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みるふうぇうぶ  作者: 天ノ 羚羊
詐欺師は響きだけならかっこいい
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拾われたゴミ2

二羽目です。

よろしくお願いいたします。

なんかこう前書きは興味をそそるものを書かないとなのですが幾分文才がね、、、

今回は女子が登場します。

だからなんなんだよ。

お楽しみください。

さてここで俺が部活をしていないという話をしよう。

この高校は進学校で、勉強中心が推奨されるので、部活は参加自由となっている。

まぁ俺みたいなぼっちに入る部活などある訳もなく、(別に友達がいたとしても入ってない)帰宅部生活を謳歌している訳なのだが今日それに終止符を打つこととなった。

つくづくついついていないと思う。

世の中終わって欲しく無いと思ってもいつかは終わってしまうのだ。

もっと楽しめばよかったと、今なら思う。

まぁ、妹に怒られるからいずれはね?


小竹島に連れてこられたのは、東棟の空き教室だった。

「ガラガラ」

と先生がドアを開けると


「なんのようですか。小竹島先生」


声のする方を見るとそこには女子が椅子に座っていた。

髪はショートカットで、背はわからないが整った顔立ちをしている。

年下だったらな~。

それにしても誰だ?

ここで俺がぼっちの本領を発揮しているのを横目に、小竹島は


島津江調しまづえ しらべだ」


と紹介した。

しかし、名前が分かっても何をどうするかわからなかったので


「もしかしてですけどこれ、部活ですか? 」


と言うと、小竹島は


「その通り。君にはここで部活動をしてもらう。どうせ暇なんだろ」


「いや、待ってください。僕には入る予定の部活があるんです。活動が一か月に一回の家庭部が」


「なら部活動の間勉強をしてもらうだけでいい。読書もここでできる。君が放課後いつもやってることだ。要は人が欲しいのだよ」


なるほど俺は単なる数合わせらしい。

さっきの質問はそういうことか。

納得はしたが、納得いかない。


「今でも存続できている部なら人数はいらないんじゃないんですか? 」


「いいや、今は私がごり押しているが、いずれ人数はいる。猶予は後3日だ」


3日って…今までごり押したんだから、もっと頑張ればいいだろう。

という言葉を飲み込みとにかく話をすすめる。


「何人いるんすか」


「2人必要だ」


とピースする先生。

なるほど、そういや生徒手帳に部活動は2人以上と書いていた気がする。

どうにかして回避しないと。


「そうですか。で、えーと島津江、お前はどうなんだ? 」


島津江はこっちに目をやると、


「どうなんだとはどういうこと? 」


と言い、向き直って本に目を下ろした。


「いや俺が部に入る事についてだよ」


ここでNoを貰えたら願ったり叶ったりだ。

つまりここで俺がするべきことは一瞬で島津江に嫌われること。

ということで俺は嫌な笑みを浮かべながらそういった。

上手くいってほしいものである。


「そんなの先生が勝手にするわけないじゃない。良いに決まってるわ」


まじか…さっきの嫌な笑みを返してくれよ。


「という事で決まりだな。じゃあよろしく甘南備」


あれ?俺が入りたくないっていう意見は、全く尊重されないのか…?

俺の人権は?

どうやら入学時の僕はとんでもなく大事な誓約書にサインしていたらしい。


なんだかんだ言ってボランティア部(なんて胡散臭い名前なんだ)に入部してしまった。この学校の部活はトランプをする科学部や、一か月に一回の活動の家庭部もあるくらいだしなんでもいいのだろう。

まぁ別に、家では基本クーラーをつけない(電気代がかかるからな)俺にとってはクーラーの効き、さらに人数の少ない部屋というのは、魅力的だったし。

もしかしたら島津江も家でクーラーをつけないのかもしれない。

それに腐っても女の子と二人きりの部活だ。

男なら喜び勇んで入るべきだろう。

だから俺にとって、入部するという選択はなくも無かったのである。

…というのは言い訳だ。

部活の間は勉強をずっと出来る訳でもなくそれなりに活動もあるようなので、やはり時間を奪われるに違いなく、問題しかないのである。

因みに島津江に活動の内容を聞くと


「花の水やりを週に一回。用務員さんが忙しい日が一週間に一回はあるから。それとあとは、、、ボランティアという名の先生の手伝いね」


小竹島がこの部活の存続にこだわった理由がわかった。

ただ今回は、小竹島の準備がよかったというか、向こうの思い通りに事が進んだのである。

なんというかこう、俺は最近のほほんと生きすぎているのかもしれない。

もっとしっかりしろ俺。

そう言い聞かせる。


放課後になり、教室では勉強を教え合う為に集まった人達が残った。

進学校であるが故に意識高い系がこの学校にはたくさんいる。

こんな場所に俺の居場所なんてある訳がない。

あってはならない。

(学校の立場的に)いや、それなりに勉強してるけどね。

俺の人生史上最大の頑張りだけどね。

しようがないので早速部活に向かおう。

部室は部室棟の2階にある。

放課後の部室棟は賑やかと思われがちだがこの学校、文化部が少ないのである。

しかも2階はボランティア部しかない。

階段を登った先の2階には静かな空間が広がっていた。

勉強にもってこいである。

部室に入り、戸を閉めるとより一層静かになった。

部室には長机と席が2つあり、奥の片方に島津江が座っていた。


「遅かったじゃない。説教でもされていたの? 」


「説教か、、、嫌だよな。時間も取られるし」


「私は怒られることはないけど、怒られている人を見ると哀れに感じるわ。怒られて、身になる人は少ないのに対して、不快に感じる人はほとんど。説教ってなんなのかしら」


「そうだよな。あんな意味のないことなんてねーよな」


「でもね、私は説教の長い先生に怒られてからというもの、もう面倒なことにならないよう細心の注意をはらっているわ」


「そうなんだ。やっぱり説教は大事なのか……」


「それで結局どうだったの? 」


「いや、クラスの奴に話しかけられてな。少し話を聞いていたんだ」


「甘南備君、くだらない見栄を張るのはやめなさい。吐き気がするわ」


おいおいそこまで言うことはないだろう。

それに本当だし。


「いや見栄なんて張ってねーよ。ただ事実を述べているだけだ」


「あなたが本気でそれを言っているのだとしたら、それは病院に行くべきよ。いい精神科を紹介してあげるわ」


「俺は人に話しかけられたという事を言うだけで精神科紹介されるのかよ。いや、委員長に今度の社会見学の参加を確認されただけだ」


「そうそれなら、納得ね。いくら仕事とはいえ、あなたと会話させられた委員長さん、かわいそうね。自殺を考えてなければいいんだけど」


「いまお前のせいで自殺したくなってる人がいるんだが? 」


「あらそう。ならいっそ死んでもらいましょうか」


これが何年も前から付き合いのある間柄なら、冗談で流せるだろう(いや、流せねーよ)。

しかし俺達は出会ってまだ1日も経っていない。

まだ冗談を言い合うような仲ではないのだ。

まぁ冗談なのだろうけど。


「お前なんで一人で部活してんの? 」


「なんでだと思う? 」


「一人が好きだから? 」


「いいえ、一人でやるつもりはなかったのよ。実は去年この部活はそれなりに部員が居たのよ。受検勉強で皆辞めちゃって、新入部員が私だけだったの」


「部活ってのは友達と入るもんだけどな。普通一人にならない」


「そんなことはないでしょう? 実際あなたも一人で入ってきたじゃない」


「いや俺は無理やりだろうが。元々この部活に入るつもりなんてなかったよ」


島津江は髪の毛を掻き上げると


「では楽死んでもらわないとね」


と言った。


「いやなんか言い方変だったけど?!」


「あぁそうね、楽しんでのしんでがkillの方になってただけよ。そんなこともわからないの? 」


「いや、わかるわけーよ!! ……で、今日の活動は? 」


「勉強でもしていなさい。あなた勉強好きなんでしょ」


「そうか」


因みに少し好きになっただけで好きではない。

やらなければならないからしているだけである。

島津江は本を読み始めた。

なるほど暇な時は、読書でやり過ごすらしい。

俺も勉強に集中する事にしよう。

そう思って筆箱を取り出した時、がらがらと戸が開いた。

何事も間の悪い俺だった。


「お前は……」

ポテトチップスって美味しいですよね。

体に悪いのはわかってますがついつい食べちゃいますよね。

それそうと、今回主人公は部活に入るのですが、筆者は家庭部に入っておりました。

科学部もボランティア部も元ネタがあるんですよ。

もちろん、物語に組み込むのに多少面白くしていますがね。

科学部とボランティア部は友達に訊いたのですが、まぁ嘘みたいな部活ですね。

特に科学部。

科学とはなんなんでしょう?

自分の学校の科学部は結構ガチ勢だったんですがね。

学校間でこんなに差があるとは、、、

因みに家庭部は楽しかったですよ。

おすすめです。

それでは


一か月に一回のお菓子作りが好きだった人間 天ノ

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