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みるふうぇうぶ  作者: 天ノ 羚羊
詐欺師は響きだけならかっこいい
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夕刻の戦い

下に降りて見ると、なんだか騒がしい。


「今日は絶対味噌がいい!」


「嫌!醤油がいいの!」


なんか、想像が容易に可能な会話をしているが、まだ料理が出来ていないことには、驚きだ。

というか問題だ。

こんなに料理に時間掛かるなら俺を呼べよ。


「あ、お兄ちゃん。絶対今日は味噌がいいよね!」


藺緒(いお)


「お兄ちゃんは味噌だなんて言わないよね。醤油だよね!」


柬薇(えらら)

いや、しょうもねー。

と思いつつも、この二人はなんかしょうもないところでも謎に負けづ嫌いを発揮する面倒なところがあるので、またか、とも思った。

いつもならここで、藺緒に


「お前年上だろ。譲ってやれ」


と言うのだが、この前藺緒が、拗ねてしまって大変だったので(いや、何歳なんだよ)ここは少し、お兄ちゃんの凄さを見せつけてやるかな。

この争いに終止符を打ってやるぜ。


「じゃあお前ら間を取って、塩にしないか?」


「いや、お兄ちゃんそれ間になってないよ。どっちかというと、醤油と塩の間が味噌だよ!」


と、藺緒。確かに成分を考えてみると、味噌は醤油と塩のハーフなのかもしれなかった。

いや、そうなのか?


「いやいや、そんな物質上の間を言ってないから。意見の間を取っただけだから」


「でも、お兄ちゃんこの前塩好きって言ってたじゃん。というか、子供の頃から言ってたじゃん。それ間って言わないで、自分の意見って言うんだよ?この闘いをややこしくしてどうするの?馬鹿なの?」


「ちょっと、柬薇ちゃん。言葉遣いがおかしいわよ」(高音)


「いや、お兄ちゃんその言葉遣いきもすぎだから」


こちらは平常運転の、藺緒。


「たく、るっせーな!こうなったら実力行使だ!」


そこには、夕飯のラーメンの味を決めるごときの話し合いで、妹相手に早くも話し合いを放棄し、実力行使に出る高校二年生の姿があった。

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