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勇者はいってます。  作者: 夢見創
五章目 古代の神殿と騒がしい者達
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神殿ダンジョンの守護獣

 予想通り、極寒の階層であった。


 クロクロがエンをつつきながら移動している為、ある程度暖は確保されており、足元が凍って滑りやすいものの灼熱の階層よりはだいぶ楽だった。


 肉体派組はじっとしていると寒いのか、魔物が出る度に全員で「シャーーーァアアアア」とか言いながら襲いかかりボコっていた。

 どっちが魔物やら、魔物も災難だなぁ・・・


 ちなみに陣形はアカネ、アオイ、ハク、クリスティナ、ドランが前衛、クロクロと魔王とミリが中央、後詰めがピエールさんである。

 前衛多いな!


 ミリは魔王のマントの中に入り込みぬくぬくしていた。

 いいなぁ。


 この階層の魔物は、硬い氷で覆われている氷魔系か、長い毛で覆われた氷獣系が主であった。


 割と面倒くさい魔物のはず・・・だが、氷魔系はアオイとドランとハクがヌンチャクとハンマーと棺桶で硬い氷を物ともせず叩き潰していた。

 グシャリ、メキョリ、バキバキバキバキ

 効果音だけで、なにか嫌な感じだった。

 問答無用に圧殺された氷魔も哀れだった。


 氷獣系は打撃が通りにくいため、アカネとクリスティナがツーマンセルで戦い、急所を突く事で倒していた。

「クマー!」

 白熊に角が生えたような氷熊襲ってくる、てかクマーって鳴くなよ。

 攻撃してくる氷熊の前足をアカネが斬血丸でスパンと斬り飛ばし、クリスティナがレイピアで喉元を刺し貫く。

 息のあった流れるような攻撃が美しかった。

 アカネがわざと返り血を浴びるような切り方をしてなければだけど。

「シャリシャリするのが残念キル」

 はい。


 ピエールさんは・・・うん・・・包丁だけで料理してましたよ?

 氷魔の硬い氷の装甲はトマトでも切るようにサクサク刻まれ、氷狼なんか長い毛が一瞬で刈られ丸裸にされてからスパーンと首を落とされてましたよ。

「こうすると血抜きもデーキて後処理が楽なのデース」

 ピエールさん、だんだん自重しなくなってきてますね。

 今日は氷獣の料理ですか。

 付け合せに冷たいものがでたら氷魔だと思います。

 もちろんこれだけの事をやっても、包丁には刃こぼれ一つありません。


 この極寒の層が3層続いた。

 トラップでドランが氷漬けになったり、ドランが氷漬けになったり、ドランが氷漬けになったりしたけども、それなりに順調にすすんでいった。


 荒らされていないので宝箱も多く、アオイが大量に戦利品を袋に詰めホクホクしながら抱えている。

 大量の荷物を抱えてるくせに、襲ってくる敵は瞬時に叩き潰してるのだから恐ろしい。


 そうこうしている内に、月の文様が描かれた巨大な扉を発見する。


「ここがゴールって感じだな」

 ハクがこんこんと扉を叩く。


「お宝!お宝!」

「素材!素材!」

 アオイとドランがうるさい。


「この扉、封印されてませんのね」

 クロクロは扉の仕掛けをみていた。

 魔王も扉に封印がされていないことに気づき驚いていた。


「そんなのが必要じゃない位やばいのがいるってことかね。なぁ、ココで一旦キャンプするのと、このまま突撃どっちがいい?」

 ハクが後ろを振り返り皆に聞く。

「突撃キル!」

「突撃ぃ!」

「突撃あるのみじゃ!」

「突撃だわね」

 肉体言語系は皆やる気満々である。


 クロクロはそんな連中をジト目で見ていた。


「ハクノ言ウトウリ、ナニカ中ニイルノウ」

 魔王は扉の奥から漂う危険な気配を感じ取っていた。

 ピエールさんも、なにか感じたのか包丁を両手に装備した。てか危険探知能力も高いのか、この料理人は。


 ミリはちょっと欠伸をし、目はしばしばしている。

 そろそろお眠のようだ。


 月の扉をハクとドランが押し開けると、その先には白く広い空間があった。

 円状に作られた部屋で、ちょっとした闘技場位の広さがある。


 奥には荘厳な太陽の文様が描かれた扉があり、その扉を守るように、扉の前には3つ首の巨大な白銀の狼がドカリと座り目を閉じていた。


 神獣ケルベロス。


 守護獣の中でも最上級に位置する化物であった。

神殿ダンジョンの主登場

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