女神とお食事
夕食にはリボーンもご相伴になっていた。
魔王はリボーンの横でリボーンが変なことを言い出さないかビクビクしていた。
リボーンは魔王だけではなくミリも気に入ったらしく、自分の胸に埋めて抱きしめていた。
その度にミリが窒息しかかっていた。
「なにか、川の対岸で手を振ってる人が見えたかなー」
地味に臨死体験をしていたようだ。
クロクロもリボーンに狙われていたが危険を察したのか、付かず離れずの距離を保っていた。
夕食にはアカネの獲った淡水魚のソテーや、干し肉で作ったスープ、ココナッツなどで作られたデザートが出てきた。
淡水魚のソテーは、淡水魚自体は淡白な味であったが淡水魚特有の泥臭さはなく、ピエールさんの特製のソースを付けて食べると旨味が増し非常に好評だった。
「おいしぃーピエールさん天才だー」
リボーンはそう言いながら、物凄いペースで食べていた。
リボーンは胃にブラックホールがあるようで、ハクと同じ位の量を食べている。
それを見ていたアオイは「栄養が全部胸にいってるんだぁ・・・駄肉・・・にくいにくいにくいにくにくにくにににに」とかぶつぶつ言っていた。
ドランとハクは白ワインを片手にばくばく食べていた。
今回の食材の功労者であるアカネは、なんだか誇らしげにしていた。
スープは干し肉から、十分な旨味や塩が出ておりそれに香草を加える事によって絶妙な味わいになっていた。
スープの出汁として使われた干し肉もそのままゴロゴロと入っており、硬い干し肉だったとは思えないほど、ほろほろと柔らかくなっていた。
白濁している所を見ると、ココナッツミルクも加わっているのだろう。
「ほっとする味ですわね、お肉も噛まなくても良いぐらいに柔らかいですわ」
クロクロはこのスープがお気に入りのようだった。
ちょっと飲んでは、目を細めほにゃーとなっている。
デザートは、ココナッツジュースにオアシスに生えていたと果実とナッツ類を入れたもので、フルーツポンチのようなものであった。
それにマオが氷結の魔法をかけ、キンキンに冷やしていた。
旅の道中では、干した果実以外は甘いものはめったに食べられないため、甘くて冷たいこのデザートを女性陣が争うように食べていた。
大量に作られた料理を欠片も残さず食した後、ハクとリボーンは顔を見合わせ、健闘を讃え合うようにサムズ・アップしていた。
いつのまにか大食い友になったらしい。
リボーンはミリと魔王のテントにお泊りし、なにやら深夜まで騒いでいた。
翌朝、魔王がぐったりしていたのは何故だろう。
反対にミリは目がキラキラしていた。
本当に何をやりました?リボーン様。
アオイが、魔王のテントの横で痺れてた。
あと、ドランも隣で痺れて転がっていた。
ドラン・・・お前も邪悪認定されたのか。
ドランの前にダイイングメッセージが書かれていた。
「男は狼なのよ気をつけなさい」
前から思ってはいたが、お前は何処の時空から来やがった。
リボーンとは、このオアシスで別れることになった、もう少しここでゆっくりしていくそうだ。
一人で大丈夫なのかハクが聞くと。
「お姉さん、実はすんごく強いからー大丈夫ー」
リボーンはそう言って胸を張った。胸がたゆんたゆんと揺れていた。
痺れから復活したアオイが、また黒いオーラを出していた。
別れる時、魔王とミリとクロクロを抱きしめまくって次々に窒息させたリボーンが・・・ってとうとうクロクロも捕まったのか・・・ハクに話しかけてきた。
「あーそうそう、ハク君、今からイグドラに行くんだよね?」
リボーンは何故かニコニコしている。
「そうですが、なにか?」
ハクは訝しげに聞き返す。
「イグドラの近くに太陽の神殿って古い遺跡あるんだけど、行ってみるといいよ?君に必要な物があるとおもうから」
リボーンはそう言って金属の棒ような物をハクに投げてくる。
それは古代の文字がかかれた厚さ一センチ、長さ十センチ程の細長い棒だった。
「これは?」
「鍵かなー、うん、たぶん行けばわかると思うよ」
リボーンはそう言って手をひらひら振ると、スキップするようにオアシスの中に戻っていった。
不思議な人だったなと、ハクは思っていた。
リボーンさん退場 たゆんたゆん




