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勇者はいってます。  作者: 夢見創
五章目 古代の神殿と騒がしい者達
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確定事項

「これがオアシスにいたリボーンって女性がくれたアイテム?」

 ハクがリボーンからもらった古代の文字が書かれた金属の棒を、クリスティナは手のひらの上で転がしながら観察していた。

「やっぱりこれ、鍵か何かだよねぇ。ハクはその古代の神殿に行ってみるの?」


「どうしようかと思っている最中ですね」

 ハクは、少し難しい顔をしている。

 流石に昨日今日あったばかりの人に勧められた、何があるかも解らない神殿に行くのには躊躇(ちゅうちょ)する


「そのリボーンって女性、あのマオっていうピンクの髪の美少女の知り合いなんでしょ?」

「そうらしいですね」

「ならぜひ行ってみるべき!」


 何故ぜひなのか?


「だって面白そうじゃん!マオって子、悪い子じゃなさそうだし、その知り合いなんだから大丈夫だよ!」

 悪いどころか魔王なんですけどね。

 昔からクリスティナは、可愛い物とか美しい物が昔から好きだったなと、ハクは思い出していた。


「私も行くから、行こうぜー!」

 クリスティナが妙にワクテカしている。クリスティナさん貴方も行くつもりですか。


「お姉様・・・また勝手な・・・多分危険ですよ?」

 クロクロは姉に羽交い締めにされ姉の膝に乗っていた。

 静かだったので、まさかいるとは思わなかった。


「私が強いのは知ってるでしょう?だから問題無い無い!」

 そう言いながらクリスティナは胸を張った。

 同時にキュッとクロクロの首が絞まり、クロクロが苦しそうにしている。


 確かにクリスティナは、帝国でも十指に入るほどの戦闘能力がある。

 しかも、こんな性格なのに才女という側面もある。

 知識と教養の深さは、ハクとクロクロに匹敵するレベルというとんでもなさだ。

 性格が少々残念である以外は、ほぼ完璧な姫様なのである。


「ねーねーー行こうよ行こうよー」

 完全に駄々こねモードに入った、こうなったクリスティナは半端無く面倒くさい。


「解りましたよ!行きますよ!」


 ハクは折れた。



「古代神殿、古代神殿といえばお宝!お宝!お宝!」

 アオイは神殿探索に行くと聞き目をキラキラさせている。


「今度はいっぱい斬れるキル?血いっぱい出るキル?」

 こっちもいつも通りだ。


「古代神殿、隠されし古代の金属とか燃えるな!」

 ドランもいつも通りだし、あんまり相手にすると碌でもないことになるので放置する。


「新兵器が試せるぜ」


 おい・・・今なんて言った?


「古代の神殿デース?古代のレシピとかある良いデース」

 ピエールさんまで行く気になっている。

 ピエールさんいつの間にかパーティの一員のようになってきている。

 頼もしい過ぎる戦闘力があるのでありがたい話ではある。


「神殿!楽しいそうかな!行くかな!」

 ミリも何故か行く気まんまんだ。

 アトラクションか何かと勘違いしてるのかもしれない。


 魔王はそもそも神殿行き自体が、自分の知り合いであるリボーンが持ち込んだ話の為、責任を感じて着いて行くつもりでいた。

「リボーン様・・・一体何考エテルノデスカ?」

 少し遠い目をする魔王だった。



「とりあえず明日は準備につかって、明後日神殿に向かうことにする。もしかすると攻略に四、五日かかるかもしれないから、そのつもりで」

 ハクがそういうと、それぞれ散っていった。



 ちなみに、夕食はスパイシーなエスニック料理だった。

 ピエールさんは仕入れた香辛料を早速使ってみたらしい。


 ちなみに凄く辛い、でも旨い、くそう止まらねぇの料理だった。


 メインの肉料理は、パリッと仕上がった鶏肉に、普段は見慣れない香辛料がふんだんにまぶされた物だった。

 かじりつくたびに強烈な辛味と、すっと抜けるような爽やかな香り、じゅわっと広がる肉汁の旨味の調和がなんとも言えない。


 ピエールさんの料理を初めて食べたクリスティナも絶賛モードである。

「ピエールさん、一生私のために料理をしてくれない?」

 なにやらプロポーズじみた事まで言いはじめている。


 添えられた野菜スープも、辛味と酸っぱさが絶妙に調和していた。

 インディカ米のぱらっとしたライスをこのスープに浸しながら食べると、止まらなくなるほど美味かった。

 ハクとドランもさっきから何杯もおかわりをしている。


 多分明日のトイレは大変なことになるだろう。


 魔王やクロクロも、辛味に少し涙しながら食べている。でも全然箸が止まらない。

 アカネも「辛いキルー」とか言いながらもくもくと食べていた。

 ミリは慣れているのか多少の辛味は平気っぽかった。もぐもぐうまうましている。


 アオイはピエールさんに頼み、さらに辛味を増量してもらっていた。

 軽く兵器レベルの辛味になっているはずだが、汗をダラダラ流しながら食べていた。

「辛味は新陳代謝にいいんだよぉ」

 とか言っているが、明日の朝が大変なのは確定事項である。

辛いものの食べ過ぎには注意しましょう

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