帰還そして調査報告
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【ガルーシャ大洞窟】の攻略に成功したリザーナパーティーは 異種連邦国に帰還すると、ギルドマスターゴリガンとともにマルセル国王がいる城へと向かった。
いつもならば、城内に入って情報を外部に洩らさないように配慮させていたが、今回の【ガルーシャ大洞窟】の攻略の際に得た情報や金品などで決まる為、今回は異種連邦国の住民の前でそれを報告し、国を代表するに相応しい冒険者パーティーかを見極める必要があるのだ。マルセルは国王としてリザーナ達の無事に安堵すると深く深呼吸する。
「今回の【ガルーシャ大洞窟】の攻略は大儀であった。それでは調査報告を… 」
「リザーナは余計な事言うなよ…?これはドワーフのシルビアが言わねぇと…」
リザーナは頷き、心配そうにシルビアを見つめていた。 【ガルーシャ大洞窟】のダンジョンボスであるギガント・ゴーレムを討伐したリザーナ達は更に厳重な扉を開け、中に入ると、埃が溜まっており、あちら此方に白骨化した死体が転がっていたのだ。
人間らしい骨だったが、小さな頭蓋骨も混じっており、奥に進むとローブを身につけた白骨した死体が椅子に座っているのを発見し、テーブルに置いてあった日記を見付け目を通すと、【ガルーシャ大洞窟】が作られた目的がそこに綴られていた。
「…【ガルーシャ大洞窟】はミノア帝国によって捕らえられた高位魔法使いや高い魔力を持ったエルフ族、そして鎧騎士の製造施設だった様です…」
「胸糞悪い情報も書いてあったぜ? 異種連邦国は捕まえた亜人奴隷施設の為に作られた場所だって…元々はここはミノア帝国の奴隷施設だったらしいんだよ…」
「… つまり我々の先祖はミノア帝国によって捕らえられた獣人や人間、エルフやドワーフの奴隷だったと…」
「あぁ…しかもあの鎧騎士は死体に着けて死んでも戦わせる兵器としてドワーフに防具や武器を作らせて、操るのに必要な魔力をエルフや魔法使いにやらせてたらしい…」
ミノア帝国は女魔王・リリスによって滅亡したとしか文献には残っておらず、ミノア帝国による歴史的文献やその日記は価値がある代物であった。そして 異種連邦国がミノア帝国の奴隷施設であった事に民達はざわつき始めた。
シルビアは日記に書かれた事実を読み上げる。
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【ガルーシャ大洞窟】は木々の根っこが深くまで届いていた為、木の精霊・ドライアドから語られた事であり、この目で見た訳ではない。
ミノア帝国の滅亡は人間・獣人・エルフ・ドワーフの合従軍と女魔王リリスが手を組んで撃ち滅ぼしたと書き記させれていたのだ。
「その後の女魔王・リリスはミノア帝国滅亡後に姿を消し、女神・アルテミスによって倒され、配下達は魔界へと逃げ帰ったと…
そして今後の対策として種族間同士の溝を埋めるべく生まれたのが、異種連邦国であり、マルセル国王のご先祖様が提案され、それに賛同した少数の種族がここいる皆さんと言うことです」
「しかもミノア帝国は人間の帝国じゃなくてゴブリンの帝国でそのゴブリン達の頂点にたったゴブリン魔王がミノアだったとも書かれてたぜ?」
「つまり俺はゴブリンどもの財宝を護る為に何百年もあそこにいたことになる」
ミックス自身もどういった人物に財宝を護らさせれていたのか知らなかったが、ゴブリンと聞いてマルセルも民達も驚きを隠せなかった。
ゴブリンは 異種連邦国近辺には生息しておらず東の最果ての森に暮らしている事がわかっている。
ゴブリンは人間の子ども程度の知力と体格で力も弱く、単体だけなら初心者冒険者でも倒せる魔物であり、弱いゆえに群れ?で行動していると知られているからだ。
そして、そのゴブリンが魔王にまで登り詰めて多くの?他?種族を奴隷にしていた事に驚きを隠せない民が大勢いたが、木の精霊であるドライアドが嘘を付く筈かないと一人の獣人が声を上げると、他のものも同調するように頷く。
「それから誠に勝手なのですが【ガルーシャ大洞窟】には魔物を支配下に置ける呪文や魔物の進化について書かれた書物が今回発見され、それを献上します。
今回の【ガルーシャ大洞窟】には金貨や宝石類等はなく、軍事侵略行動為の兵器製作場として使われていただけであの鎧騎士は奴隷が逃げ出した際に殺すように指示をされていた為、一定の範囲まで逃げ切らないと刺し殺される仕組みになっていたようで…」
「いや、長年【ガルーシャ大洞窟】の攻略はされておらず歴史的価値のある文献を持ち帰った事は大儀あった。よくぞ無事に戻ってきた…ッ」
マルセルは今回のダンジョン攻略により得た情報を功績に対して労いの言葉を掛ける。シルビアは王宮の考古研究者達に日記を渡すと、ミックスは土魔法を作った棺桶に白骨化した遺体を供養する為に持ち帰ったとマルセルに報告すると 異種連邦国の墓地に供養することを許させてそこに埋葬した。
リザーナ達は今回の【ガルーシャ大洞窟】の攻略得た功績と冒険者としての実力を認められ晴れて 異種連邦国の専属冒険者パーティーとしてマルセル国王に任命されると民達は祝福の言葉と拍手を送り、リザーナはミックスに肩車されてそれに答えた。




