3-2 小説書いてる場合じゃねえ!
突然ですが、本作はライヴ感を売りにしてます。
ライヴ(下唇を噛む)感です。
なので、起こった出来事はリアルタイムで伝えていきたい所存。
先ほどの更新で、何とブックマークが一件増えました。めちゃ嬉しいです、ありがとうございます。ちなみに私の作品は呪われているので、一度つけたブクマを剥がすと翌日にうんちを踏みます。そういう呪いです。
閑話休題。
ツイッターで仲良くさせていただいている荒木さんに作品のブックマーク数でマウントを取られたので、卯月ちゃんは大変ご立腹です。
これが四月十六日の出来事で、
これが今日の出来事です。
許せねえ……!
こんなんもう戦争だろうが……!
いつの日かめちゃくちゃ人気作を書いてマウント取り返してやる……!
(そういうネタのプロレスです。本当は二人は仲良しさんです)
荒木さんの連載中の作品はこちらです。
『新卒女が高卒ホームレス少女を拾う話。』
https://ncode.syosetu.com/n3167gd/
キャラも魅力的で、先が気になるとても面白い作品です。
よく出来ているので、読み手としては好きなんですけど書き手としてはムカつきます。
百合がNGじゃなければ是非読んでみてください。
いやいやいや、荒木の紹介をしてる場合じゃねえええええ!
私は私の新作を考えんと!
とりあえず校内一の美少女をメインヒロインに据えることは決定しています。
問題はそのヒロインをどうやって魅力的にするのか。
ありきたりすぎては埋もれてしまいますが、かと言って突飛すぎては読者を置いてけぼりにしてしまいます。
丁度いいゾーンを探す必要があるのです。
美少女……校内一の美少女が実は……的な何かを考えましょう。
校内一の美少女は、実は人気ネット小説家だった、とか。
やだー! 丸っきり私のことじゃないですかー!
違うところと言えば、校内一の美少女っていうところ、人気っていうところ……くらい、ですかね……。
「……何か死にたくなってきたな」
いやいやいやいや、鬱になってる場合じゃない。
ピーンとくるものがあるまで、『校内一の美少女』というキーワードと他のキーワードを無作為に組み合わせてみましょう。
・校内一の美少女+うんち
……真っ先に思い浮かぶのがうんちってマジかよ私。
「マジうんち……」
独り言でうんちって言いながらパソコンでうんちって打ち込んでる自分の姿を客観視すると、マジうんちって感じなので、うんちな気持ちになりたい人におすすめです。
・校内一の美少女+魔法少女
……うーん、ありそうでなさそうで、ありそう?
学園のアイドルが実は魔法少女だったという秘密を知ってから、主人公が魔法少女ヒロインのお手伝いなんかをしちゃったりとか。
主人公とヒロインだけで秘密の共有をするっていうのは、結構みんな好きですよね。今の現実恋愛ジャンルの月間一位なんかもそんな感じですし。俺だけが知ってる感がいいんですよね。わかるわかる。それを上手くヒロインの魅力に繋げられると、読者さんも夢中になってくれるかもしれません。
魔力の補給と称して、ちょっとエッチなイベントがあったりしたらいいですよねえ! ……って、これもうどっかのエロゲでやってそうだな。エロゲやったことないから知らんけどさ。
悪くはない案だと思うけど、もう一捻り欲しいかなぁ……。
・校内一の美少女+女装
あー! いいですねえ! 私はめっちゃ好きですよ!
「……でも、絶対一般受けしないよな」
だってヒロインが女装子ということはBLだよ? 私は好きだけど、好きだけど……。
「いや待てよ、むしろ主人公を女装子にするか……?」
女装して高校に通っていたらいつの間にか校内一の美少女と呼ばれていた件、とか。
主人公が女装するのはシチュとしてはありきたりかもだけど、それで校内一の美少女とまで呼ばれるようになるのは結構斬新なのでは?
でも……。
「やっぱり一般受けしなさそ~……」
いつもなんだけど、絶妙に変な性癖を詰め込んだ小説ばかり書いちゃうんだよなぁ。
だから私の小説は、波長が合う人には読まれるけど、それ以外には見向きもされない。
趣味でやってることだから、それはそれでいいんだけどさ。
でも、次の作品のコンセプトは『一般受けして人気が出そうな作品を書く』だから、今回ばかりはそういうわけにもいかない。
「はー……流行考えて書ける人って、すごいなぁ……」
思わずため息を吐いてしまう。
「卯月ー! 皐月ー! 晩御飯ー!」
階下からママンが私たち姉妹を呼ぶ声が聞こえてきた。時計を見る、いつの間にか十八時を過ぎていた。
もうこんな時間か。集中してたからあっという間だったな……。
「今日はこれくらいにしておこうかなぁ……なんか煮詰まってきたし」
一日中パソコンと向かい合って凝った肩をぐるぐると回して、私は自室を後にした。
二階から一階の居間に降り、夕食が並べられた食卓に着く。
「やった、ハンバーグじゃん」
私は自他ともに認める子供舌なので、オムライスとか、ハンバーグとか、唐揚げとか、カレーとか、キッズが好む食べ物は大抵好きである。
両手を合わせて「いただきます」と言ったところで、ママンから無慈悲な「待ちなさい」の声が飛んでくる。
「な、なんでさ!?」
今にもハンバーグに箸を入れようとしたときに止められたので、私は口からヨダレをだらだらと垂れ流しながらもママンに抗議した。
「皐月がまだ来ていないでしょうが。夕食は家族全員が揃ってからって、いつも言ってるでしょ」
「……家族全員でって、お父さんはいつも夕食のときいないじゃん。あー、お父さんは家族じゃないってこと? お母さんったら、ひどいなぁ」
次の瞬間、ママンの額に青筋が浮かぶのが見えた。
あ、やべ、やっちまった。
「お父さんはお仕事だから仕方ないでしょうが! あんたは本当にっ、いつもいつも! ああ言ったらこう言うんだから! 皐月はねぇ、あんたがパソコンばっかりやって、いつもなかなか降りてこないときもきちんと待ってるのよ!? まったく、どっちがお姉ちゃんか分かったもんじゃないわよ!」
私としてはちょっとした冗談のつもりだったのだが、どうやらママンの逆鱗に触れてしまったらしい。
ママンの形相があまりにもおっかなくて、私は思わず涙目になってしまった。
「そ、そんな怒らなくてもいいじゃんねぇ……! お、お母さん怖いよぅ……!」
「だまらっしゃい! そんなに早く食べたいなら、皐月を呼んでらっしゃい!」
この空気の中、何で私がと反抗する勇気はない。
「ハ、ハイ……サツキ、ヨンデキマス……!」
私はすごすごと居間から退散し、また二階へと戻り妹の部屋へと向かった。
もう本当……うちのママンはヒステリックで嫌になるよ……年中生理なのか?
だとしたらちょっと同情するけど、でも、生理だからって娘に当たるのは良くないと思います!
ていうかよぉ、あのクソ妹が降りてこないから私が怒られたんじゃんねぇ!
こいつは妹に一言ぶちかましてやらないと私の気が収まらねぇよ!
「オラァ! クソガキィ! 出てこいやぁ!」
私はまるでチンピラのような怒声をまき散らしながら妹の部屋のドアを開け放った。
ベッドの上に寝そべっている妹と目が合う。
妹は右手に丸まった布のような何かを持っていて、それを顔に当てていた。匂いを嗅いでいるようにも見える。いや布のような何かっていうか、その柄には見覚えがある。
えーと、どこで見たんだっけ。
………………。
…………。
……。
ちょっと待てや、私が昨日穿いてたパンツじゃねーか!!!




