなんの違和感も無く、入れたのは何故かと尋ねると、半分は人間の魔物である為、影響力が無いというのだ。
現にメルディア自身も人から魔物になった側である為、奥部にいることが何よりの説得になっていた。
ミックスは指示通りに 異種連邦国の城壁内まで繋ぎ終えると、キーナとリエナを呼び出してヘンリーの元に案内すると顔見知りらしく、ここにいたことに驚いた様子であった。
メルディアが開通させたトンネルにドライアドの蔦をヘンリーに繋げれば、 異種連邦国の敷地内の木々から情報を得ることが出きるのでは無いかと提案した。
「じゃがそんな勝手な事をしてもええかい?メルディアのお嬢さん… 」
「まぁ~その辺はミックスはんもおるし、任せてな?ただな?条件として【西の深淵の森】と【北の山脈】から守っとる城壁前にヘンリー爺さんの分身体を生やして警護の手伝いをしてもらいたいねん…」
「確かに昼夜問わずの見張りがキツいと言っていたしな…」
「樹木のヘンリー様の実が出来れば、ミックス様の魔力で何とでもなりますよ?」
結局はミックスの出鱈目に増やし続けた魔力を使って樹木の木を城壁外物に植えて守りを強固にする計画をマルセル国王に持ちかけるつもりの様だ。
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後日、メルディアは【ガルーシャ大洞窟】での再調査報告と樹木のヘンリーを使った国の防衛強化を提案すると直ぐ様、マルセル国王はそれを了承し、ゴリガンも了承してくれた。
面白そうな事に混ざれなかったリザーナとエレーナが不満そうにミックスに絡み付いて来るが流石になれてしまい、エレーナには樽酒を二つ買ってやりリザーナには魔力供給として
樹木のヘンリーの実を成長させる仕事を変わりにやってもらう事とミックスの寝床で一緒に寝てもいい事を条件に許して貰えたのだ。
-西の城壁外-
異種連邦国の【西の深淵の森】は竜の根城の【北の山脈】と同等の危険度がある場所である為、少しでも城壁の強化や安全策として樹木のヘンリーの実を植えて増やす作戦は異種連邦国にとっては良い事であった。
それぞれが種を埋められた事を告げるとミックスはリザーナを抱えて接吻して戦斧に姿を替えると、リザーナは手慣れた手付きで振り回し、メルディアに教えて貰った魔力供給の基本である魔力を練る動作として両手を上げ、戦斧を回転させると思い切り地面に斧刃を地面に突き刺す。
すると、城壁外に植えられた樹木実が発芽し、直ぐ様成長し成功したのであった。
「やった~!!メルディア、上手く魔力調整出来たよね?褒めて褒めて~♪」
「う~ん。確かにな…前より格段によーなったと思うんやけど…。東の草原を監視してる所騒がしくあらへん?」
「なぁ…私の勘違いなら良いけどよ…野菜兎と野菜鼠の他に一本角猪の数が増えた気がするんだけど…」
「リザーナちゃん…大地に魔力を上手く注ぎ込み過ぎて栄養のある植物が東の草原に大量に芽生えて一気に数が繁殖しとるみたいじゃの~」
名前の出た3匹はこの辺りでは、一番下の魔物であった。
他の強力な魔物の餌になる魔物で主食は草食である。
今、リザーナの魔物供給は草食系の魔物にも影響を与えたらしく、大量繁殖しているとヘンリーが伝えるとリザーナはまたやらかしたと涙目になり、肩を落として落ち込んでしまった。
「まぁ~ほんまはまだマルセル国王と今後の事に話してどーするか考慮して欲しかったけど…こーなったらしゃーないわ~魔物討伐のが先やね~」
「酒のツマミに丁度良い運動が出来るって事だな!!!」
「うぅ…ミックス~やらかした~」
「あー…城壁を壊さなかっただけ良かったな…」
戦斧から元に戻り、涙目のリザーナの頭を1度撫でると、肩に伸せ、東の大草原に向かうと、…野菜兎や野菜鼠に一本角猪が大量繁殖し、それを食べに巨大蛙や巨大な熊が集まり初めていた。
それに気づいた飛竜も現れた為、大掛かりな討伐依頼が急遽として発生してしまったのであった。
暫くの間、肉や魔物の皮に困る事が無くなって物資が良く売れたそうです。




