嫌がらせ
「お前らーあつまれー」
少し体力が戻ってきた呂尚が皆を集める。
「これから、もう一つの目的を見つけるぞー、みんなー返事はどうしたー」
どこの引率の先生だ。
「なんだっけぇ?」
「なんじゃったかいのぉ・・・」
ボケをかましていたアオイとドランを、クロクロがカイの水球の中に閉じ込める。
二人は水球の中でしばらくジタバタしていたが、そのうちピクリとも動かなくなっていた。
こいつらでも呼吸は必要だったようだ。
「ヘルメースのメダルだよ。この祠のどこかにあるって聞いてるんだけどな」
呂尚は部屋を指でぐるーりと指し示す。
「なんで魔帝の呪いの仕掛けがある祠に、そんなもんがあるんだよ?」
ハクが疑問の声を上げる。
もっともである。
「逆だなメダルがあるから、魔帝の仕掛けがあるんだよ」
「ん?」
「魔帝の連中も一時期ここでメダルを探索してたんだよ。んで結局発見できなくて、よほど悔しかったのか、嫌がらせで目立つ祭壇を作り呪いの武装を置いて、祭壇にはものすごい宝があるんだぞーと見せかける為だけに、守護者として蚩尤を放ったんだ」
「ぉい」
全員白い目になった。
「子供かよ!」
ハクが突っ込む。
「あぁそうだぞ?魔帝って子供なんだよ、まるっきり子供、一万年生きててもずっと子供」
呂尚が呆れたような声で言う。
「呂尚、魔帝のこと知ってるんですの?」
クロクロが聞く。
「オレ、一応この近くの生まれだしな。名だたる道士として奴の死禁城にも行ったとがあるぜ?」
見た目が軽そうなお兄さんなので、名だたる道士には見えない。
「その時色々あってなぁ・・・」
ぽりぽりと頭をかく。
「それは、それとして、まぁここにヘルメースのメダルはある・・・かなぁ」
そこで疑問形にするなよ。
「探せばいいんですのね?」
クロクロが壁を丹念に調べ始めた。
「えーめんどぉ」
アオイが復活していた。
「宝もあるかもしれないぞ?」
「イエッサー!」
シャキンと敬礼をすると、すっ飛んでいった。
やはり復活していたドランは・・・蚩尤の武器をなにやらガチャガチャしていた。・・・うん・・・ほっとこう。
最近アホの子扱いのクリスティナも真剣に探している。まぁ基本アホの子だから役に立つかは不明だが。
アカネはまだ本調子ではない為、休んでもらっている。
ピエールさんとミリは、食事の用意をしていた。
食材が斬血丸でザクザクと斬り刻まれてる、見た目にはかなり猟奇的だった。
いつものようにクリスティナが匂いにつられ、そっちにふらふらと引き寄せられている。
魔王も探索魔法のようなものを飛ばしている。
「・・・ヤタラ強イ撹乱魔法ガカカッテオルノ・・・」
「魔力の流れが無茶苦茶ですわね」
魔力が見えるクロクロも同意する。
この二人が手がかりを掴めないとすると、発見には時間かかりそうだった。
「お父さーん!ここ変な匂いするよー?」
ヴィオーラが鼻をスンスンしながら、部屋の隅の床を指差している。
ハクが駆け寄り、ヴィオーラが指差していた床を丹念に調べる。
「んーここかな?」
ハクは棺桶をおもむろに持ち上げて、床に勢い良く叩きつけた。
高性能なヴィオーラちゃん




