リザーナの呪い
体調を崩してしまい活動ができていませんでした。申し訳ありません。出来上がり次第定期的に更新していくつもりなので暖かい目で見守っていただけると嬉しいです。
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飛竜討伐から戻った一同はマルセルに事件の報告しに城へにいた。複数の飛竜の襲撃と上位飛竜が2匹の来襲にマルセルはルイの無事に安堵し、討伐に尽力した一同に感謝の言葉を贈る。
ルイは鬱陶しそうにマルセルを剥がそうと顔を押し込める。
「まぁ、無事だったのはよかったんだけどよ?
ミックス、あの姿はなんだよ?」
「俺が知るか。
気が付いたら魔力も体力もほぼ持っていかれてい
たんだぞ?」
「つーか、お前ら何?キスする間柄だったのか?」
両腕を頭の後ろを組み、尻尾の先をミックスに向けリザーナとの関係を問い詰めてくる。
キスする間柄というか、迷宮内での食事が魔物の肉のみだった。
リザーナの口には合わず唇を許した処、魔力を定期的に吸われ、与えた事により空腹と体力を回復していた所を話すと、サビーヌは悩みながらも口を開いた。
「恐らくですが、
その…リザーナとキスをした事によりリザーナの
呪いの効果が出てしまったのではないかと…」
「…呪いだと?」
サビーヌとリザーナは同じエルフの里出身であり、里の掟としてある一定年齢になると里の守り神と祀られている女神【アルテミス】から加護を受け、癒し魔法の一つ回復を授かるエルフの儀式があるというのだ。
「その掟としてアルテミス様を崇拝しながら御神体を作る掟がありまして…
リザーナが作った御神体はその…あまりにできが酷くて… 」
「そんぐれぇで呪い寄越すとか、器の小さい女神様もいるもんだな…」
エレーナが女神・アルテミスを侮辱する様な発言をするとシルビアが本来であれば崇拝しながら丹精を込めた御神体であれば加護を受ける事ができると話すとリザーナは、儀式で出る料理や外の世界の事を考えながら作っていた為、そこまで崇拝しておらず、適当に作ってしまい、尚且つやって行けない行為を一つしてしまっていたのだ。
「アルテミス様の御神体を作る際には胸の膨らみは絶対にいるという掟があるのだ…」
「…すまん。そのアルテミスという女神は本当に神なのか?魔物の俺がいうのも何だが…胸にコンプレックス抱きすぎではないか?」
サビーヌからの掟が余りにも馬鹿馬鹿し過ぎてミックスは思わず本音を口に出してしまった。現にその器の小さい女神の呪いせいで魔力切れを起こす事態を起こす嵌めになったのだ。文句の一つもいってやりたい。
「まぁ、削りすぎても些細な事ではあるし、許しては貰えるとは思うのだが… その、アルテミスを祀る御神木の前に崇拝し、作った御神体を前に置き、加護をうけるのだが…。
このバカは儀式前の宴の席で飲み食いし過ぎたせいで、その御神木と御神体に嘔吐を掛けてしまって…」
「……」
両手で顔を覆い隠す様にリザーナの行いを恥ずかしがる様に語るサビーヌとは対称的にリザーナは笑って誤魔化していた。つまり崇拝もせず、適当な御神体を作り、神様に嘔吐をぶっかけて怒りを買ってしまったと言うわけであった。
更にアルテミスからの災いを恐れた里はリザーナは里から追い出され、放って置けなかったサビーヌはどんな種族でも受け入れてくれる 異種連邦国にいき冒険者として生きて行けるように支えていたが、外壁の借金の為、王女の護衛任務の依頼を受けてリザーナと別行動をする嵌めになったと語った。
「…で?その肝心の呪いっていうのは何なんだ?」
「伝説の女悪魔・リリスの力を呪いとして受けてしまったのだ…」
「り、リリスってあの伝説の女魔王として世界を滅ぼそうとした… 」
シルビアはサビーヌから『リリス』という名を聞くとエレーナに引っ付き、その場にいた者も顔を強張らせていた。
リリスを知らないミックスはどのような魔王であったか尋ねると、多くの女悪魔『サキュバス』を束ね、多くの男を手玉の様に誘惑し、争いをさせ国々を滅ぼした魔王であるが、一番厄介であったのが魔力の強い雄の魔物と接吻するとその魔物を武器として扱い圧倒的な強さで挑んできた軍隊や勇者を撃ち取ったと伝承に残っていると話される。
「…つまり、俺はその呪いの影響で得た女魔王リリスの力によって戦斧に姿を変えられたと言うことか?」
「そうなります。そもそも、リザーナ自身がかなり弱いので、魔力ある魔物を従えることは不可能です。1発撃ったら魔力切れを起こしてしまう爆撃波と、大して威力の無い剣技と身体強化魔法しか使えないリザーナが、上位個体の雄の魔物を従えることはあり得ないと思っていたので…」
確かにリザーナが、迷宮に入り込んだのは偶然で迷宮内部の魔物から逃げ続けた結果、ミックスの元にたどり着き、金貨を貸してくれといったり戻れず仲間にならないかと言われ、あれよあれよとリザーナに唇を許したのはミックス自身である。エレーナはサビーヌが話し終わるとミックスを尻尾の先で指し大爆笑していた。迷宮内で唇を許してから抵抗もせず、受け入れていた自分の不甲斐なさに頭を抱え込んだ。
「まぁ、ミックスとキスするの好きだし、これからも頼りにしてるからね!ぶっちゃけディープなのも試したい欲求あるから!!」
「そういう問題じゃねぇわ!!また魔力切れになって動けなくなったらどうするんだ!?今回は上位個体の魔物の肉や魔核でなんとかなったが、魔力を補充する術がなかったら俺が死んでしまうわ!!!」
魔物の身体は魔素で出来ており、その肉体や魔力を留めておく魔核によって活動している。
武器になる度に魔力切れを起こしていれば、いずれ命を落としかねない。
当分の間はリザーナから求められても接吻しないと宣言するとリザーナはふて腐れた。
続けていけるか自身はありませんが、なるべく更新出来るように頑張ろうと思いますので応援のほうよろしくお願いいたします。後、ブックマークや評価つけていただいた方には本当に申し訳ないと思ってます。こんな作品でダメ作者ですが、評価していただいたありがとうございます。




