魔女2
このお話を読んでくださる皆様ありがとうございます。
「…助けてって、どういうわけ?」
「話は10年ほど前になりますか。元々、人は私達異能の力を使う者を魔女と呼び恐れたんです。まぁ、魔女は人とは異なる力を使えますから、警戒したくもなるのでしょうが。
そこに目をつけた教会が魔女は悪魔の信徒であると言い出したんです。おかげで、魔女は人から言われなき迫害され、この森で暮らさざるをえないわけです。」
カウスさんは最後にこの森も安住の地じゃないですけどね。話から考えると、教会がこの森に攻撃を仕掛けているらしい。
「あの、何でボクが呼ばれたんでしょう? ボクは何の力もない子供ですよ?」
「なぜあなたが呼ばれたかはわかりません。しかし、私の召喚魔法であなたが呼ばれたのは確かです。お願いします! 力を貸してください!」
その必死さに何も言えなくなってしまう。そして、気がついたらボクは首を縦に振っていた。
「わかりました。正直ボクに何ができるかわかりませんが、力を貸します。」
次の瞬間、感極まったカウスさんに全力で抱き締められた。
「ありがとうございます!」
カウスさんはお礼を言うが、こちらは温かくて柔らかい魅惑の果実に埋もれて抜け出そうともがくのに必死でそれどころじゃなかった。抵抗しているけど、緩む気配はない。そして、
「キュウ………。」
ボクは意識を手放した。