#39 勘違い
†優也side†
………………まぶしぃ…
…………朝か……
……………ここは……?
…………………
…………えぇっ??!
な、なんで、えぇっ??!
朝目覚めてみると、ベッドの中。
見知らぬ部屋。
そして、隣には………
………香帆さん。
思わずベッドから跳びおりて、あわてて状況を把握しようと試みる。
……昨晩、俺は香帆さんと帰り道に話していた。
で、感極まって泣きだしてしまって………
…………しまって?
そのあと、どーしたんだょ俺!!!
何で香帆さんと同じベッドで………
………まさか……………
あわてて辺りを見回す。
ベッドには、すやすや眠る香帆さん。
二人とも、服は着ている。
………よかった…
よくねー!!!
服着てるからって、何もなかったという証拠にはならん!!!
顔から血の気が引くのがわかった。
まさか、無意識に俺は……好きな女性に………しかも彼女でもなぃ女性に………
嫌な妄想を、頭から振り払う。
とにかく、香帆さんを起こすことから始めよう。
まずはそこからだ!!
キレイな寝顔を見せて無防備に眠っている香帆さんのそばに忍び寄る。
今から起こすのに、なぜか忍び足。
……香帆さん………すみません……
ふしだらな学生ですみません……………
そっと覗き込むと、本当にキレイな顔をしている。
普段はパキパキしてるのに、寝てるときは意外に幼いんだなぁー…
もう少し見ていたいという誘惑と、早く真実を確かめなければならないという焦燥に揺られ、しばらくベッド横をうろうろしてみる。
と、そのとき。
「ん……起きたの?」
なんと、香帆さんが目を覚ましてしまった。
安心と未練が入り交じった感情のまま、とりあえず挨拶をする。
「………おはよぅございます……」
「おはよ。よく寝れた?」
「はぁ……」
「ここ、私の家。昨日大変だったんだから…」
と言って、目線を外して少し赤くなる香帆さん。
まさか……マジですか………
「大変……だったんですか………」
「もぅ、すっかり汗かいちゃったもん。おかげでさっきまで爆睡よ〜(笑)」
……笑えません………。
俺は、俺はなんてことを………っ
「き、昨日はすみませんでした!」
「いやいや、私はべつにね」
「いえ、俺、実は………昨日のこと…あんまり、いやほとんど全部覚えてなくて………」
香帆さん、申し訳ありません!!!
汗かくほどとか、無意識のくせに何やってんだょ!昨日の俺!!
「…覚えてなぃの?」
「はぁ…。昨日、泣いたとこまでは記憶あるんですけど……その………その後の記憶は、キレイさっぱり………」
香帆さんの足元に土下座する俺。
「すみませんでした!!」
「いやいや、そんな……」
「いえ、俺は男として最低です!申し訳ありませんでした!!」
「そんな、最低とか言い過ぎ……」
「いえっ!謝っても許されないことを俺は……っ」
「そんな、ここまで運んだだけだし、謝られるほどのことしてなぃし…」
………ん…?
「今、なんて…?」
「だから、昨日泣き疲れて寝ちゃった優也を、とりあえずうちまで運んだんだけど………」
へ。
目が点とはこのことか?
「え……じゃあ、その、俺と香帆さんが、何かしたとか…そういうことは………」
「なぃよ!何考えてんのよ、も〜…」
よかった……
よかったぁぁぁ〜!!!
真っ赤になっている香帆さんの下で、思わず笑顔になってしまった。
「安心しました!俺が朝飯作りますから!!」
はりきってキッチンに向かう俺。
やべ、すげぇ安心してしまった。
泣き疲れて寝るとか、ガキか………
「香帆さん、卵どうしますか〜」
「……目玉焼き……半熟」
「りょーかぃ!」
とびきり旨い目玉焼き作ってやる。




