5 軍令
始め北部軍令本部の本部長は、国の指示により王子に従うと恭順の意を示した。王子は本部長に教えをこう姿勢を示した。
5 軍令
王子達は北部軍令本部に着いた。本部長と会談した。お互いに挨拶を交した上で本題に入った。本部長は、
「国から指示がありました。これからは北部も国の一部として他の地域と同様になる。その管理を王子がされる事になると。北部軍令本部も王子が管理されると聞きました。私も王子の指示に従います。」
本部長は王子に恭順の意を示した。王子は本部長の身体を起こして
「右も左も判らぬ身です。あなたの導きがなければ何もなせません。当分はこれまで通りでお願いします。何が私が出来るか確かめながら徐々に引き継ぎして下さい。それに私がすべき事、あなたがすべき事があると思います。確かめ相談しながら事を進めたいと思います。どうぞご指導下さい。」
本部長は緊張が解れたようだ。後は和やかに会話が弾んだ。今の状況、今後の課題、蛮族の様子-------------。本部長は、
「今のところ蛮族の動きはありません。こちらの構えは万全です。心配なのは敵に隙を突かれる事です。和平交渉などは意味がないと思います。蛮族ですから。隙を見せれば必ず襲ってきます。」
貴重な体験談だ。幾度も苦渋を舐めてきたのだろう。本当は相手の息の根をたちたいのだろう。しかしそれをすれば更に北に住む騎馬民族を招きかねない。程良いあんばいで均衡を保つ事が理想なのだ。
「その通りだと思います。和平交渉は無意味です。敵に隙を見せない事だけを考える事です。」
更に本部長は、
「ここ暫くは戦況が安定しているので攻め込まれる事はありませんが数年前までは頻繁に蛮族の襲撃を受けていました。まだまだ治安が悪く民衆の生活もままなりません。魔獣狩りも出来ていませんので魔獣の被害もあります。税収は良くないです。北部の税収で北の防波堤になる事が理想だと思いますがそうならないのが現状です。」
本部長のいう事は良く判る。数年前まで戦火にあったところがいきなり復興する筈がない。また何時戦火があるか判らない。家を建て直してもまた燃やされるかも知れないと思えば建て直す気力も失せるというものだ。
「御尤もです。私が行う事はそのあたりでしょうね。蛮族が攻め込んで来ないと民衆が確信を持てるようにする事、民衆の生活を安定させ税収を上げ北部の税収で北の防波堤を維持する事、治安を回復し魔獣を討伐して民衆が安全安心に生活出来る場に北部をしていく事でしょう。」
王子の言葉は本部長に響いたようだ。真底感心したように本部長は
「王子のような方に来て頂き心より感謝しております。いかようにも協力します。」
本部長は王子の考え方に賛同してくれた。これで事はやりやすくなるだろう。マリエの考えを実行する時だ。
それから王子は考えを披露していった。蛮族が攻め込んで来ない事を民衆に確信させる方法、生活を安定させる方法、税収を上げる方法、治安を良くする方法、魔獣を討伐する方法などだ。理路整然とし実行可能ならば必ず成功する事を確信出来る方法を示され本部長はただただ驚嘆するばかりだ。
本部長は北部の現状や課題、蛮族の動向などを説明した。王子は同意しつつ、それを解決する方法について語った。本部長は驚嘆した。




