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勇者はいってます。  作者: 夢見創
五章目 古代の神殿と騒がしい者達
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ハクの秘密

 光の精霊王のメイが、治癒魔法でハクの傷を直している。

 思ったよりも傷は深いため、普段ヘラヘラしているメイが真剣な眼差しだ、

 神獣と戦ったのだ、死ななかっただけでも奇跡ともいえる。


 魔王は部屋をぐるっと見回す。

「銃ノ弾ニ、魔法陣ノ鍵ヲ仕込ンデオッタノカ」

 魔導電磁レール銃の弾丸は部屋の壁に円周上に綺麗に打ち込まれていた。


 ハクは最初からケルベロスに弾を当てるつもりなど無かったのだ。

 5つの術式の起動キーを部屋の中心を囲むように壁に撃ち込み罠をしかけ、最後にケルベロスを油断させ自分を餌にして術式の中に誘い込んだのだ。

 ケルベロスの力を読み、最初からそのつもりで戦いを挑んでいたのだろう。


 しかし彼が使った呪文は絶対防壁も含め、全て極大か究極系の禁呪だ。

 魔王が使える神滅魔法とまではいかないものの、人間が使える最上級の術式ばかりだ。

 これほどの術が使える者であれば、あの迦楼羅王にも、あそこまで苦戦することはないのだが。


「ハクは魔力の出口が壊れてますの」

 魔王が疑問を覚えていると、クロクロが話しかけてきた。


「ハクは生まれながらに莫大な魔力をもっていたのですわ」

 魔王も莫大な魔力をもって生まれた為に、魔王に祭り上げられた経緯があり他人事には聞こえなかった。


「ですが、ハクはその魔力を小出しに使うことができないのですの。下手に小さな呪文を使うと脆弱な術式にハクの膨大な魔力が流れ込み、術式自体が焼き切れ、あふれた魔力が逆流してハクのほうが致命的なダメージうけてしまいますの」

 風船に小さな穴を開けると風船が弾ける、そんなイメージだろうか?


「ソレハ・・・」


「対人戦に使う程度の術式は軒並みだめですわね。中級は論外、上級も危ないですわね。少なくとも極大もしくは究極級の術式でありませんとハクは使えませんの」


 ハクが乱戦で魔法を使えないのは、極大もしくは究極呪文を使うと周りの味方まで巻き込むからだ。

 絶対零度(コキュートス)炎熱地獄(ゲヘナ)は、本来数百数千メートルの範囲を死の空間にする程の術式である。

 今回のように最初に相手を絶対防壁(アブソリュート)で包み込みでもしないかぎり、単体には使えないだろう。

 その絶対防壁(アブソリュート)も、ほぼ全ての術を防ぐ究極の魔法防御壁であるため、魔力の消費量が多く効果時間が短い、しかも防御魔法であるため近距離にしか使えない。

 迦楼羅王の時に使えなかったのも、それなら納得できる。


「棺桶やこの銃とかに使われている魔力変換技術は、もともとハクの魔力を安全に使う為にドランがつくったものですのよ?」


「コレガ・・・」

 魔王はハクが握りしめていた魔導電磁レール銃を手に取り見つめる。

 このお馬鹿な兵器は、ハクのために作られた技術の転用なのか。


「本当は魔導杖を作ってもらうはずでしたのにね、あのオバカは・・・」

 クロクロはジト目でドランを見る。

 はじけ飛んだケルベロスの爪と牙の破片を拾っていたドランが、なにかを察したのか青い顔をしてキョロキョロとまわりを見回していた。


 ピエールさんは、ケルベロスが元の形も分からないほど焼け焦げしかもミンチ状態になっていたため、珍しく落胆していた。

 やっぱり食材として狙ってたんですか・・・・




 メイの治療が終わり、アカネに支えられてハクが起きあげる。

「もう大丈夫だ、さて・・・何があるのやら」

 ハクはまだ完全には回復していないのか、少し青い顔をしていた。

 アカネは心配いそうにハクの顔を見ている。


 ハクはアカネに支えられ、太陽の文様の扉の中へと入っていった。

 他のみなもそれに続いていく。



 扉の中には、神の石像があった。

 その前には石で作られた台があり、その台の上には古い装飾の施された半透明なメダルが嵌めこんであった。

 それらはラクスのダンジョンでに見た物と似ていた。


「アポローンの神鎧(ギガント)だな」

 ハクは台に書かれていた古代文字から、そのメダルの正体を推測する。


 ハクがそのメダルをさわると、メダルが空中に浮かび上がりすぐにハクの手に落ちた。


「ハクが選ばれてるようですわね」

 クロクロが言う。


「じゃあこれはクロクロかな?」

 ハクは懐からアーテナーのメダルを取り出す。


 すると今度はアーテナーのメダルが浮上し、クリスティナの手に落ちた。

「あら?クローディアのメダルが私に?」

 驚くクリスティナ。

 本来の持ち主だったはずのクロクロの方はそんなに驚いてはいないようだ。


「もしかすると、もともと姉様が持つべき者だったのかもしれませんわね」

 クリスティナはメダルをしげしげと見つめている。


「でも、クローディアがデーメーテールやポセイドン、ヘルメースって感じはしないんだけどなぁ」

 クリスティナがウンウン悩んでいると、床に魔法陣が描かれ始める。

 ハクがすぐさま魔法陣の術式を読み取る。


「これは、ここに来るときに使った転移魔法だな、地上への帰還呪文ってとこか」


「そうですわね」

 クロクロも同意する。


 パーティメンバーが光に包まれ、次々に消えていく。


「まぁ、ミッションコンプリートということかな」

 そういうとハクも光に包まれ、そして消えていった。





「たからものぉおおおおおおおおおおおおお」

 アオイがなにか叫んでいた。

ハクが賢者なのに普段魔法使えないのが今回語られてます。

ハクはタイマンや乱戦は苦手ですが、対軍隊や殲滅戦なら絶大な力を発揮します。


人間大量殺戮兵器といった感じなのです。



勇者入り棺桶をかついでるのは、他にかつぐ人がいなかったが理由だったり・・・遠い目


神鎧も残りはデーメーテール、ポセイドン、ヘルメースです。

さて誰が持ち主になるんでしょうね。

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