拾われたゴミ3
さて、今回は部活動始動です。
部活動始動ってなんかいいっすね。
楽しんで。
誰だっけ。
まぁ人と話さない俺にとってはクラスの違う人間など知らなくて当然なのだが。
「し、失礼しまーす」
そう言って彼女は部室に入って来た。
ロングの髪の毛を後ろで一つに括っており(いわゆるポニテだ)、背は中くらいで胸は大きい。
なんか可愛い奴だった。
「1年F組の当坂 千智さんね」
同じクラスだったのかよ。
「よく覚えているな。島津江」
島津江はふふっと含み笑いをすると
「覚えていないあなたがおかしいのよ。普通クラスの人の名前は覚えるものでしょう」
と返した。
「あれ心の声漏れてた?覚えてないなんて一言も言ってねーぞ」
「あなたの実力を加味して考えただけのことよ。記憶力がない上に、人の名前を覚えようともしないものね」
「おいおい俺の記憶力なんてお前にわかんねーだろ」
「でも、覚えようとはしてないのよね。だったら人の名前を覚える事に関しては同じようなものじゃない」
認めるしかないようだ。
そもそもよく覚えていたなと言った時点で白状していふようなものだが。
突っかかってしまった。
頭の回転速度が落ちているのか?
「ん、で当坂何某、今日はどうしたんだ」
「何某っていつの時代?甘南備君て、変な子だね」
と、変な顔で言われた。
いや、こんな所にやってくるあなたもたいがいですがね。
「えっとね、今日は生徒会のボランティアのお手伝いを頼みにきたの。ほら私生徒会長の大鳥さんと仲良いじゃん?」
知らない。
じゃん?って言われてもさっき知ったばっかの奴のことなんかわかるわけがない。
そもそも大鳥って人もあんまり知らない。
ていうかそんなに仲いい事で有名なの?
誰と誰が仲いいなんてそんなに皆知っていることなのか?
色々な疑念はあるが正直ぼっちの俺に言えた義理ではない。
島津江なら知っているのだろうか。
「その、今度生徒会でゴミ拾いをするんだけど、なかなか人が集まらなくて〜」
「なるほど。では私はそれに参加すればいいのね」
「おい。私達はじゃねーのかよ。俺は行かない前提なの?」
島津江は驚いた顔をして
「甘南備君いたのね。あなたのかげが薄過ぎて気付かなかったわ。もう帰ったかと思ってた」
「いや今帰るタイミングあった?そこまで影薄かったら俺なんでも出来ちゃうんだけど…」
「当坂さん気をつけて。変態が卑猥なことを考えているわ。こんなクズに何かされないように気をつけましょうね」
と本当にクズを見る目で言ってくる。
「おい、悪口が過ぎるだろ。そもそも俺は卑猥なことを考えてなどいない。誤解だ」
「クズな所は否定しないのね。流石だわ」
「あ、忘れてた!クズでもねーよ!」
「フフッ。二人と楽しそうだね。なんか、疎外感」
「何を言っているの?死にたいの?殺されたいの?」
「仲が良いだなんてことはねーぞ。お前頭おかしいんじゃね?」
「なんでこんなに責められてるの私……なんか二人とも良い性格してるねー」
当坂は困った顔をしてそう言う。
「だろう。いい性格してるだろう?」
「甘南備君。一緒に謝ってあげるから当坂さんに謝りましょうね」
まぁ確かに調子に乗りすぎた感はある。
俺は皆には幸せでいて欲しいので、謝ることにした。
この話の元になる話はだいぶ前に作っていたのですが、最近になって変えました。
大本はまんまだったりするのですが、キャラの性格だとかが変わっております。
話を増やそうと思うと変える必要があったんですね。
因みに島津江はもっと丁寧で当坂はもっとバカでした。
まぁ裏話はこれくらいにして、今回も読んでくれてありがとうございます。
今後もごひいきに。
オキアミ! 天ノ