この手の先は……?
二時間目の授業が終わった。
あぁ……終わっちゃった。
休憩時間は三十分。いつもの十分ではなく、やけに長い。
――これはもう地獄の始まりだ。
そう思った瞬間、胃の奥がきゅうっと痛む錯覚すら覚えた。
逃げ場なんてない。誰かに囲まれて、また質問攻めにされるんだろう。そう考えてうつむいたまま、祈るように机に視線を落としていた。
---
不意の声
チャイムが鳴る。
その音はまるで処刑の合図のようで、ボクは思わず小さく身を縮めた。
「――転校生! 学校案内してやるよ!」
唐突に声が響き、同時に手首をがしっと掴まれた。
「えっ……な、なに!?」と声にならない声を洩らす間もなく、ぐいっと立ち上がらされ、そのまま廊下へと引っ張り出される。
何が起きているのかわからない。視線を前にやると、乱暴に見える背中が一つ。
そしてその隣には、にこやかな笑顔のもう一人の男子が並んでいた。
---
二人組
「ま、ま、まっ! 悪いようにはしないって!」
笑顔の男子がボクを見て、やたら安心させるように声をかけてくる。
混乱で胸がどきどきしているのに、彼の笑顔はなぜか本気で楽しそうで、少しだけ力が抜けた。
その後ろから、女子たちの非難の声が飛んでくる。
「ちょっと! また勝手に!」
「やめなよ、転校生困ってるじゃん!」
けれど二人は振り向きもせず、揃って手をひらひらと振り返した。
「わりー!」
引っ張る男子は強引で、隣の男子はにこにこしていて。




