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勇者はいってます。  作者: 夢見創
五章目 古代の神殿と騒がしい者達
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ダンジョンとお風呂

お風呂回|ワ・)

「ここはすずしぃねぇ」

「一息つけるのう」

 アオイとドランが戻ってきた。

 二人共、汗を滝のように流している。


 ハク達は階層を移動する階段の下に広めの空間を見つけたため、そこにキャンプを設置していた。

 今度の階層は、上層と違って少し肌寒かった。

 この先は極寒地帯かもしれない。


 女性陣が汗を流したいということで、ヘキが風呂桶を作り、カイが水を入れ、エンが水をお湯にする。フウはやることがなくて不貞腐れていた。


 ちなみに女性陣の入浴中のお湯の温度調整は魔王がやるということになった。

 エンは血の涙を流しながら悔しがっていた。


 ダンジョン内なのに精霊王達が頑張りすぎたため、女性陣がいっぺんに入れるほどの広い風呂が出来ていた。


 先に女性陣が入ることになり、ハク達は見張りとなっている。

 魔王が結界を張ってもいいのだが、それだと何故かアオイとドランが弾き飛ばされ、キャンプ内に入れないらしい。



「イキカエルノウ」

 魔王は湯船の中で気持ちよさそうに目を細めていた。


 ミリは、そんな魔王の膝に座って湯船に入っていた。

 はたからみると姉妹のようにも見える。

「師匠の体、ふあふあですべすべで気持ち良いかな」

 魔王はミリにお湯を少しずつかけながら優しく撫でている。


「アカネの肌もすべすべよねぇ・・・エルフってズルいわー」

 クリスティナはアカネの二の腕をさわさわしている。

「くすぐったいキルー」

 アカネは、くすぐったくて体をプルプルしている。

 そんな反応が面白いのか、クリスティナがアカネの体をあちこち触り始めた。

「やめてキル、やめてキルー」

「ここがいいいんかーここがいいんかー」

 おっさんかよ。


 クロクロは自分の胸をペチペチし、他の女性と比べている。

「何故かアオイの気持ちがわかるようですわね」

 むーと言いながら、ジト目になっている。



 外では、ドランが棺桶の下敷きになっていた。

 いくら止めても覗きに行こうとするので、いちいち止めるのが面倒くさくなったハクが乗っけた。

 棺桶の下でドランは血の涙を流していた。

 血の涙流すやつ多いな。


「こ・・・この程度で俺様は負けぬのじゃ、エロの魂百までじゃ」

 何言ってやがる。


 アオイは女性陣の声を聞きながら呪詛の言葉をぶつぶつ吐いていた。


 ピエールさんは、いつものように食事の準備をしていた。

 水竜の肉のソテーと、火鳥の卵と火鳥の肉をつかったオムレツのようである。

 さすがに野菜等の在庫は減ってきたらしく、現地調達できる肉主体になっている。


「スクリーマーとかドリアードがいれは、青野菜も手に入るんデースけどね」

 スクリーマーとかドリアードって魔物でしたよね?


 というか、第四の壁を普通に壊さないで下さいませんか。


 そおいやハクは持ってきたはずの保存食ってどうなったのやら・・・

「炒り豆とか芋は、ちゃんと使ってマース、干し肉とかも出汁とかに使ってマース」


 はい、了解です。



 女性陣が全員風呂から出てきた所で食事となった。

 オムレツは、女性陣に非常に好評であった。


「このオムレツ、ふあっふあでとろとろで美味しすぎるうぅうう」

 オムレツを口に含む度にクリスティナがプルプル震えている。


「ソースがまたいいですわね」

 クロクロはお上品にハムハム食べている、少し目がトロンとしているのでお気に入りの味のようだ。


「火鳥の卵って、こんなにおいしいかな!かな!」

 ミリはいつも元気です。


 魔王はミリのほっぺたについていた卵のかけらを指でとって綺麗にしていた。

 ほんとに姉妹っぽい。


 アカネはどちらかと言うと、水竜のソテーの方を主に食べていた。

「美味しいキル!旨いキル!肉汁キル!」

 肉食系ですしね。


 ハクはいつもの様にどちらの料理もハイペースでガツガツ食べている。

 アオイとドランは何故か死んだ魚の眼になっていた。



 食事後、こんどは男性陣が風呂に入っていた。


 湯船にドランが白目をむきプカプカ浮かんでいた。

 一番最初に風呂場に飛び込み「美少女のエキスじゃぁあ」とか言いながら湯船のお湯を飲もうとしてたので、ハクがチョップで沈めた。


 男性陣ということで、ピエールさんも一緒に風呂に入っていたのだが、その彫像のような筋肉美にハクもアオイも感嘆していた。

「ふぉおおおおおおおおおお」

 ハクも賢者のくせに、やたら筋肉質なのだが、ピエールさんの肉体は次元が違っていた。

 一切の無駄のない、美しく完成された骨格と筋肉。

 あの半端ない戦闘力の源は、この肉体にあるというのが実感できた。


 逆にアオイの方はやたら細っこく、筋肉美とはほど遠い感じである。

 二の腕とかも、ぷにぷにしてそうである。

 あの戦闘力が何処から出てくるのか、見た目ではさっぱり分からない。

 本当に謎である。


「お前の体、一体何で出来てるんだ?」

「触ってみるぅう?すべすべだよぉ?」

 とりあえず、ハクはアオイに頭にチョップをしたが余裕で防がれた。



 少しお湯がぬるくなって来たので、加熱するためにハクがエンを湯船に投入しようとしていたが、風呂場の端の方で白くなっていたので諦めていた。

 アレを投入したら、全員氷の彫像になりかねない。

 ということで、とっとと風呂から上がり、見張りの順番を決め就寝することになった。


 ヘキが壁を作っているので、よほどの事がなければ魔物は侵入できないだろう。





 ドランは湯船の中で目覚めた。

「はっくしょーん!さ、寒いわぁああああ!」


 湯船で寝るのはドラン以外はおすすめしません。

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