秋の空
爽やかなはずの秋晴れが
何故か私を駆り立てて
意味もなく喉を詰まらせる
鮮やかなはずの空の青が
何故か重く霞んで見えて
訳もなく雨を願う
もっと簡潔なサヨナラを期待していた
呆けるくらいにあっけなく
傍に居た時間さえ忘れる程に
もっと軽快なサヨナラを期待していた
笑えるくらいに軽やかに
傍に居た時間を想える程に
振り返らないでほしい
そんな顔しないでほしい
私は泣かないから
そんな柔じゃないから
青かったはずの秋晴れは
時を進め、色を変え、
やがては夜に、星を散らし
夜の匂いを漂わせて
私は泣かないから
そんな柔じゃないから
だからどうか、幸せで