設定
「てかさそもそもランク戦ってなに?」
うきうきしている悠に質問する。
「うーんとね。これ結構設定が難しいだよねぇ。そもそもランク戦って"襲撃"に備えるための訓練みたいなもんなんだけど、だんだん見物になっていって、クラン作ってる人はだいたい武器使って戦いたいからって言う理由が増えてるみたいだわ。」
なんじゃそれ。備える意味よ。
「それはまあ正直興味ないわ。気になるのはさ。場所とかその武器とかよ」
「えとね場所は…」
『次の駅は東川…東川です。』
悠の発言を食い止めるかのように流れた。
「とりあえず会場に行こう!」
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見るからに壮大に建てられたドーム状?みたいな建物がそびえたっている。気持ち悪いほどに、はしゃいでいる悠といるとなんだか自分も楽しみになってきてしまった。
悠がチケットを黒色と律儀で覆われたような人に渡している。よくよく考えると黒と赤って出掛ける時に着て行くとちょっと浮くよね。
「ぼーっとしてんの、行くよ。」
螺旋階段を登り、廊下のような道を歩きその会場と言われる場の入り口を通った。
「よし説明するか。」
「タイミング悪くね?」
するとまさかまさかのモニターが自己主張するように4つ並んでいた。椅子に座ると少し見上げる感じで倒れた。そうあの科学館とかにあるプラネタリウムみたいなやつ。
「えと、観戦するって言ってもモニター越しなんだ。」
「あ、そうなんだ。初耳。」
「観戦する人もこれ限定だから1日で大体1000人だけって決められてるんだ」
「おー!俺らめちゃレアじゃん!」
「感謝しろよ!my friend」
説明しろよ!my friend
「うん。ランク戦まであと20分あるからじっくり説明するね。まずこれは戦ってる人は怪我や出血はしない」
おー。無敵か。
「無敵じゃないんだなぁ。例えば腕を切られてもその腕は切断される。だけど血も出ないし、痛みも感じない。だけど"評価点"ってのが下がるんだ。詳しくはマッチポイントだけど。」
難しいなぁ。
「例えば現実世界では顔撃たれたら死ぬよね?だからマッチポイントは激減して0になったらリタイア。と言うより現実世界で即死ぬような攻撃は必ず0になるね。自動的に攻撃出来なくなるし、攻撃されない。」
そもそもどうやって怪我しなくなるんだ?
「僕もわかんないんだよ。詳しくは。戦う人、そのクラン隊員はそのフィールドにスポーンされる。でそのフィールドの空間はゲームの世界?まあ仮想世界という設定。だから死なないよーんってこと。」
「ゲームの世界?!」
「うん。まあそゆこと。」
なんだ結構面白そうじゃん。こういう事は先に言えよな!
「いや、あの、いや………もういいわ。つっこむのもめんどくさい。」
…ジョークじゃん…
「あーもう!次の説明!えとクラン隊員はそれぞれ役職があるんだ。1つ目は剣士。まあソードマンだね。近距離で前衛を張るって感じ。2つ目は銃手。突撃銃、短機関銃、散弾銃、狙撃銃。なんでもありだね。」
ん?待て待て。それだと銃手有利じゃね?
「だからその弾は全て傷つけにくいし評価点も下がりにくい設定になってる。狙撃銃は例外でえげつないの撃てるけどね。」
なるほどそこらへんはちゃんとしてるのな。
「3つ目は魔術師。」
魔術師?!!俺の想像していたあのFPSは何処に…
「そんなこと言われても…あ、ちなみに隊員の服とかはクランそれぞれ違うからね。役職ごとに…とかそんなことはないよん」
その設定いいね。
「魔術師は護衛兼戦闘かな。サポート役って感じ。まあ聞いてても分かんないから対戦中にまた説明するね」
それは助かる。
「4つ目は機械技師。オペレーターってやつだね。技師はドローン操作、電磁波砲、超音波等機械のことなら割りと真面目になんでも出来るね。超能力みたいなので機械操るからね。」
え?チート臭くないですか?
「近距離戦向きじゃないことは確かだよ。技師が武術のプロではない限りね。」
なんだそれ。設定緩くなってきてないか?
「5つ目は…」
多くない?!!
「僕に言われても…」
『さぁーて皆様!クラン対戦のお時間がぁ来ました!』
20分短いなぁ…
「おいおい!来たぞ来たぞ!」
はぁ…見るかぁ…
第2話を読んでくださりありがとうございます!前回より遅くなったのですがまた更新していけたらと思いますのでよろしくお願いします!