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moderato.  作者: 奏多
25/56

#25 重大ミス

「え……あれ………鍵…」



優也にマンションの下まで送ってもらい、もう少しでなんとかノーミスで通せる、といったところで、重大なミスに気がついた。




消えかかっている街灯の下で、優也に見守られながら必死でバッグをゴソゴソする私。




しかし、バッグの中から鍵が現れることはない。




「うそー…鍵忘れてきた?もう管理人さん寝てるのに………」



顔は真っ青だ。



深夜の1時すぎ。



初老の管理人は、窓口を10時には閉めてしまう。



今頃彼は、完全に夢の中だろう。



10時まで開いてるのだって、年を考えれば頑張っているほうだ。




ボロいマンションのくせにオートロックだけなぜか完備。




管理人の親切心も、深夜に佇む鍵のない女にとっては、かえって仇になる。




「どうしよ……明日は仕事ないけど……………ゆ、優也くん、ホテル代貸してくれませんか…?」




怖ず怖ずと、心配そうに私を見つめる学生に言い出す。



「お願いします!ちゃんと月曜日には返すから!」


「もちろんですけど……あ………あの…俺んち、よかったら来ますか?」




……………。




………………え?




…………………えぇっ?!




「いや、べつに他意はなくて、ほんとにっ……」




慌てて弁解する優也。



車の中での雄弁さは何だったのか、耳まで赤くなっている。




「もちろん、嫌ならちゃんとお金貸しますし……っ」


「…………じゃあ、あの、1日だけ、お泊りさせてくださぃ………」




そう言うと、彼は真っ赤な顔で、



「はい!」



と笑った。

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