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11.手に入れたいもの (世奈視点)

いつも読んでくださり、ありがとうございます。今回は世奈視点でのお話です。

それは、突然だった。私がこの国に聖女として召喚されたのは…


「召喚が成功したぞ!」

「王様に報告だ!」


最初は、何を言っているのか全く分からなかった。混乱してると王様だと分かる人がこっちに近づいてきて私の前まで来る。


「そなた、名前は」

「星宮世奈です…」

「ホシミヤ・セナ?」


ちゃんと名前を言ったはずなのに王様はよく分かっていないらしい?なんて言ったらいいんだろう…


「えっと、世奈が名前で星宮が家名です…」

「セナか!いい名前だ。急で申し訳ないが、君にはこの国を救ってほしい」


え?何言ってるの?全然分かんないんだけど…


「え?どうゆうことですか?」

「ここでは人が多い場所を移そう」


さっきから何を言ってるのかよく分かんない、召喚とかこの国を救えとかそんな疑問を抱えながらも立ち上がる。きっと今から一つ一つ教えてくれるだろう。先を行く王様に着いていこうとしたとき、私と同じように召喚された人がいた。この人はどうなるの?


「あの、この人はどうなるんでしょうか…?」

「もう一人いたか、だがセナが聖女なのは間違いないだろう。そのものをどうするかは考えておく心配することはない」

「そうですか、良かった…」


それだけを確認して王様の後を着いていく。着いたのは、明らかに豪華そうな部屋だった。


「セナよ、そこに座れ」


そう言われ、恐る恐る座る。


「まずは、説明をしなければならぬな」


私だって、聞きたいことがたくさんある。何故私はここにいるのか、この国を救えの意味など色々聞きたい。話を黙って聞いていると、疑問はいくつか解けた。私を聖女として召喚をした事、この国が危ないという事。


「と言う訳なのだ。だから力を貸してほしい。出来る事なら何でもする」


私は、その最後の一言で思いついた。この国にとって私は大切だから手放さないためには何でもする。上手くいけば王様だって丸め込める。私の好き放題に出来るって事このチャンスを逃しちゃいけないと思い、私は


「分かりました。この国も救うためなら力を貸します。」


そう言ったものの、成果を出さないといけない。どうしようか悩んでいると。


「聖女様、侍女長です。入ってもよろしいでしょうか?」

「はい、どうぞ。」


この人は、私についてくれてる侍女長さん。いい人で利用しやすそう。


「もう夜遅いですから、寝る支度を準備しますのでお休みください。」


確かに今日は色々あって眠い。準備してくれたばかりのふかふかのベットに入って私は目を閉じた。



◇◆◇



眩しい、まだ寝てたいのにあまりにも眩しくて目が覚める。そっか、私聖女なんだ。正直、実感があまり湧かない。コンコンっと扉のノックが聞こえた。


「聖女様、起きていらっしゃいますか?」

「あ、はい起きてます。どうぞ入ってください」


ガチャっと鳴ったとともに侍女長が入ってきた。今日は、侍女長だけではなくて何人か連れている。


「聖女様、今日はどのドレスに致しましょうか?」


いくつものドレスを持って、侍女が並ぶ。ひとつひとつ見ていく中であるドレスに目を奪われた。私の好きな青系統が使われている綺麗なドレス。これを着たい。


「これがいいです。」

「分かりました。準備をさせていただきますのでこちらにお座りください」


それから、そう時間が経たないうちに準備が終わった。そばにあった鏡を見るとそこには自分だとは思えない姿が映っていた。少しの時間、時が止まったように姿が映った鏡を見ていた。侍女長に声を掛けられ意識が戻る。


「聖女様、どうかいたしましたか?」

「なんでもありません。」

「今日から、この国のことや礼儀などの指導が始まります。」


それから、今日一日はひたすら勉強勉強で終わった。疲れた、今日ももう休みたい。


「聖女様、明日は魔力を調べるために魔導師団に向かいます。湯あみをしてお休みください」


魔導師団かぁ、もし私が聖女じゃなかったらどうしようか魔力がなかったらどうしよう。それが不安だった。とりあえず今日はもうお風呂に入ってもう寝よう。



◇◆◇



今日も、昨日と同じようにドレスを選んで勉強をするでも昨日とは少し違った。魔導師団に行くために早めに勉強が終わった。私は、魔導師団に向かう準備をして部屋を出ると何人もの騎士と侍女がいた。こんな大勢もいらないと思ったが悪くないとも思ってしまった。向かってる途中、急に止まった。


「お前ら、邪魔だ。どけっ!聖女様が通るんだぞ。」


どうしたものかと、ちらっと見ただけだが私と一緒に召喚された人がいた。その人のそばには私より明らかに少ない騎士と侍女がいた。そのまま何もなかったように進みながら、私はある一人の騎士を見つめた。かっこいい…あの騎士を私のそばに置きたいと思った。きっと私なら、手に入れることができるはず…





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