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ゆるふわな感じで進行します。
足を運んで頂き、ありがとうございます!
いいね、ブックマークをして頂いた皆様、ありがとうございます。
「ティアラ、アイゼンから手紙だ」
未だに魚が釣れない私達が疲れて帰ってくると、お祖母様が庭でお茶をしていた。
お父様からの手紙、と聞いた途端に世界が止まって見える。
「そんな嫌そうな顔をしなさんな。アイゼンも色々考えてるみたいだから」
「お父様が…」
正直な話、お父様とお母様には酷な事を言ってしまったと思っていた。姉と妹のいざこざなんて…表立っては喧嘩してないけれど。むしろ喧嘩にならないように私は姿を消したのだけれど。
「まぁ、読んでみなよ。それから、前に言っていた対策を考えようじゃないか」
「…そうですわね」
私は自分の使っている部屋に戻り、手紙を開けた。
「お茶の準備をしてきます」
モニカはそっと姿を消してくれた。
私は数枚ある便箋をゆっくりと開いた。
「…緊張するわね…」
ふぅ、と気分を落ち着かせるために、息を吐く。このまま逃げ続けるわけには行かないし。私だって前に進みたい。
そっと、手紙に目を落とすと、お父様のゆったりとした字が目に入る。
ティアラへ
元気にしているか?母上と楽しくやっている事だと思っている。こちらは少々面倒な事になっているよ。
ティアラが出発した日、二人に話を聞いた。結果から言うと、二人に恋愛感情はない。リュダールはティアラがいなくなった事で憔悴しきっていて、アリーシャはティアラに謝りたいと落ち込んでいる。
しかし、どうして二人が密会をしていたかの理由は二人とも口を噤んで未だに聞けていないのが現状だ。けれども私とお母様が独自に調べた事がある。俄かに信じられない事だが、詳細はお母様の手紙に書いてある。ティアラなら理解出来ると思う。
ティアラは休みいっぱいはそちらにいるだろう?けれど、帰って来たくなったらいつでも帰って来なさい。
仕返しをするなら私達も協力するよ。
アイゼン・シュダイン
「は…恋愛感情は…ない…ですって…?」
なら何故。
私にバレたらマズイ事って、何?
渡し合っていたものは…何?
「あ…お母様からも…」
流れるような美しい字。
お母様は何を書いているのかしら…。調べた結果が書いてあるのかしら。
ティアラへ
体調は大丈夫?お義母様がいれば安心だけれど。
それはそうと、アリーシャとリュダールは恋愛関係ではなく、誰かの存在を隠そうとしているように思うの。例えば、ありえない方とアリーシャが恋に落ちた、とか。その中継ぎにリュダールが協力しているんじゃないかとお母様は思ってるわ。
ハンナに調べさせたアリーシャの部屋にはあの子が買った事がないアクセサリーが数点あったの。
青い宝石のついた薔薇のデザインが多かったわ。一体誰から貰ったのかしらね?
ただ、アリーシャからリュダールに渡していた物に関しては、新しく購入した物ではないの。それがよくわからない所ね。
ティアラの気分が晴れるような事がわかったわけではないけれど、今の現状はこんなものよ。
リュダールとアリーシャの話を聞いて私が思ったのは、ティアラを傷付ける気持ちはなかったけれど、自分の欲を優先させた結果、最悪な事になったと今頃頭を抱えているお馬鹿さん二人よ。
ティアラはいつも自分を後回しにしがちだけれど、今回は自分のやりたいようにしなさい。それが婚約解消ならばそれでいいし、そのままお祖母様の所にいてもいい。
お母様はいつだってあなたの味方よ。
今回、アリーシャには厳しくします。今後、社交界に出た時に同じ事をしたらと思うとぞっとするわ。
何か私達にして欲しい事があったら教えてね。
マリアーヌ・シュバルツ
「アリーシャに…ありえない想い人…」
そんな話を聞いた事はないけれど。ただ、引っかかるのは青い宝石と薔薇。良くある組み合わせだけれど。
「それを何故リュダールが………え?」
私は頭をよぎった考えをすぐに捨てた。あるわけがない、そんな事。あってはならない。
「でも、辻褄は合う…」
合ってしまった。きっと、お母様も気付いている。
いや、でも、そんな。
「だから…私には言わなかった…」
蛙と同じ。
止められるから、だ。
だから、二人で。
「……バレるとマズイ」
そりゃそうでしょうね。
「お姉様は大丈夫?」
私には邪魔をさせないと。
「二人共……私をこんなに怒らせるなんて、流石ね」
二人が選んだ方法は、自分達とその想い人の事しか考えていない。
私とお母様の認識が同じなら、やり方を間違えば大事になるわ。
それに…あの二人にとって…私って…何なの?
私はお腹の底から湧き上がるような熱を、どう吐き出してやろうかと思考を巡らせた。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
次回をお楽しみに!!




