神殿攻略準備中?
案の定ハクとドランとアオイは、大変なことになっていた。
あまりにもひどかったので、クロクロが光の精霊王メイに治療魔法をかけさせてた。
「野郎のケツなんか治したくないぃいいいぃいいよぉおおおおお」
魂の叫びであった。
メイは血の涙を流していた。
ドランとアオイには妙に治療魔法が効きにくかったようだが、昼までには全員動けるようになっていた。
メイは真っ白に燃え尽きていた。
まぁクロクロが踏めば治るだろう。
治療の終わったドランは、素材の入った大袋を担ぎ町の外に出て行った。
数刻後、空が光り巨人が現れたという噂が町に流れていた。
あーあー聞こえない。
ハクは、明日の探索に向けて、薬やら保存食やらを買い込んでいた。
保存食は、ピエールさんに食材の現地調達をされるのを防ぐためだ。
ピエールさんの料理は文句無しに旨いのだが、現地調達の場合、食べる者の精神をゴリゴリ削る恐ろしい料理を作る時がある。
その料理がやたら旨い分、よけいに症状が重くなるのだ。
精神疲弊が半端ないので、今回は予防線を張っておく。
魔導棺桶車両に大量の荷物が乗せられていく。
さすがに町中で走らせるのは問題ありそうだったので、ハクは引っ張って動かしていた。
まぁ・・・車輪のついた棺桶を引っ張ってる時点で、衆人の注目の的ではあった。
魔王とミリとクロクロはクリスティナに拉致され、いろんな服を着せられ遊ばれていた。
クリスティナがワザと宿の外から見える場所でやっていたので、宿の窓の外に黒山の人だかりができていた。
「天使だ天使がいる」
「あの娘ちっちゃくて可愛い!」
「銀髪のお姉さんかっこいい、お姉さまと言いたいわぁあ」
「ドリルの娘のジト目が素晴らしいですな、あぁ、わたくしジト目ソムリエです」
「俺、ピンクの髪の子に、お世話されたい」
「あのちっちゃいオレンジの髪の子をなでなでしたい。あのアホ毛をびょんびょんしたい」
「わし、あの銀髪のお姉ちゃんに、鞭でシバかれたいのじゃ、そして蔑んだ目で見てほしいのじゃ」
「黒髪の女の子を抱っこしたい、あのやわらかそうなほっぺをぷにぷにしたい。ハァハァ」
最後のやつは、即、エンに焼かれていた。突然燃え上がったので人体発火現象に見えた。
ミリはいろんな服が着れて楽しそうだった。
クロクロは諦めの表情だった。
魔王はやたらと恥ずかしかった。
アオイは30センチぐらいの金属棒を2本買い込み、丈夫な鎖で繋いでいた。
この形状は、間違いなくヌンチャクだ。
細かい調整を町の外からホクホクして戻ってきたドランに頼み、また町中に出かけていった。
今日のドランはよく働いていた。
たぶん、いらない事も大量にしてるけどな。
アカネは砂漠の方に狩りに行ってたらしく、らくだに砂カゼルを乗せて宿に戻ってきた。
全身返り血で赤く染まっていたが、すっきりした顔になっていた。
というか、町の門をよくその状態で通れたな。
カネが狩ってきたガゼルは、ピエールさんが宿の調理場を借りてさくさく解体していき、今日の夕食用の下ごしらえや、明日以降でも食べられるように保存の効く燻製肉や塩漬け肉等を作っていた。
宿の主人は、ピエールさんのその手際に感心していた。
数刻後、今度は大トカゲをアカネが持ってきた。
やっぱり全身真っ赤だった。この町の警備が少し心配になってきた。
このトカゲもピエールさんが、やたら硬い皮を物ともせずにサクサク解体していた。
夕食は、さすがに被害者が出たので辛味は少し抑えられていた。
二種類の肉をメインにキノコや玉ねぎで作られた具沢山のピラフは、パターで炒められた米一粒一粒がパラっとしており、焦げたバターの香ばしい香りが食欲をそそる。
味も、辛味はいい塩梅に抑えてあり、いくらでも食べられそうなあたたかな味だった。
そして当然ハクが永久機関の様に食べていた。
ガゼルの内蔵は新鮮だったので煮込みとして出されていた、ピリ辛で酒によくあった。
クリスティナが、もつ煮込みをつまみながら、ピエールさんを見てうっとりしていた。
確実に餌付けされている。
食後にアオイはドランから調整したヌンチャクを受け取っていた。
鎖の接合部分は強固に溶接され、簡単には外れないようになっており、金属棒の端のエッジ部分に乳白色の尖った棘々が付けられていた。
「竜の牙を加工して埋め込んだんじゃ、段違いに破壊力が上がったぞ」
アオイは受け取ったヌンチャクをヒュンヒュンと振り回し調子をみている。
そして型に合わせて物凄い速度で振り回した後、ニンマリと笑う。
満足な仕上がりになっていたらしい。
アオイとドランがガシっと握手をしていた、珍しい光景だった。
ピラフ食べたくなった|ω・)もぐもぐ
テッテレー「アオイはヌンチャクを手に入れた」




