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moderato.  作者: 奏多
23/56

#23 ドイツ語

今回も優也視点になります。これから度々優也からの視点で書くことがありますが、その際は †優也side† という書き方をするので、たぶん分かると思うのですが……。 分かりにくかったら教えてください!

†優也side†



香帆さんが店に来るようになってから、バイトするのがとても楽しくなった。




ピアノの練習時間が短くなっても、香帆さんといるほうがよかった。




もっとも、短い分集中して練習するから、こないだの実技試験ではトップだった。




やっぱり、香帆さんといることで、俺自身が成長できるんだろうな。




そんなことを思いながら、その日も香帆さんのことを見つめていた。



サラリーマンが帰ってから、俺は香帆さんと二人きりになった。




慣れたと思っていても、やっぱり緊張してしまうこの状況。




今日は香帆さんは仕事をしていて、何やらぶつぶつ言いながらペンを走らせていた。




覗いてみると、ドイツ語のリストを必死で訳していた。




悪戦苦闘する彼女は正直ものすごく可愛くみえたが、本人はそれどころじゃないみたいなので、口を出してみる。




実は生まれてから10年くらいドイツに住んでいたことがある。




だからドイツ語はまぁ、わりと覚えているはず。







訳を手伝い終わると12時をまわっていた。




グラスの片付けをしていると、香帆さんがおもむろに何かをたたき付けた。




「チケット?」



どうやら香帆さんが、俺を誘ってくれているらしい。




そんなの、誰が断るんですか!



「…じゃあ、ありがたく行かせていただきます」



そう言うと、彼女はほっとしたように微笑んだ。



反則だろ、その顔……。




慌ててチケットに目を移す。




ブラームス交響曲第1番



ワーグナーの《ニュルンベルクのマイスタージンガー第1幕への前奏曲》



ラフマニノフの《ピアノ協奏曲第4番》




俺好みの曲目だ。




最近オーケストラのコンサートに行ってなくて、ずっと行きたいと思っていた。




まさかこんな形で、しかも香帆さんとなんて………今日はツイてる。

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