ep2
そこからは、とんとん拍子で予定が決まっていった。
私「土曜と、日曜どっちが都合がいい?」
中村「土曜日のほうが都合いいから土曜日がいいな」
私「了解、時間はお昼前位に集合がいいんだけどどうかな?」
中村「じゃぁ、駅の改札前に11時でどう?」
私「了解、じゃぁ土曜日楽しみにしてるね」
dmのやり取りは私のメッセージに対して♡のリアクションで締めくくられた。
......♡!?!?!勿論ノーリアクションで会話を終わらせない為の気遣いなのはわかるが....好き♡と思った私だった。
遂に土曜日を迎えた。私は男受けがよさげな清楚っぽい服、イヤリング、ナチュラルメイク、そしてこの日の為にわざわざ大枚叩いて購入した柑橘系の香水。戦闘準備は整ったイケメンの心鷲摑みにして逃がさないぞと気合を入れて、私は決戦の地を目指した。
私は20分前に駅に着く電車に乗ったので、改札前には私のほうが早く着くと思っていた。しかし改札前には凛とした佇まいでスマホを眺めている中村君がいた。カッコいい....太めのデニム素材のパンプスに、白シャツそれにシルバーのアクセサリーを数点付けているだけなのに様になっていた。
私は緊張したが話かけないと始まらないと思い中村君に話しかけた。「お待たせ待った?」
「待ってないよ、今来たところだし、それにしても山本さん10分前なんて真面目だね」
「中村君にはかなわないよ、ところで中村君は何分前に来たの?」
「本当にさっきだよ、でももう少し遅かったら待たせちゃう所だったから危なかったよ」
なんてさりげなく気の利いたコメントをしてくれる、顔だけじゃなくて発言までイケメンなのだから困ってしまう
「山本さん少し早いけど昼食にしない?」
「いいね、行こうお店どうしよっか....」
「ここのカフェどうかな」
と中村君がスマホの画面を見してきてくれた。甘いものから軽食等が食べられる雰囲気の良い店だった。
「イイね、そこにしよっか」