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類は友を呼ぶのは当たり前

*********************


リーゼの話では海辺の大都市(マリーナ・シティ)の地下水路は南の山から流れる川と北の山脈から流れる川の水が入り交じった汽水域となっており、そこには大ネズミが生息しているだけであり、冒険者に成り立ての新人冒険者向けの魔物しかおらず新人が自信をつけるには丁度いい依頼であった。


しかし、ここ数年で地下水路の様子が可笑しくなり魔物が急激に強くなったというのだ。大ネズミは巨大な鼠(ビック・ラット)に進化し、汽水にも対応するビック・ロブスターやビック・クラブが住み着くようになってしまっていた。

新人冒険者で歯が立たない為、ガスパールを中心に海辺の大都市(マリーナ・シティ)いる腕利きの冒険者や兵士達で探索した所、巨大な白い鰐の魔物が住み着いていたのだ。


「なるほどな。何処からしらの(みずうみ)か川を下ってきた鰐の魔物が巨大化してその影響で他の魔物が巨大化して凶暴化したという訳か…」


「今のところ街には被害が出ないので、街の兵士や冒険者が目を光らせていますが、いつ街に襲撃してくるか分からず、ミックス殿達の力を頼らざるを得ない状況になりまして…」


「リーゼは地下水路に行った事はあるのか?

ガスパールも強いと思うがお前やシルビアの姉は結構実力があると見ているのだが…」


「実際に戦ったのですが鱗が硬く剣や槍ではダメージにはなりませんし、魔法耐性もあって…水や炎系の魔法は効果が無く、水路を利用して奇襲された冒険者もいるので…」


思っていたよりも深刻な依頼であった。

確かに群れからはぐれた魔物が、その場所で頂点に立つと食物連鎖として食べる魔物が増えやすくなる事はある。

実際にミックスがいた迷宮は蛇や蜘蛛など大型種が昆虫系の魔物や鼠を補食して生態が成り立っていた。

つまりはその場所で巨大化した白い鰐がダンジョンボスとして居着いたが為に他の魔物にも影響を与えたという理由だろう。

地下水路と言う事は、下手に戦斧(バトル・アックス)石弾ストーン・バレッド地ならし(アース・ウエイブ)も使用するのは無理だろう。

話から推測して巨大化した白い鰐の魔物ならば今よりも食べて更なる進化を求めている可能性も高い。

何より巨体を活かして奇襲され、水中に引きずる困れたら流石に太刀打ち出来る手段をミックスは持ち合わせていない。

フィリーとの約束はリザーナ達を守る事だが、このままでは約束を果たす事が難しく頭を悩ませた。


「… 因みにだが、地下水路は俺みたいな体躯が入れるような場所なのか?」


「元々は大型のリザードマン達の棲みかだった場所の上に海辺の大都市(マリーナ・シティ)が出来たのでミックス殿でも入れますので安心してください」


「ありがとう。有益な情報を聞けたのは対策がしやすい。その、なんかスマンな。俺の仲間が…」


「…いえ、ディアンナもですが、ガスパール様も女性に弱いというかだらし無くて…アレさえなければ完璧な獣人だと思いますが…」


未だに女性陣に弄ばれていたガスパールは我を忘れてまるで飼い犬の様になっていた。リーゼから依頼について話し合えたのは大きかったが、リーゼがガスパールに対しての評価が下がったのを何と無く察してしまった。ミックスもミックスで仲間達の行動にお互いに溜め息が出てしまった。


ミックスは手を叩いてリザーナ達に辞めるように伝えると、ガスパールは我に返り依頼内容を説明しようとしたが、既にリーゼから聞いたと伝えるとリーゼの冷たい視線がガスパールに突き刺さっていた。


ミックスはリザーナ達にもリーゼから聞いた情報を元に対策を建てるが場所的にも相性の悪い魔物であるのは間違えないだろう。

ふっと、エレーナがフィオーナ達の事を口に出すとディアンナとリーゼが反応した。

元々あの二人はこの町でも腕利きの商人の娘姉妹だった為、冒険者として住み込みで育成しようと声を掛ける前に海辺の大都市(マリーナ・シティ)から姿を消して心配していたのだ。


「てっきり変な輩に捕まってないか心配していたんだ…」


「そうね…お姉ちゃんの方は後2~3年したら身体を売るような仕事を強要される可能性はあったわ。ここでもそういう店はあるからね…」


「尚更俺らの屋敷で住み込みで働いて貰って正解だったな。ドライアド達もいるから大丈夫だとは思うが…」


「だな…そう言えば、シルビアの姉ちゃんは何で家出してここにいるんだ?」


シルビアは親父と意見が合わず、喧嘩して家出したのは聞いたが、姉のディアンナも父親とは喧嘩別れして家を飛び出して海辺の大都市(マリーナ・シティ)に冒険者になったのかエレーナが訪ねるとドワーフは男女ともに低身長のままでそれが嫌だったディアンナは魔力を高め理想な身体を作り出す事に成功した。


「けどね…男ドワーフって器だけじゃなくてアレも小さくてね…私はそういった道具を必要としている種族の為に家出したの…特に爪の鋭い人狼族やリザードマンやリーゼみたいな女獣人には死活問題なのよ!?

発情期がきても自慰行為も出来ないから欲求不満になりやすいのよ!?

だからそういった道具を作って店に置きたいっていったらあのくそ親父頑固で…」


「聞くんじゃなかった…。確かに種族的な問題解決の為っていうのは良いことだと思うがな…。

リザーナみたいな子どもの前で話す内容じゃねぇだろ!?シルビア、お前もそっち側なのか!?」


「ち、違いますよ!!/////ミックスの腰布を脱がしたのは余りにくさかったし、製作意欲が湧いてしまって…/////」


「ごんぼう位太かったよ?」


「辞めんかい!!!このド変態エロフが!!!」


女が集まると、猥談が多くなるからできるだけ、上手い事逃げるか誤魔化すようにゴリガンにも助言はされていたのだ。

まさか、ここ海辺の大都市(マリーナ・シティ)でも癖の強い女と出会って仕舞った事に後悔したがリーゼはそれを使ってることをバラされた為、両手で顔を覆い隠していた。

ある程度知識つけてマナー教えないと大人になったとき苦労するし、片寄った知識だけじゃなくて異性の言葉には耳を傾けれる大人になって欲しい。

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